「今年もやってまいりました、
ボクシング&リアルトークのスペースです。」
「ところで、‘‘正当性”とか‘‘経済的”とか一つの言葉の後ろに二つの丸きり違う意味を持つ多元的な言葉の是非の判別は、自然かどうかをみれさえすれば文字通り自ずと然るように理解されるが、それすらままならない骨抜きカルビさん達との無意味な討論。」
「わかる奴は言わなくてもわかってるが、わからん奴は言ってもわからん!」
「そういうわけで、今年が本格始動する前にボクシング原理主義的パウンド・フォー・パウンドを。
P4Pはファンが階級を押しなべて最高だと思う選手に与えられる栄誉であるため、決して階級ごとのコンベンション的な公式の格付けのような基準だけでつくられることはない。
勿論負けが無いとか、今からボクシングの顔となるような看板選手の商品としての付加価値もP$Pの判断材料だろう。 基本的には各階級で上位選手たちを倒してから階級をドミネイトしている選手に贈られる称号だろう。
そんな訳で、以下は我々の好みと主観に甚だ左右された好きな選手格付けリストであり、特に我々がボクシングにおいて良いと認識している形や動きや性質という意味での技術やパワーやスピードなどを推して押して製作しているので、そこのところご考慮していただきたい。 階級が近くて対戦できる圏内の選手がリストにいたなら想像で勝手に計量と対戦をしてもらった結果を反映させてあるので、ちょっと本当に変わったランキングかもしれない。」
10
タイソン・フューリー
いきなり、と思われるかもしれませんが、あのサイズであれだけ動ける脚があって、技術も実用的に頼れる。自分で自分にアッパーきめたり、エアロスミス歌ったりで常に過小評価の対象ではあった。
フューリー対ヘイ見たかったですな。
ボクシングをみていると奇行にも理由があり、自分で現代のアリと自称するだけに、相手をどう崩したらいいのかという試合中に機能するボクシングの理解力自体は高いようである。
動き自体は要領が良いと言えるタイプであろう。
9
テレンス・クロフォード
個人的には過小評価から過大評価に転じた選手だと思える。
確かに巧くて強い。大きな資本としてパンチ力に打たれ強さがあり、実際には勝って当然の試合で見せてはならない場面を幾つも見せているので評価の高さを頷けてもここ最近の試合での評価の上がり方には疑問を感じる。
パッキャオはブラッドリーと再戦するらしいが、その前にブローナー、Dガルシアやこのクロフォードの名前が出ていた。この三人にはまだパッキャオは早いという意見。
8
サウル・アルバレス
よく見るとタンタンに似ているがそんな冒険はしないタイプ。
コットとのキャッチ戦線を見事勝ち残り、その実力を再度証明。
意外にも浅い距離でのみのボクシングに徹したコットの状態にはいくつか考えられる理由があるが、その原因の中でもカネロのパワーというのが間違いなく大きいのは否めない。
ミドル級タイトル、ゴロフキンとの対戦はお互い一試合挟んで再交渉されるらしいが、やはり体重がネックのようである。 ボクシング自体はメイウェザー戦を経てララ戦カークランド戦ではわからなかったが、本当に進化している。アンチファンとしても認めざるを得ない程良い形である。
7
フアン・エストラーダ
この階級では間違いなくトップである。
打たれ強さがある方には見えないが適応力としつこさが代わりにあるし、そもそものコンディションと技術の高さ、鋭利さがボクシングを技術から凶器という風に思わせる。
ワンツー、ボディパンチと定石通りのボクシングでの先手必勝型。
柔軟な奇襲や独創性にはいい意味で縁が無い印象。ロマゴン戦でのミスは下がった事に見えるが、あの展開で下がらないと力が出せないというのもあると思える。
6
未だに全然試合してなくてもP4Pから抜けないくらいスーパーシックスでの総当たり戦の覇者で無敗というのは武威があるのだ。実際、形通りのボクシングであんな風に動ける彼を誰が見過ごせようか。
13年のロドリゲス戦では、試合もしばらくご無沙汰だったにもかかわらず、相も変わらずビンビンだったので関心したものだが、去年のスミス戦ではそれは見られず逆に動きの質やセオリーで相手を圧倒して達人さは相変わらずだった。
このレベルになると、試合離れである意味錆が出たとしても、違う面で常に進化してはいそうなので侮れない。
5
ローマン・ゴンザレス
普通なら一位か二位に居るべき存在のようで、実際凄まじい。
が、HBOデビューからの試合ははっきり言えばクロフォード同様に勝って当然の試合で勝ち方の方が重要視されていたのも事実。勿論、さすがロマゴンいい勝ち方をしっかりとやってのける。
ボクシングを見るとコンプリートに見える。が、よく見るとどの試合も同じパンチを効果的に貰う。ある意味、ほぼ絶対的に譲りたくない関係性を維持するための計画的犠牲なのかもしれないが、ボディと左フック。ロマゴンがただのファイター型でなくて新しいトップのスタンダードである前進してくる後ろ足を使うボクサー型である。理想的なボクサーで何よりもショートパンチが巧なのが彼を特別にしている。足を止める事が出来るボクサー。彼に勝ちたいのならばここで優る必要があると感じるし、彼に対して離れるボクシングをするのは逆に墓穴を掘ると思える。
4
ギジェルモ・リゴンドー
吃驚しないでほしいのは前置きに書いた通りである。
歩く孫子兵法といった感じの境地。
試合中は山のように動かず相手を読んで見切って何処にどうしていればいいか相手ごとに把握してしまい、動きに頼らず林のように静かに風の如く最短の移動をして機を見るや火のように相手をリゴンドーしてしまう。俗人の節穴には塩と移るヘイ、ホ~。
ロマゴンが階級を上げてリゴンドーとやったらどうなるかみたいな話がちょくちょくされてますが、普通にリゴンドーが圧倒するのに一票。
3
セルゲイ・コバレフ
パンチャーズチャンスとかいう次元じゃないですね。
毎パンチがチャンスで、それで能動的なボクシングに徹しているファイティングマシーン。
パンチャーが足を止めてくれたならば、そこまで怖くはない。
ボクサーの足を止めたならば、それも怖くはない。
キラーパンチャーで、相手の状態や戦法に合わせて放るパンチでほぼスタイル無視で試合をコントロールするフォアマン的なパンチの体系と足を止めない能動的なボクサーとしての技術体系が見事に一つになっている。
ウォードにはゴロフキンかこの人との対戦があれば凄いですが、わからんですな。
2
ゲンナディー・ゴロフキン
ボクシング界ミドル級のナマハゲ。
悪い子も良い子も皆いつかゴロフキンされる。
そんな恐怖のGGGも最近足が止まりだした。
モンロー戦では、強すぎて相手がいないからわざと打たせて自分を低く見せて対戦相手を見つけやすくした説があるが、わからんですな。
ただ、スタイル的に足を使うと言っても年齢によって足が衰えて駆使できなくなるようなスタイルでないため要らぬ心配であろう。
レミューは何でもっと近づいて左右に動かないんだと、ゴロフキンの止まった足を逆に利用しねぇんだ、髪をなびかせに来たのか!と思った方も多いだろうが、スティーブンソンがGGGとやった時と殆ど同じで、ゴロフキンが前進やカットをやめて足を止めたり下がったとき彼が持つ引き出しがもしかしたら結構すごい可能性を示していて、今回は下がらせる前に突破しなければいけない足を止めてのジャブだけで試合終了だった。
1
ワシル・ロマチェンコ
吃驚したなら、前置きを読んでください。
戦う人間ボクシングテクニックツールボックス。
何でも入ってます。
何でも
入っているようです。
リゴンドーと試合したらロマチェンコが勝つのに一票。
今年一発目の注目の試合は確か今週中にあるJーRockことジュリアン・ウィリアムスの試合。
この選手とカネロが将来試合したら滅茶苦茶面白そうですな。
おまけ