リングに立つ者 | ボクシング原理主義

ボクシング原理主義

ボクシングの原理原則に則っとりながら技術論や方法論を分析考察。技術や意識の向上を目指したい、いちボクサーの見識メモ。
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 「あのリカルド・マヨルガがMMA(総合格闘技)でデビュー。

もう旬を過ぎてしまったボクサーが行き場をなくして、蹴ったり寝転んだりという紳士としてあるまじき行為に奔るのは何も新しい事ではない。

しかし、まさか勝つとは・・・。

というわけで試合映像です。
テイクダウン後ちゃんとハーフガード(相手にサイドやフルマウントを取らせないためにするガードポジション)したり一応寝技も練習していたようだ。 しかし、あっさりパスされマウントへ・・・。
そこからひっくり返すも、三角締め、腕ひしぎとコンボされる。が、肘の向きで決まらない。その時、なんと相手の背中に膝蹴りを入れるマルヨガ。

 

 「一瞬にして凍りつく会場!

サッカー選手のようにファアウルをアピールする対戦相手

かまわずグラウンド・アンド・パウンドするマルヨガ!


               「勝ちゃあいいんだよ、勝ちゃあなっ!」


 「本当はもっと前に総合デビューするはずだったマルヨガだが、その時は
この人によって阻止された。」



 「今回のように、プライムを過ぎ、商品価値を失くした有名ボクサーが他のスポーツに転身する事があり、ボクシング界でも同様に、もう実力的には間に合っていない選手達が経済的な理由でリングから降りられないのは昔も今もある事だ。

シュガー・レイ・ロビンソン一杯のコーヒー発言も有名だね。

年齢も、もちろんあると思うが、そういう理由でリングに上がる選手はやはりシャープではない。
心持的に何かを達成しようというエネルギッシュさではなく、惰性でもってリングに上がるとやはり何か違う感じがする。気合が足りないとでも言うのか、負けないためにであって勝利への意欲が感じられない。それは選手にとってもファンにとっても悲しい現実だと思うね。」

「剣で生きる者は剣で死す、か。」

 
 
  「マニー・パッキャオは勝利への意欲というものの体現者だ。
彼は他のどのボクサーとも眼が違う。そんな彼の復帰戦がマカオであるらしい。相手はブランドン・リオス
・・・パッキャオにどんな変化があるのか大変気になるね。ボクサーというのは一度勢いを無くしてしまったら滅多に這い上がらないものだ、故に引き時が肝心といわれる。

パッキャオやメイウェザーデラホーヤ、昔ならロベルト・デュランといった選手達はもちろん成功のために戦ったはずだが、成功の後も彼らは戦い続けた。リングに上がって戦う理由などもはや無くてもだ。一体どんな炎が彼らの内で燃え続けているのだろうか・・・
小林弘ロベルト・デュラン
とても高度で、チェス・マッチのような試合だね。この試合は確か小林さんの最後の試合だったはずだ。

小林さんは以前ならこんな風に足を交差させなかった。が、やはりキャリア晩年であることや階級の問題、そして目の前の若いライオンの正面に立って力のある中距離で戦うよりはサークリングして角度を取りつつ玄人が有利な接近戦に持ち込みたかったんでしょう。

この時デュランは20ぐらいのはずだが技術がとても高く、何よりパンチの分配力というのが光っている。途中から小林さんのフットワーク、ショルダーロール、カウンターを見切ったデュラン。小林さんの接触を外したところからインファイトを開始して打ち遁れしようとする戦術を、パンチのインゲージ距離を始めより遠くにする事で封じこめてしまう。

この当時で、すでにこの完成度を誇り、以後さらに実力を伸ばし続けた怪物。
センス、パワー、スピード、テクニック、ハート、インテリジェンスそして野性を併せ持った、まさに理想のボクサーで戦績は、103勝70KO16負内4KO無分。

50歳まで戦い続け、そのディフェンス能力に裏打ちされる事で可能となった獰猛でピンポイントなオフェンスはジェームス・トニーに代表される、後々の世代から台頭したオールド・スクール・スタイルに多大な影響を与えた。

最後の対戦相手はあのヘクター・マッチョ・カマチョだった。」


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