コンピュボクスといものがあります。Wowowのエキサイトマッチで海外のボクシングを観てるとラウンド毎と試合全体に放たれたパンチとその成功率(リード、パワー、クリーンヒット、ヘッド、ボディなど細かくカウントする所もある)の数値を測るものです。つまりパーセンテージを導き出すものです。
BoxingScene.comという有名なボクシングサイトがあります。そこにコンピュボクスプラスマイナスリストという記事があります。これはボクサーの試合中の打率から被打率(相手のパンチ総数その成功数)を引いて残った数字でそのボクサーのボクシング能力(打たれずに打つ能力)を格付けしてランキングを作るというものです(階級を無視しているのがパウンドフォーパウンド的でおもしろいですね)。そこでここに2012年11月13日時点までに4800以上の試合から採られたデータで作成されたコンピュボクスランキングを紹介します。
10位
マニー・パッキャオ(8試合を統計) 打率34%-被打率25%=+9 (以後数値のみ記載)
そして栄光の第一位は
フロイド・メイウェザー・ジュニア(9) 42%-17%=25
2位のアルバレスを9も離して独走。対戦相手も皆チャンピオンクラス。たいしたもんですねメイウェザー。
こうした事実(数字)みることを可能にさせるのは人間の科学的な面であり、そうした概念(打たれずに打つ)をもってボクシングをみる又は行うことはつまり精神性であり、同時に巧みに体系化されたボクシングというシステムを機能させている一つ一つの技術は意味をもった文字であり、それらが紡ぐ試合というのは時に詩的な美しさをもっています。こうしたボクシングの意義を保ったままそれをより簡単に、効果的に合理的に実際的・実用的にしたときはじめてボクシングは洗練され教養されるのです。ボクシングは科学であるがゆえに芸術でもあるのです。理解を避け原理原則を無視してボクシングを形式と内面とに別け、精神と技術とを隔てボクシングから幾何学を奪い去りそんなことをしているかぎりボクシングは機能しない形骸化した遺跡でしかなく値打ちは与えられても価値はないのです。1970年代以降は優れたボクサーはモニターされにくくなる一方で団体や階級やチャンピオンは増えてきました。政治というやつですね。
話がそれました、
じゃーな。