「一般論ほど癪にさわるものもない。
が、
それも必要なことなのですかな。
今回、ガルシアとの試合で作戦だとしても前半パンチを当てもしないで逃げ回ることで大半のラウンドをみすみす相手に与えてしまい、後半の僅か数ラウンドだけを打ち勝つ事で自分はダメージを受けないで相手に被害を与えたみたいな考えで試合に勝ったと思っているピーターソン陣営には唖然とした。地上波デビューで良いとこ見せたいガルシアとPBCでそれを逆手に取る根性、たいしたもんです。
ところで、
米・キューバ首脳が半世紀ぶりに会談したらしいですが、
アメリカはなんか近い将来石油に代わる天然ガスでエネルギー輸入国から輸出国になるみたいですな。自然破壊がこれ以上エスカレートしなければ何でもいいんですが。
時を同じくしてキューバ系アメリカンであるクイリンもリーと対戦。
クイリンの体重超過でノンタイトル戦となったが、試合内容は互角。
どちらも打倒ゴロフキンの可能性は非常に薄く、コロボフが再浮上してきたら大変そう。
クイリンもピーターソンもあきまへんなぁ。
そんなことより、
もうすぐ激突するメイウェザーとパッキャオ。
両雄のデータを客観的にパンチスタッツで見比べてみよう。」
「ただこれは
プロの試合であって、以前のアマチュア方式のようにスコアリングのためのものでは無いというのに注意したい。あくまで判断と予想の材料である。」
「客観といっても、
採点もそうですが、白黒つけねばならんからというのと無関心だからというのがありますな。
とりあえず今回のパンチスタッツ❶では、
過去にメイウェザーとパッキャオの両方が対戦した選手達との試合のパンチスタッツをまとめてみたい。
パンチスタッツ❷では、
両選手が苦戦、あるいは敗北した選手とのスタッツ。
そして、今回の試合に関係ありそうなスタイルの選手達との試合を各スタットを見ていきたい。
まず両者ともが対戦した最初の超大物選手、
両者がここまでビッグになった最大の理由となる人物、
渾名の和訳は金太郎、
オスカー・デ・ラ・ホーヤ

この人がいなかったら、
このビッグマッチは無かったであろう
VIP。女遊びでも有名な三人のスタッツを見てみよう
ー2007年ー

メイウェザー対デラホーヤ
12回スプリット判定
デラホーヤのWBCタイトルをかけて、
スーパーウェルター級正規リミットの154lbで対戦。ボクシングファンの多くがメイウェザー有利の予想だったような。
試合のジャブのスタットが発見できず。
この試合はジャブが非常に重要な役割をした試合だけに残念。
この時デラホーヤのトレーナーはローチ。
左からトータル、ジャブ、パワーパンチの順で、
当てた数/放った数=%
メイウェザー: 207/481=43%
138/241=57%
デラホーヤ: 122/587=21%
82/341=24%
ー2008年ー
リッキー・ハットン

ハットンはメイウェザーとの無敗対決の前にジューやカスティージョという晩年の名選手達に母国で勝利し評価を上げたが、アメリカではコラゾに実質負けの試合をしたりした。
メイウェザー戦とパッキャオ戦の間にマリナッジにしっかり勝利しているのでフィジカルはエリートクラスだったのは間違いない。
両試合とも相手ボディに近よれず。
ー2007年ー

ハットン対メイウェザー
10回TKO
2007年にメイウェザーが先に対戦し伝説のチェックフックでダウンを奪う(その前の段階でカウンター貰いすぎていて、一発で相手を綺麗に失神させるのでなく強打のパンチを高い精度と鋭いタイミングで延々と当て続けるメイウェザーのスタイルが対戦相手の選手生命に甚大な被害を与える危険性がある説が良くわかる試合)。WBCのウェルター級タイトルマッチ。
メイウェザー: 129/329=39%
29/72=40% 100/257=39%
ハットン: 63/372=17%
11/63=17% 52/309=17%
ー2009年ー
パッキャオ対ハットン
2回KO
パッキャオのスーパーライト級初試合。一応タイトル戦。
ソニック右フックでダウン、殺人左フックでKO。
パッキャオ: 73/127=57% 8/22=36%
65/105=62%
ハットン: 18/78=23% 2/22=9%
16/56=29%
ファン・マヌエル・マルケス

言わずと知れた天才カウンターパンチャー。
ある意味リゴンドーと同じで、ずっと自分のオフェンスを利かし続けることでカウンタースタイルをとっている。違うのは単なるディフェンスやオフェンシブな前進というのに不器用なところ。パッキャオとの一戦目では前進してエライ目にあった。
ボクシング王国の一流どころのスタイルは大きく二つに分類できて、
シーサー・チャベス型かリカルド・ロペス型。
マルケスは精密機械と呼ばれたロペスの型の最高峰であり、
階級を上げるにつれてのパワー・体圧面のハンデをアップライトからほぼフルクラウチにスタンスチェンジする事で解消したが、そのために犠牲にしたフットワークを補うだけの読みを持つ職人ボクサー。
ー2004、
2008、
2011、
2012年ー

マルケス対パッキャオ
全4戦の中から引き分けの1戦目を除いて、
2,3,4戦目からのスタッツ。
ー2008年ー
2戦目
12回スプリット判定
WBCスーパーフェザー級タイトル戦にしてパッキャオの4階級制覇戦。
個人的にはマルケス支持。
パッキャオ: 157/619=25% 43/314=14%
114/305=37%
マルケス: 172/511=34% 42/201=21%
130/310=42%
ー2011年ー
3戦目
12回マジョリティ判定
カウンター狙うだけの展開だったマルケスに対してリスクを背負って攻めていって試合をつくったパッキャオの攻勢を評価。判定に異議なし。WBOのウェルター級タイトルマッチ。スーパーフェザーならまだしもウェルターに上がって来ての両者の体格、マルケスはメイウェザー戦に比べて別人のような肉体になっていたためにボクシングにおけるPED問題が話題に。
パッキャオ: 176/578=30% 59/304=19%
117/274=43%
マルケス: 138/436=32% 38/182=21%
100/254=39%
ー2012年ー
4戦目
6回KO
パッキャオはダウンも取られたが、KOされるまでは勝っていた内容。WBOがこの試合のためだけに設けたタイトルが乗っかったウェルター級12回戦。
パッキャオ: 94/256=37% 26/108=24%
68/148=46%
マルケス: 52/246=21% 11/96=11%
41/156=27%
ー2009年ー

メイウェザー対マルケス
12回ユナニマス判定
メイウェザーはハットン戦後1年のブランク明け。
マルケスはパッキャオとの2戦目を大変際どい内容で落とし、その後同じくカウンターマシーンのカサマヨール、猛牛ディアズをそれぞれKOした状態だった。この試合で一気にスーパーライト、ウェルター級圏内まで上がって来る。
144lbのノンタイトル戦だったが、メイウェザーが2lbリミットオーバー。
オーバーした分の罰金を支払い試合へ。
試合はメイウェザーが終始圧倒。
メイウェザー: 290/493=59% 185/316=59%
105/177=59%
マルケス: 69/583=12% 21/288=7%
48/295=16%
シェーン・モズリー

シュガーの名を持つスピードスター、ハードパンチャー。
この人もデラホーヤに過去に勝ってスターダムにのし上がった色んな意味で先輩格。
フォレストやライトといった技巧派には上手く戦えなかったように火力と迫力のスタイルだが、コットと際どい接戦を演じたり、コラゾを圧倒したりして老獪なテクニシャンである事を証明。
メイウェザーと対戦する前にはバルガス、マルヨーガ、マルガリートらをKOで下し、ウェルターでも破格のパンチの健在をアピール。
ー2010年ー

モズリー対メイウェザー
12回ユナニマス判定
メイウェザーが先に対戦。
ウェルター級12回ノンタイトル戦。
過去にライト戦だったかで薬物陽性と」出たことがあるモズリーに対してメイウェザーが応抜き打ち検査のオリンピックスタイル薬物検査を要求し、米プロボクシングの試合で初めてこのスタイルの検査が用いられた試合となった。
(ポーリー・マリナッジがこの数年前からボクシングにおけるドーピング問題に対する警鐘を鳴らしてはいたが、メイウェザーのこの行動をきっかけに信頼性の高い薬物検査を導入する動きが目立ちはじめた。同時に費用を選手側が払いたがらない問題も現在あるようである。)
オッズはメイウェザーが大きく有利と出たが、同じ黒人で身体能力で引け目を取らず身長・リーチ・パワーで上回るモズリー相手では分が悪いという見方もあって、実際、二回にはモズリーがメイウェザーをダウン寸前(KO寸前?)まで追いつめた。
それ以外は終始メイウェザーが圧倒したが、
このメイウェザーのパフォーマンスに関して年に一度の試合による錆び、あるいはメイウェザーの脚がもう昔と同じではないという意見が大きく出た。この事は今回もメイウェザー対パッキャオでパッキャオ陣営の戦略の基礎となる意見であるようにも思える。
確かにそういうスタイルを選択せねばならなかった幾つかの理由が推測されるが、それでもディフェンスによるプレッシャーと差し合いの技術、パンチの正確性やリングジェネラルシップに下を巻くものがあった。
メイウェザー: 208/477=44% 85/210=40%
123/267=46%
モズリー: 92/252=20% 46/283=16%
46/169=27%
ー2011年ー

モズリー対パッキャオ
12ユナニマス判定
WBOウェルター級タイトルマッチ
何とも言えない試合。
パッキャオ: 224/727=31% 47/374=13%
177/353=50%
モズリー: 66/330=20% 44/250=18%
22/80=28%
ミゲール・コット

パッキャオ対コット
12回TKO
WBOウェルター級タイトルマッチだが、145lbの契約ウェイトで行われた試合。
パッキャオに対するキャッチウェイト王者という隠語をうんだ代名詞的試合。
だが、パッキャオ伝説の中でもトップを争う偉大な試合であり、その超人的な強さを見せつけた試合。
パッキャオはパンチを放つ数が多いためにパンチの正確さが数字になりにくい選手であるが、急所を正確に打ち抜くという意味での精度は非常に高く、この試合はデイフェシブだった分数字にも制度の高さが現れている。
パッキャオ: 336/780=43% 60/220=27%
276/560=49%
コット: 172/597=29% 79/297=27%
93/300=31%
ー2012年ー

コット対メイウェザー
12回ユナニマス判定
スーパーウェルター級の12回でWBAのスーパータイトルとWBCのダイヤモンドタイトルというのが掛かった試合。ランダム薬物検査導入。
メイウェザーもコットもお互い被弾し合う内容。
デラホーヤ戦に続きメイウェザーに対するジャブの重要性が分かる試合。
メイウェザーはほとんどコットをKO出来るところまで追いつめていたが、そこで仕留めないのがメイウェザー。
メイウェザー: 179/687=26% 51/305=17%
128/382=34%
コット: 105/506=21% 30/177=17%
75/329=23%
以上がメイウェザーとパッキャオの両方と対戦した選手とのスタッツ。」
「最後の考察・予想は、
残りのパンチスタッツを❷でまとめてから両者のスタイル分析をしてしまってからにしたい。」
おまけ



