しなの鉄道「ろくもん」車両編 | 車内販売でございます。

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 忙しくて更新が止まってしまったが、やっと再開する。今回は「ろくもん」に乗って感激した話。

【1】ろくもんとは
 長野県内を走る第三セクターの「しなの鉄道」、その観光列車が「ろくもん」だ。長野駅と軽井沢駅の間を、土曜休日を中心に、1日に3本走る。
 人気を集めているのは、車内で料理が食べられる「ろくもん1号」と、「ろくもん2号」だ。「ろくもん1号」は、軽井沢10:40発・長野行きで、洋食が食べ:れる。「ろくもん2号」は、長野13:34発・軽井沢行きで、和食が食べられる。
 

【2】予約する
 私は一度、食事無しで「ろくもん」に乗ったことはある。とはいえ、「ろくもん」最大の魅力は、食事だろう。だから食事つきで、乗りたいと思っていた。ところが、昨年の秋に乗ろうと思ったところ、2ヵ月以上前から連日満席で、乗ることはできなかった。
 1月は、長野県はスキー客は来るものの、観光シーズンでない。比較的空いていて、予約が容易だ。今回、簡単に予約ができて、乗ることができた。
 1週間前が申し込み期限だが、私はギリギリの8日前に電話で申し込んだ。振込み用紙が送られて来て、銀行振込で支払う手順となっている。私はギリギリの申し込みだったため、入金確認後に送られてくる指定席券類が間に合わずに、現地で渡されることになった。

【3】当日は猛寒波
 1月24日は、西日本で何十年に一度の厳しい寒波に襲われた。長野周辺でも、海岸近くを走る青海川駅周辺は列車が通れないし、飯山線の一部も除雪が必要となり一旦運転を中断した。
 この日、「ろくもん2号」に乗る前に、軽井沢駅前のアウトレットで買い物をしたが、その時の写真がこれ!お昼の12時台でマイナス0.5度を示している。氷点下だ。寒っ!(反応速度が遅い温度計だから、実際はもっと寒い。風が強かったから体感温度はマイナス5度くらいかな)
 でも、「ろくもん」は通常通りの運転だそうで、助かった。
 
 それで、乗ってみたら、大満足だった。料金は高いが、十分に見合った内容だった。

【4】車両の外観
 普通の電車を、水戸岡デザインの車両に改造したから、外から見ただけでは、他の列車と大差ない。あまり目立たないが、車両の形式番号表示がある。
 
 側面には、水戸岡デザインの各種ロゴと文字が並んでいる。売店などの窓は塞いであるから、外から見ればロゴなどが見える。
 

 「ろくもん」は3両編成だが、座席の造りが3両とも異なる。そこで、個性的な3両を紹介する。
【5】1号車の座席~食事なしの指定席車
 食事が出る「ろくもん1号2号」でも、食事なしで乗れる指定席車料だ。通常の運賃に加えて、指定席料金1000円の追加で乗車できる。料理つきのコースは、12800円と高額だから、手軽に乗れるのが1号車だ。
 
 4人テーブル席と、2人テーブル席がある。
 
 この写真↑は、二人席。
 以前、私が食事なしで乗ったところ、2人テーブル席で相席となった。私は気にしない方だが、相席となった人は、露骨に嫌な顔をして、中軽井沢て降りて行った。
 
 上の写真↑は、4人用の席。テーブルは折り畳み式になっていて、広げることができる。このあたりは、水戸岡車両の伝統となっている。
 
【6】2号車
 2号車と3号車は、「ろくもん1号2号」で食事が出る席となる。
 
  窓に向いたカウンター席と、後方のソファー席がある。カウンター席は1人客向けで、料理を置くスペースが十分にある。ソファー席は、座り心地が良い。
 
  こちら↑も、2号車の座席。赤系統の席と、緑系統の席がある。さらに、隣の席と色調は同じでも、模様が微妙に異なっている。手づくり感がある個性的な設計だ。
 「ろくもん3号」は、車内販売で弁当類を買わない限り特に食事はなく、すべて1000円追加の「指定席プラン」だ。
 
 ソファー席には、ライトがついている。JR九州のソニックにも、似たようなライトがついていたと、思い出した。

【7】3号車
 「ろくもん」では、3号車だけは、雰囲気が違う。和食の料亭の個室のような雰囲気だ。
 
 2人用のテーブル席なのだが、仕切りがあって、隣の席から見えにくいようになっている。閉める人はまずいないが、障子を閉めることもできる。(障子を閉めると、器の回収やサービスの案内ができない)
 
 写真↑のように、中央の通路の左右に、2人用テーブルのコンパートメントが並んでいる。
 今回、「ろくもん2号」で和食を頼んだのだが、この3号車を希望した。2人用個室を1人で使うわけだから、贅沢と言える。比較的すいている季節で、もう申し込みがほぼ無い締め切り寸前だから、希望が通ったのだと思う。 
 
 この写真は、障子を閉めた時の様子。28mmでは、うまく映らない。もっと広角レンズなら、伝わりやすいのだが。
 
【8】木のプール
 1号車の中央には、「木のプール」がある。同じ水戸岡車両のJR九州「あそぼーい」でも見たことがある。
 
 木のプールは、実はかなり深い↓。私が入ったら、靴下がほぼ隠れるくらいまでもぐった。「とれいゆつばさ」の足湯が、約22cmの深さだったから、ほぼ同じだ。
 
 木のプールの近くには、絵本も用意してある。
 
 1号車だから、料理を頼まないで、1000円の指定席券を買った客でも、利用することができる。

【9】ソファー
 「ソファー」と言っても、2号車には、ソファーの形をした座席が、指定席になる場所がある。
 他にも、自分の席にずっ座っているのではなく、少し車内を探検する時に、誰でも気軽に座れるソファー席が用意されている。その数は、3両編成全体で6か所、約18人分の席だ。ずいぶん、ゆったりした造りになっている。
 
 上の写真↑は、4人用の大きなソファー。
 下の写真↓は、2人用の小さめのソファー。
 

【10】ショーケース
 信州のお土産品を紹介するショーケースが、3号車に設置されている。

 
 たとえば、松代焼が紹介されている。左の湯のみは、六文銭の柄になっている。
 
 この他、ぴんころ地蔵、上田紬なども紹介されている。 

【11】様々な工夫
 水戸岡車両の特色の一つが、雰囲気を出すための絵だ。他社では、水戸岡氏側から定期的に送られてきて入れ替える契約になっていると聞いたことがある。しなの鉄道では、どうかな?

 
 観光客は荷物が多いことが多い。荷物を置く網棚が、座席には用意されている。
 
 実は、景色などの案内は、放送ではなく、各号車を担当するアテンダントさんが、マイクなしで案内するのが基本だ。放送はあまり使わないが、BOSEの高音質スピーカーがついている。
 

 この他、グッズを販売するカウンターが1号車に、料理を準備・販売するカウンターが2号車にある。
 ただ、あれもこれもと紹介すると、長くなりすぎて、記事をアップするのに時間がかかりすぎる。
 そこで、料理、車内販売、接客については、あと2回使って、近々まとめることにする。