週末、コーヒーをしばきながらボクシングニュースをチェックするのは至福のひと時であります。
うつろな目で画面の向こうで世界が流れていくのを眺めているだけ・・・いやいや、俺も頑張っている、
木村です。
明日はアンドレ・ディレルとフアンマ・ロペスが久しぶりに試合。
ティモシー・ブラッドリーも3月16日にルスラン・プロボドニコフ?(読めん字でした)と試合。
バチバチのボクサーファイター。モンゴル系が入ってる選手って強いよね。アッティラ。
ゴロフキンも多分そうでしょう、マルチネスやクイリンと絡みそうですね。熱い。
オマー・ヘンリー亡くなってしまった。25歳で。胆嚢癌だったらしい。
13戦12勝9KO(内8の1回KO)無敗1分。
総合格闘技のニック・ディアスやKJヌーンズと一時スパーしていて総合転向しようとしてた時期もあったけど、コット戦でメイウェザーに仮想コットとしてスパーリングパートナーに抜擢されてボクシングに留まり、これからという時に・・・RIP
ところで最近ボクシングにおけるPED(パフォーマンス・エンハンシング・ドラッグス)問題が話題です。
海外のフィジカル・ニュートリショントレーナーは薬物検査をパスさせるのが仕事とまで言われ始めています。バレなきゃ良いという発想ですね。
マイアミのアンチエイジングの会社のアナボリック・ステロイドと成長ホルモンの顧客リストの中の有名アスリート(主に野球選手)の中にユリオルキス・ガンボアの名前が発見されニュースに。
バレなきゃいい繋がりでリングの中の反則スレスレの技術というのがあります。
反則まではいかなくてもズル賢く上手く出来ている。
頭突きや肘といった防御動作や偶然と混同されやすいものから、
打ちながら靴を踏んでダウンを取ったり、背を向けながら相手の手を脇で挟んで相手のホールディングに見せたりと豊富。
有名なのはホーリーフィールド。
頭突きマスターで、額で相手の攻撃を受けるというのはボクシングではファイターの基礎なのでバレにくい。
で
ジョージ・フォアマン曰く闘ったなかで一番汚いボクサーだそうです。
感心するほど上手に相手を消耗させるダーティーボクサーはホプキンズ。
どの試合でも縺れたら必ずレフェリーが見えない方の手で腹や脚を叩く。
それで相手は苛立ったり、恐がって呼吸が乱れ消耗しリズムが狂う。
相手のボクシングをさせない正規の技術だけじゃなく、そうした汚さも上手い。まさに老獪。
体系的なまでに汚さを洗練した選手はミゲール・コット。
どうしてかというと、頭から入るので頭突きされるのを嫌うボクサーはその頭を押さえつける。
すると、「あれ、ボディー狙ったのに頭下げられたからパンチが股間まで下がってもうた。俺のせいじゃない、テメェのせいじゃ。」というわけです。
注意されるのはローブローを誘発したホールドを行った相手のほうで、実はそれを誘発してるのはコットの頭突きです。
コットの凄いところは、デビュー当時と比べると「どうしたの?」と思うくらいになった前傾姿勢。
これはコットが膝を相手の脛などに当てているからですね。コットの相手の試合後の脚はアザだらけらしい。
こうした所をよく観察してみると、ボクシングがもっと面白いし、これらのことは決して絶対悪ではない。
よって、軽視されがちなレフェリングといものが如何に試合に影響していて、そしてそれが如何に難しいかというのが分かります。
敬愛するメイウェザーJrが当時怪物チャンピオンだったへナロ・ヘルナンデスからタイトルを奪った試合。
へナロがメイウェザーからペースをとろうと得意の飛び込んで放つリード左フックでメイウェザーの後ろ足を踏んで転ばせたけど、レフェリーが凄腕でちゃんとスリップ判定に留まった。そして、そのすぐ後まったく同じ事をメイウェザーがやり返して転ばせ、これもちゃんとスリップ判定。
多分レフェリーはジェイ・ネイディーさんだったと思います。名レフェリーですな。
ケニー・ベイレス氏も凄いと思う。
レフェリー繋がりでウィリー・ペップ。
ぱっと見はイタリアン・マフィアですが、
わが国ではファイティング原田の偉業を阻止した事で有名なレフェリー。
史上最高のフットワークの持ち主とされ、戦績は241戦229勝65KO11負1分。
アマチュア時代はあのレイ・ロビンソンと体格差というハンデを負いながらもいい試合をし、ロビンソンに賞賛されたそうな。航空機事故から奇跡のカムバックしたり超人的ですね。
同じくオール・タイム・グレートであるサンディー・サドラーとの試合では、お互いに歴史に残るダーティーファイトをみせた。まさにライバル。