国会議員の乗車 | 車内販売でございます。

車内販売でございます。

車内販売を15年半で11000回を利用してきた「車内販売大好きな乗客」が書くブログです。 多数の観光列車に乗り鉄しています。

 某月某日、上りの普通列車グリーン車に乗ろうと、ホームで待っていると、見覚えのある人がやってきた。私のすぐ近くに並んだので、同じ列車のグリーン車に乗るようだ。

 見覚えあるけど誰だっけ?・・・と考えていたら、気づいた。地元選出の衆議院議員だ。前回の選挙では、私も1票を入れた議員だ。

 私は思い切って「××さんですよね。私も1票入れましたよ。頑張ってください」と声援。「ありがとうございます」と答えた時に列車が到着。

 議員さんは、ホームに立ちながら書類に目を通していたので、やることがあると思い、私は議員さんの2列後ろに離れて座った。

 そして、議員の無料パスを見たら、アテンダントさんはビビるかな?と興味本位で待つことに。(嫌な客だね)

 来たのはベテランのアテンダントさん。議員さんが手帳のような形の議員パスを提示すると、慌てることなく、笑顔で応対した。さすが銀バッジのサブリーダーだけあって、見事な応対だ。


 実は以前、国会議員の乗車で、極端な例を見たことがある。

 10年以上前の長野新幹線の話。私が奮発してグリーン車で東京から長野に行くため、東京駅で扉が開くのを待っていたら、3人組の男たちが私の後ろに並んだ。そのうちの大男が周りをキョロキョロしていたので、何だ?と思って振り返って3人を見たら、何と元総理大臣の羽田孜氏御一行だった。

 扉が開いて座ると、私のすぐ後ろが羽田さんの席。あとの2人は秘書と警備するSPだ。

 発車して間もなく、指定券をチェックしに車掌が来た。車掌は元首相に気づいても、何事もなかったようにチェックを続けた。急な乗車だったらしくて、秘書とSPは元首相の近くの席を取れなかったようだが、2人に「どうぞ」というジェスチャーで近くの空席に誘導した。見事だ。

 次におしぼりを配る学生バイト風の若い女性が来た。全く表情を変えずに配り続けた。元首相だと気づかなかったようだ。

 そして、当時は長野新幹線で行われていたウーロン茶のサービスだ。この40歳前後の女性は、笑顔でウーロン茶のサービスをしていたが、私に配る直前に元首相がいると気づいたようだ。急に表情が一変した。顔はこわばって、手がブルブルと震えてきた。

 総理大臣経験者という超大物だから、絶対に失礼があってはならない。極度の緊張に襲われたのである。そりゃ、顔は青ざめてきて、手は震えてビビるだろう。顔を見て元首相と気づかない学生なら、普段通りおしぼり配れるや。

 グリーン車の周りの客も立派だった。元首相が降りてから、小声で「あの人、羽田さんだろう」と話し始めたが、乗車中は全く関知せずを貫いた。小学1年生くらいの子も3人いたが、騒がず上品に乗車。客層も良く、快適に過ごせた。