黒豆の手前三年味噌
上郡町産黒豆、井戸糀、海の精を使用し
三年間熟成した自家製味噌
滋味に優れ芳醇なうま味と甘い香りが特徴
「味噌は医者いらず」「味噌汁は朝の毒消し」「味噌汁一杯三里の力」「味噌汁は不老長寿の薬」「生味噌は腹の薬」などと数々の言い伝えがあるように、日本人の毎日の食卓は勿論のこと健康には欠かすことのできない伝統発酵食品
味噌は、大宝令(701年)に未醬として登場し室町時代には庶民に広がり、戦国時代は「味噌玉」として兵士の携行食としても活躍しました
江戸時代の本草学者 貝原益軒は養生訓の中で「味噌は胃腸の働きを助ける」と今で言う発酵食品としてのプロバイオティクス・プレバイオティクス食品であることをいみじくも述べています
最近の研究発表では
〇胃がんの脂肪率を減少(国立がんセンター)
〇乳がんの発生率減少(厚労省研究班)
〇発酵過程で生成される脂肪酸エステルによる発がん物質の効果を低下(がん学会)
〇発酵によって味噌に老化制御機能が生まれる(東京農大)
〇味噌の塩分は胃がんを促進させない(広島大学)
〇味噌は血圧には作用しない(共立女子大)
〇脳卒中、認知症、心臓疾患発症を低下(大妻女子大)
〇血圧を下げる成分が含まれている(食品総合研究所)
など様々な良い効果が明らかになっています
更に、昔から「三年味噌は薬の中」といわれ長期熟成で甘い香りの香気成分が増え、深みのある旨味とコクが生まれます
また、長期熟成でメイラード反応によりメラノイジンが生まれ、味噌の色が濃くなります
メラノイジンは、
〇腸内の善玉菌を増やし、悪玉菌を減らす
〇活性酸素を減少させコレステロールを低下させる
〇血糖値の上昇を抑え、インスリンの分泌を増やす
〇血圧を安定させる
などの作用が報告されています
更に黒豆に含まれるアントシアニンの効果も期待できます
まさに現代の私たちには欠かせない健康発酵食品です
本朝食鑑には
「腹中を補い、気を益し、脾胃を調え心腎を滋し、吐を定め、瀉を止め、四肢を強くし鬚髪を黒くし皮膚を潤し」
とあります
今後、三年味噌を使った薬膳をご紹介する予定です