こんにちは。原野未知です。
先日、化粧品を買いに行きました。
「最近のお肌の調子について、いくつかお聞かせくださいね。」と言われて、カウンセリングが始まりました。
いくつか質問を受けたのですが、その化粧品売り場のお姉さんの質問が、とっても鋭いのです。
いや、いい意味ではなくて、口調が。
「前回、新しくこの化粧水をお求めになられましたよね?それはどんな効果を期待されていたのですか?」
「原野様は、この乳液にどのような効果をお求めですか?」
「どのようなお肌の状態を目指しておられますか?」
言葉は丁寧だし、こうして文字に書くと普通の質問のようにも見えます。
でも、口調がとってもきつかったのです。
ちょっと責められている気分。
私は化粧品を買うときに、そんなに深く考えていない気がします。
お姉さんが「こちらがおススメですよ」「これが原野様のお肌にぴったりですよ」と言うので、それならと思って買う感じ。
だからこそ、厳しい口調で問われると、何も考えずに勧められるままに買うことを責められているように感じたのです。
美意識が低いですよ!って怒られているような。
ちょっと冷や汗をかいた時間でした。
さてさて、こんな場面、私たちの日常にはないでしょうか?
例えば、子どもの話を聞いているとき。
楽しい話なら、「そうなの?」「それで?」と楽しく聞くことができます。
でも、「○○ちゃんに突き飛ばされて、転んじゃった」という話が出てきたらどうでしょう?
皆さん、冷静に、「へ~、そうなんだ。それで?」と続きが聞けますか?
子どもが小さいころ、私はダメでした。
「えっ?ちょっと待って。それはどういうことなん?」
「ケガはしてない?」
「○○ちゃんに意地悪されてんの?いつもやられてんの?」
「○○ちゃんはわざとやってきたん?」
「○○ちゃんは、ほかのお友達にもそんなことをするの?」
「それは先生に言ったん?先生はそのこと知ってんの?」
などなど、知りたいことが山のように出てきて、子どもを質問攻めにしてしまっていました。
それは、話を聞いているというよりも、そして質問をしているというよりも、もはや取り調べ。
事実を知りたい、把握しておきたい、という気持ちだったと思います。
でもね、ちょっと落ち着いて聞いてみましょう。
子どもの話には続きがありますよね。
それは、「転んだけど、泣かずに立ち上がったよ」かもしれません。
「転んだら、△△ちゃんが、大丈夫?って聞いてくれたんだよ」かもしれません。
あるいは、突き飛ばした○○ちゃんが「ごめんね」って言ってくれて、うれしかったのかもしれません。
子どもは幼稚園や学校であったことを全部お母さんに話すわけではありません。
今日の話題として、特別にお母さんに聞いてほしい話題なのだとしたら、そこには、何らかの「心の動き」があったはずなのです。
うれしかった、楽しかった、いいことがあった。
もちろん、悲しかった、悔しかった、いやだった、もあるでしょう。
どっちにしろ、私たち親がちゃんとキャッチしてあげなければいけないのは、事実関係ではなく、むしろ、そういう気持ちの部分なのではないのかな、と思うのです。
もちろん、いつも意地悪をされているとか、痛い目にあっているとかいうことはちゃんと把握したいことだし、先生への相談も必要です。
でも、日常の小さなできごとをいちいち取り調べていたら、子どもたちはそのうち、いやになって、話すことをやめてしまうかもしれません。
大人でも、質問攻めにあって責められているような気分になったら、もう話す気がなくなってしまいますよね。
子どもたちのたどたどしい話の中で、心の動きや気持ちの変化をしっかりとキャッチしてあげること。
ここができると、子どもとの会話はぐっと楽しくなるし、大きくなっても、大事なことをちゃんと話してくれる親子関係が築けるのだと思います。
子どもの話は長いし、ゆっくりだし、要領を得ないことも多々あります。
それでも、先走って会話の主導権を奪ったり、質問攻めにして本当に言いたいことが言えない状況を作ったりせずに、ゆったりと聞くことができたらいいですよね。
毎日じゃなくていいし、1時間も2時間も聞くことはできません。
ママも忙しいですからね。
でも、「ここ!」というところはちゃんとキャッチできるといいですよね。
楽しい時間が「取り調べ」になってしまうと台無しです。
ぜひ、お子さんとの会話を楽しんでくださいね!
今日もステキな1日を!