【釈 正輪 メルマガ 4月30日号】 日々是好日 | 自灯明寺

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【憎しみの果てに】

 先週の火曜日、日本時間の夕刻、驚愕するニュースが世界を震撼させました。

 イスラエル軍が侵攻したガザ地区の一部には、パレスチナ自治区もあり、その地区の南部ハンユニスには、最大規模のナセル病院があります。そこで集団墓地が見つかり、23日までに、少なくとも310人の遺体が回収されたと、中東の衛星テレビ「アルジャジーラ」などが、パレスチナ当局の話として報じていました。

 アルジャジーラによると、遺体には患者の他に女性や子ども、老人などが含まれているといいます。

 パレスチナ当局は、イスラエル軍が病院を標的に攻撃を行い、ブルドーザーで遺体を埋めて犯罪を隠蔽(いんぺい)したと非難しています。しかし、イスラエル軍は虐殺行為を否定しているのです。

 ところが、かくいうイスラエル軍は、ガザ地区の人口の約7割のパレスチナ人150万人が避難する、最南部ラファにも侵攻する構えを崩しておりません。
ネタニヤフ首相も同日、「今後数日間で、イスラム組織ハマスに対する軍事的、政治的圧力を強めていく。これが人質を解放し、勝利する唯一の方法だ」とまで宣言しているのです。

 乱雑に埋葬された遺体の傷みも酷く、個人の識別も困難だといわれます。御遺体の扱いを見るに、個人の尊厳を踏みにじる行為を、イスラエル軍やネタニヤフ政権が行っており、パレスチナ人の人権を無視している証拠ではないでしょうか。

 これはもはやジェノサイドの民族浄化であり、選民思想の強い傾向があるユダヤ人は、第二次世界大戦で自分たちの被った被害や祖先たちの苦境を、今度は加害者の立場で再現しているのではとすら思えてきます。

 わたくしは過去に三度イスラエルに赴き、二度、ガザ地区で平和のデモ行進をしました。
其処に居る人たちは、イスラエル人であろうと、パレスチナ人であろうと、皆が平和を望んでいる人たちでした。

 自身も強制収容所に連行された経験をもつ、著名なユダヤ人の心理学者フランクルは、著書「夜と霧」の中で、「収容所帰りのユダヤ人の中には、自分の被害の大きさのあまり自分が加害者になっても許されると考えてしまう幼稚な者もいた。こういった考えは修正されなければならない。」というような記述を書いています。

 いったい現代のユダヤ人はどうしてしまったのでしょうか。いや、世界中の人々は自国さえよければ、自分さえよければいいのだと考えていると思えてなりません。末法・終末にまっしぐらに突き進んでいます。

 これだけ技術が進歩して、ネットで世界中が瞬時に繋がるようになったのに、人類は未だ戦争を終えようとはしません。

 戦争とは、このような非人間的な行為を許してしまうのです。イスラエルとパレスチナに限らず、ロシアもウクライナも、今年で内戦の終焉30年を迎えたルワンダも、カンボジアやベトナム等の東南アジア諸国も例外がないくらいです。

 戦争にもルールは有るといわれますが、そのようなものは易々と破られてしまうのです。
戦争にルールなどは決してありません。
ルールで人間の罪悪を縛ることは出来ないのです。

 人間は果てしない無限地獄の闇を、一体いつまで彷徨するのでしょうか。今こそ、神の摂理を知り、仏法を学ぶ時なのです。

               合掌

 憎しみをもって
 憎しみを超えることは出来ない
 人はただ
 愛によってのみ
 憎しみを超えることができる

       釈迦(法句経)

        釈 正輪 拜




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