朝型?夜型?
いや、明け型。
木村です。
ロサド対ゴロフキンは何個か前の記事で予想したままの展開で、
第三ラウンド経過時点で内容的にも、セコンドの指示も含めて勝負ありました。
HBOとかはセコンドワークも放送してくれて嬉しいですね。
ロサドのセコンド、
第4ラウンド始まる前に右打って左を引っ掛けてターンしろって指示出してましたが、相手が右にステップアウトしてくるという問題をまったく認識できていなかった。
この時点でロサドにとれた唯一にして最良の戦法はリング中央を陣取る事でした。
解説席にいたアンドレ・ウォードも「相手の前進を緩めるためには、攻撃することで相手のリスペクトを獲得しなければいけない。そのためには少し隙を開けてしまう。」と解説。
その隙を転身して埋めろと指示を出すのは、あのトレーナーは分別に欠けていると思います。
クリンチか腰を据えて居場所を死守する事(可能な限りリング中央でこうすれば、必然的に防衛が攻勢になる、或いはそう写る)が必要だった。
この試合で分かりましたが、
ボクシングにおいて動くという事は全てですが、動きすぎる事、移ろい易い事というのは良くない。
前脚重心からウェイトを切り替えて、アグッレシッブでいてバランスを失わず柔軟なタイプの選手には全く抑止力を持たない。タッチボクシングになっちゃう。
構造と機能の関係で、スタンスによって選手の動きは決まります。
それ以外は全部とるに足らないポーズです。
直線に特化したロサドの構えは、
たとえパンチを避けられパンチを被せられたとしても、ステップによる地点を奪う機能は失いません。
それは相手との位置関係であるポジショニングとはちがって、リング上の地点に属するポジショニングで「リングを使う」といいます。
脚も使えてリングも使えるのが理想ですが、そんな奴はマネーメイとラッセルジュニアぐらいでしょうか・・・
ロサドは打つことで相手を動かすボクシングもできたのに、見たまんまフロイド・メイウェザーJrを真似るよりかチャド・ドーソン的な分別をもってスタイルを活かすべき試合でした。
アマチュアを11戦しか経験していないロサドと比べて300戦ぐらいしてるゴロフキンに有利だった点は技術の精度なんかではなく、ボクシングの理解そのものでした。
ジャブの差しあいも大体互角で、ただそのジャブで相手を誘導して次の展開にまで影響させたゴロフキンの理解と、差しあいで上手くやろうとしただけのロサドの理解の差。
試合は面白かったけど内容はそれだけだったように自分には見えました。
サリド対ガルシアは、また別の記事で。
ガルシアはキャッチウェイトでガンボアとやりたいらしい。
ガンボアぐらいなら良い試合しそうですが、どうなんでしょう。
スーパーバンタム、フェザー、スーパーフェザーと本当に実力者揃いで本当に熱い階級。
個人的には、まだ証明されてませんが、おしなべるとギャーリー・ラッセルJrがベストだと思います。
その上のライトは現在ブローナー、アブリル、バスケスぐらいしか気になる選手は居ないし、穴は無いけど武器も無い感じがしないでもない。世界的大穴階級。
でもスーパーライト、ウェルターはこれまた猛者揃い。というかパウンドーフォーパウンドの半分がこの階級に居ますね。(メイウェザー、マルケス、パッキャオ、ブラッドリー、ゲレロの5人)
物事にはコインのように表と裏があり、その分別を弁えるのは難しいですなぁ。
いや、「ロープまで退がる」事ひとつにしてもです・・・う~ん。
それはそうと、
ゴミも分別が大切ですな。
それではこれにて、
御免。