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【レコ妖怪向けレビュー】
“青い影”の入っていないUKオリジナル・モノ盤です。このグループ名、リーダーズ・プラスっちゅう辞書で調べたら‘プロウカル・ヘアラム’って発音するらしいんですね。知らんわそんなバンド!EMI傘下のRegal ZonophoneからLRZ 1001としてリリースされたレコで、表面のみコーティング、裏ジャケはフリップ・バック仕様です。いやあ、やっぱいいアルバムっす。EMI67年のレコといえば、どうしてもビーの『サージャント・ペパー』が浮かんでくるんですが、個人的には『ペパー』に関してはステレオよりモノラルの方が好きなんですね。なんでかいうと、ヴォーカルはあくまで中央で歌ってほしい!っちゅうこだわりがあるからです。もちろんトラックによりますが、なんかそれぞれ右チャンネルと左チャンネルでモノラルを2つ聞いているような感じしませんか?これのオリジナル・ステレオ・ヴァージョンはどうなってんでしょうか?と、いうところから泥沼にハマっていくわけですね。あかんあかん。あとリーガル・ゾノフォンといえば、ザ・ムーヴも在籍してました。しかしムーヴの68年(大半は67年録音)のデビュー作のオリジナル盤はモノよりステレオの方がよかったような気がします。同じEMIでもいろいろ違うんですね。当たり前か。このレコに関してはまずドラムの音がスゲーよく録れていると思います。7072年くらいの一番いい頃のスワンプ系のベース・ドラムとスネア・サウンドに近いというか。そういえば67年のEMI制作のレコでは、ピンク・フロイドの1stのドラム・サウンドはイマイチだったような気がします。このへんはあれですね、ここでのBJウィルソンさんのドラミングとフロイドのニック・メイソンさんのドラミングの違いが大きいのかもしれません。やっぱり上手い人っちゅうのは自分の出す音に気を使うでしょうから。最後に入っている大仰なインストの“Repent Walpurgis”は一度ステレオで聴いてみたいもんです。さらにクサくドラマチックになってそうで、ちょっとアレかもしれませんが。
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チェス・レコード時代の代表曲50曲を集めた3枚組LPボックスを京都の中古レコ/CD屋さん、ワークショップで格安で手に入れましたよ。83年に日本のPヴァインから出たやつで、チャックはファースト・アルバムの『アフター・スクール・セッション』しかもってなかったのでちょうどええもん見つけました。内容についてはロック・ファンにとってはさすがに基本中の基本の人なので省きますが、ここでしか聞けない曲も入っているそうです。どの曲だかわかりませんが。ライナーには初来日公演のエピソードが載っていて、それが81年のことなんですね。ちゅうことはたしか80年代半ば~後半くらいに見に行った大阪城ホールかどっかのでっかい会場でのコンサートは、2度目の来日公演だったということでしょうか?そのコンサートはチャックの単独公演ではなくて、他にドラマーのテリー・ボジオとジェフ・ベックとあと誰か産業ロック系の人が出たような記憶がありますが、チャックのステージとテリー・ボジオのドラム以外は、ジェフ・ベックでさえ全く覚えてません。
 
だいぶあとから知ったはずですが、チャックは自分のギグを現地調達のバック・バンドで決行するのが特徴なんですね。で、この時はいかにもそのイベントのスタッフじゃないの?っちゅう日本人のニイチャンたちが、ドラムス、ベース、キーボードを担当したんです。当然「俺様」チャックですから、出番は最後の最後です。最後の最後に素人風、スタッフ風の日本人のバック・バンドにおじいちゃんのチャック・ベリーっすよ!そりゃもうハラハラドキドキもんでした。「だ、だ、大丈夫か?」って。しかし!これが大変すばらしいステージだったんですね。バック・バンドとチャックの息もピッタシ、チャックはバンドに向かって何かを指示して「そうそう、そんな感じ、いいぞいいぞ」っていうしぐさをしていたのをはっきり覚えています。会場にいるお客さんたちの大半は、たぶんジェフかテリーか他の出演者が目当てだったと思います。でもこれがけっこう盛り上がったんですね。私がチャック・ベリー目当てだったせいもあるかもしれませんが、たしかに一瞬心配したほどの盛り下がり方ではなかったです。バンドもたぶんほとんどぶっつけ本番だったと思います。チャックのバッキングを見事に務めたあの人たち、一生の思い出どころじゃないでしょうね。うらやましいっす。
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すでに2回とりあげた6曲入りのイギリス・オリジナル2枚組EPではなくて、11曲入りのアメリカ編集のLP(の旗帯盤EAS-80569)っす。まずはトラック・リストです。
 
A面: 1. Magical Mystery Tour / 2. The Fool On The Hill / 3. Flying / 4. Blue Jay Way / 5. Your Mother Should Know / 6. I Am The Walrus
 
B面: 7. Hello Goodbye / 8. Strawberry Fields Forever / 9. Penny Lane / 10. Baby You’re A Rich Man / 11. All You Need Is Love
 
A面全6曲がイギリス・オリジナル2枚組EPと同一内容、B面が67年に発表した3枚のシングルA3曲とB2曲の全5曲です。なんでB面は2曲だけかというと、7B面が6だからです。自分にとっては『サージャント・ペパー』とこのアルバム2枚でビートルズのサマー・オブ・ラヴ(67年)が全てそろう!っちゅうことで大変大変大事な1枚っす。って67年の公式録音はこれで全てですよね?ただこの旗帯盤で唯一残念なのが、9が疑似ステレオである…ということです。76年だかに出たアメリカ・オリジナル盤もやっぱり擬似ステだったんでしょうか?そんなわけで、美しいステレオ・ヴァージョンの入っている青盤が今度は大事になってきます。『ペパー』ではジョンの主導曲がたったの3曲(“Lucy In The Sky With Diamonds”、“Being For The Benefit Of Mr. Kite!”、“Good Morning Good Morning”)ですから、こちらに収録の681011で名誉挽回です。見逃せないのがジョージの4で、自分にとってはビートル・ジョージ・ナンバーの中で“タックスマン”と『アビー・ロード』収録の2曲の次くらいに好きな曲っす。『ペパー』の制作も映画『マジカル』の制作もポールが指揮をとっていたらしいですから、プロ意識が高くて仕事中毒だったに違いないポールと、プライヴェイトでそろそろおかしくなり始めていた天然ジョンのビミョーなバランス関係が奇跡の成果をもたらした時期やったと改めて思います。
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このバンドは『アフターアワーズ』というライヴ盤しかもってないんですが、なんでも現在のアイリッシュ・フォーク・バンドの礎を築いた偉大な人たちらしいので、このファースト・アルバムを買うてみました。買うてから気づいたのは、そういえば大昔彼らの『Old Hag You Have Killed Me』というレコを買ってそっこうで売っ飛ばした経験があるっちゅうことです。あのね。ふだんはほとんど聴かない、今現在も一部で人気のあるこの手のアイリッシュ・フォークって、何100年も続く演奏形態を頑固に守る人たちかと漠然と思っていたんですが、ネットや本なんかでいろいろ調べてみるとどうもこの人たちが始祖だったっちゅう最近の話みたいなんですね。ちょっと目からうろこでした。しかし考えてみれば、ドーナル・ラニーさんのブズーキなんてのは60年代のスウィーニーズ・メンとかアン・ブリッグスあたりが最初にブリテンにもちこんだらしいですから、納得といえば納得です。ちょっと違う話かもしれませんが。スコットランドのどでかくて重厚な音の出るバグパイプと違って、イーリアン・パイプはラビリンス(私のフォーク・バイブル)に書いてあったように、まさにチャルメラのような感じで一見マヌケな音っちゅうか、天才バカボンなんかでパパが鼻ちょうちん膨らまして寝ている時のような音なんですが、このアンサンブルに溶け込んだ状態で聴くとホント気持ちいいんですね。フェアポート・コンヴェンションの『リージ&リーフ』や『フルハウス』に入っていたアイリッシュ・ジグ/リール・インストに慣れた耳には、どこが小節の頭なのかわからなくなるメロディにうまいこと合わせて叩くデイヴ・マタックスみたいなドラムがほしい!と思ってしまうのも事実なんですが、要するにそれってロックオヤジ的感覚なんでしょうね。それでも以前ほど抵抗なく聞けるようになってきたのでまた機会があったらいろいろ手ぇ出してみようかと思ってます。インスト・メインの中に数曲挟まれるトリオナさんの歌がまたたまらなくいいし。このへんは普通にブリティッシュ・フォーク・ファンにもいけますよね。
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ジュニア・ウォーカーのライヴを聴いていたら今度はこれが気になってきて手に入れました。67317日にロンドンで行なわれたショーと、21日にパリで行なわれたショーがくっついたCDです(2008年リリース)。まずはトラック・リストです。
 
ロンドン
1. Respect /2. My Girl /3. Shake /4. Day Tripper /5. Fa-Fa-Fa-Fa-Fa /6. Satisfaction /7. Try A Little Tenderness
パリ
8. Respect /9. I Can’t Turn You Loose /10. I’ve Been Loving You Too Long /11. My Girl /12. Shake /13. Satisfaction /14. Fa-Fa-Fa-Fa-Fa /15. These Arms Of Mine /16. Day Tripper /17. Try A Little Tenderness
 
ライヴ盤『ライヴ・イン・ヨーロッパ』はつまりライヴ・イン・パリだったわけですね。このCDを聴いて今さら知りましたよ。ロンドン音源は初めて聴いたんですが、いろいろ想像(妄想)をかき立てられておもろかったです。例えば3でホーンの間奏に突入する直前、ベースのダック・ダンとドラムのアル・ジャクソンがちぐはぐになる部分があって、それが4日後の12で生かされたのかなとか→ダン:「アルさあ、あそこはオレは入らん方がええかな?」 アル:「そやな、そうしょうか。めんごめんご急に本番で変えて。ホンマは緊張しとってん!」などとメンフィス弁で話し合っていたかもしれません。あと4のテンポがどんどんノロノロになっていくんですが、16では最初から最後まで猛スピードで飛ばしています。アルのベース・ドラムの連打がスゴイっす。反対に18よりもすっ飛ばしていて、どっちかっちゅうと一般リスナー向けには1の方がふさわしいかな思います。でも8のグッとタメを効かせたエイト・ビートこそが本来のアルやねん!と思いたいところですね。717は『ライヴ・イン・ヨーロッパ』では聞けなかった、サム&デイヴの2人とカーラ・トーマスが飛び入りして締めくくるところが入っていてめっちゃ感動的です。ロンドンには入っていない910153曲があることで断然パリの勝ち!なんですが、さっきの1の件と、13よりも長い6があったりと、ダブり曲でもけっこう表情が違うので、1枚のライヴ盤としてたいへん魅力的なCDだと思います。オリジナルのマルチ・トラック・テープからのリミックスなので、音質的にも各パートのバランス的にも最高の状態っす。年末からオール・リピートでヘビロテ中です。
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ということで年末に載せた『ソウル・セッション』をきっかけに本当に『ショットガン』のレコがほしくなったので、京都の中古レコ屋さん(ワークショップ)に探しに行きましたら、代わりに格安でこれを見つけたので購入いたしやした。モータウンの音楽的全盛期は67年まで!という自分のつまらん偏見のおかげでずっとスルーしていた名ライヴ盤です。たしかにフォー・トップスやシュープリームスやミラクルズやヴァンデラスなんかは音楽的セールス的に下降線をたどっていた時期かもしれんですが、こういうファンキーな音楽でしかもライヴ・バンドにとっては、JBを始めとして完全に追い風に乗っていた70年です。予想どおりたいへんクール&ヒップなすばらしい内容でしたね。あ、思い出しましたが、もう1枚これの前にライヴ盤がリリースされていて大昔手に入れたことがあって、何かの理由で手放してしまった記憶があります。改めてトラック・リストを眺めていると、この選曲で70年という時代を考えただけで音が聞こえてきそうなくらいのライヴすよね。おまけに時代がかった最高のカヴァー・デザインに、最高の音質に最高のプレイっちゅうすぐれた1枚だと思います。『Soul Session』とは違ってバック・バンドはベース入りで、他はオルガン、ギター、ドラムスの4人編成です。各メンバーは一体誰なんだろうか?と名前が気になるほどの名演に、ウォーカーさんのブリブリ・サックスとイカしたヴォーカルが楽しめるアルバムです。それでは以下トラック・リストっす。めちゃめちゃカッチョイイ“Hip City”で始まるところがまたたまらんです。
Side One : Intro-Hip City Pt. 1 & 2 / Sweet Soul / Home Cookin’ / Something You Got
Side Two : (I Know) I’m Losing You /Come See About Me / What Does It Take (To Win Your Love) / Medley-Shotgun & What Does It Take (To Win Your Love)
イメージ 120数年前に友人から安価で譲ってもらったレコっす。モータウンの傘下レーベル‘SOUL’からリリースされたUSオリジナル・モノラル盤です。‘SOUL’レーベルから出た『Soul Session』ということで、ソウル・ファンにとっては「なになに?ジュニア・ウォーカーのヒット曲以外のコテコテのソウルが聞けるのか!?」と思ったら、いつもどおりのブルース/R&Bテナー・ホンカー集で、おまけに全てインストです。ウォーカーさんはサックスだけでなく、サム&デイヴのサム・ムーア似のソウルフルなヴォーカルもヒジョーにすばらしいので少々肩透かしをくらってしまうアルバムなんですが、いつもの下品でイナたいサックスは存分に味わうことはできます。個人的にサックスに関しては見分け(聴き分け)が難しくて、無数にいてはるジャズのサックス奏者たちはいうまでもなく、音やフレーズ(個性)で見分けるのが苦手です。その点、ウォーカーさんのサックスはすごく個性がわかりやすくて好きですね。必ず「プイ~~!」って高音部に移るとことか、「ブリブリブリ!」と下痢便をひねり出したような音とか…(失礼) ここでもそのブリブリプイ~!の下痢便プレイぶりがバシバシ出てきます。そしてバンドがまたクールでカッチョイイんですよね。ベースがいないんで、たぶんオルガンの人がフット・ペダルでベース音出してると思います。めったに聴かないレコなんで「そろそろレコ減らすかな~」とレコ裁判(レコスケ用語)を開廷すると必ず候補に挙がってしまうんですが、どれどれちょっと聞いてみるかと思ってターンテーブルに載せると、やっぱりかっちょよくて手放せない・・・無罪!となる常連の1枚です。そんなレコが何枚あることやら、ですわ。それどころかまだ手に入れたことのない『Shotgun』のオリジナル盤まで気になってくるっちゅう。とにかく!自前のバンド付きということでモータウンの中では特別待遇的存在&ダントツでファンキーなアーチストなので、JBや南部ソウル好きにはバリオススメの1人です。
イメージ 1気になっていたサード・アルバムを中古CD屋さんで発見しました。ジャケの前面に描かれてあるのは何ですかね?象のウンコ?彼らに関しては以前ここでとり上げた初期ベスト盤と、このアルバム以降の2枚のアルバムしか知らないんですが、こちらも間違いなく名盤!だと思いましたね。演奏面ではローウェル‘バナナ’レヴィンジャー(と読む?)のエレピを始めとするマルチ・プレーヤーぶりと、自由でかつ!ツボを押さえたジョー・バウアーのドラミングが発揮されたすんばらしい作品と思います。最初期からカヴァー・センスに光るもんをもっていた彼らが今度はほとんど全てをオリジナル曲(大半がジェシ・コリン・ヤング作)で固め、しかもええ曲ばっかしということで、おそらく彼ら自身にとっても最高作にあげられるアルバムじゃないかしら?ケルティック/イングリッシュ・トラッドな“Darkness, Darkness”に始まって、当時典型のソフト・ロックな“Smug”、バナナのジャジーなエレピとハープシコードが気持ちいいインストの“On Sir Francis Drake”、ほんでジェシのメロディ・メーカーとしてのソングライティングが光る傑作の数々、“Sunlight”と“Beautiful”と“Quicksand”とあれとこれと・・・ってホントいい曲ばっかです。“Quicksand”の展開はちょっとヤング・ラスカルズの“グルーヴィン”に似てますね。最後の2曲はとても同じバンドとは思えない、ロックンロールな“Sham”とグルーヴィ~な“Ride The Wind”っす。どちらも中途半端に手を出しましたっちゅうところのない本物感があって、この落差が彼らの魅力のうちの1つだと思います。しかしアーサー・リーのラヴとかウェールズのマンなんかにも当てはまりますが、自分たちの個性というか‘売り’を1つに絞らない、楽曲的に多様性のあるグループって、やっぱりそれなりに聴き込まないと良さがわからないところがあって、当時セールス的にはそれほど振るわなかったようです。それでも傑作は傑作じゃ!
イメージ 1今日、目の前で急に原付が止まってびっくりしたら、いい歳こいたオッサンがスマホをいじくりながらまたちょっと進んでは止まってましたよ。あれってゲームかなんかやってるんですかね?誰かをひき殺す前に死ねと思いました。アイランド・レコードからCBSに移籍して発表した、『Beat Of The Street』に続くアルバムです。前作から今度はキーボード奏者のピーター・ウッドさんが抜けて4人編成になりました。これは痛い!と思ったらば、シングルの“Arms Of Mary”がイギリスで5位の大ヒットとなって、このアルバムも彼らの中でもっとも売れたらしいです。デビューから数えて5枚目、サザーランド兄弟とクウィヴァーが合体してから数えて3枚目に当たる本作でついにブレイクということで、たいていのパターンとしては当時のメインストリームに日和ったわけか!っちゅうのが振り返って聴くとわかってしまって色褪せて聞こえるものなんですが、彼らに関してはそういうところが全くなくてすごく好感もてますね。本当に曲の勝利って感じで、こういう作品が時代を超えるんだと思います。アレンジメント的にはピーターが抜けて、必然的にティム・レンウィックのギターが責任重大となってきたわけですが、これがまたすんばらしい貢献をしています。この人のイキった(大阪弁:死語)ところのないセンスのよさというかバランス感覚は、兄弟の書く楽曲にバッチリハマっていると思います。一貫してポップなロックンロールのオンパレード!かと思えばタイトル・トラックはバリ渋(大阪弁:死語)のドブロとクラリネット(?)をフィーチャーしたブルージーなミディアム・ナンバーっす。“Arms Of Mary”の他、“When The Train Comes”、“Something Special”、“Love On The Moon”、“Moonlight Lady”など前作と甲乙つけがたい出来だと思います。さらに次のアルバム『Slipstream』も聴いてみたいですな!