東京ヤクルトスワローズの燕日記帳

東京ヤクルトスワローズの燕日記帳

公式戦の各試合振り返りとオフの補強やドラフトなどについて、気ままに書くブログです

しかし5月に入ると他チームが戦力の見極めを済ませて戦力の整備が済んでいくと、スワローズは勝てなくなりました。

 

打線はつながりを欠き、先発も開幕投手奥川の状態が上がらず登録抹消、左腕高橋も故障で離脱していきました。

 

スタートダッシュ失敗の要因となったリリーフ陣はドラ3荘司と石山以外計算が立たない状況。

 

その荘司は開幕から11試合連続無失点を続けるめざましい投球でしたが、こちらもコンディション不良で離脱。

 

若手を積極的に使ってみてもすぐに結果が出るわけでもなく、5月は5勝18敗1分と大きく負け越しました。

 

この傾向は直近3年変わらず、同じことの繰り返し、3年連続で5月にペナント争いから脱落したと言っても過言ではありません。

 

テコ入れもちぐはぐで、育成の下川を支配下に上げたものの、1軍で使ったのは1か月経ってから。

 

しかも1試合先発して4回2失点とまずまずだったものの、その後は登板機会なく2軍落ち。

 

また現場は村上不在の得点力不足解消のため、長距離砲の獲得を要望していたようですが、獲得したのは西武の山野辺。

 

山野辺はパンチ力はあるものの、タイプとしては中距離で、ポイントゲッターではありませんでした。

 

このため、山野辺も獲得してからしばらく使うことがない状況が続きました。

 

ならば、2軍で結果は出てないものの、試合には出場していたベテラン川端もいましたが、1軍に呼ぶ気配は一切なし。

 

そうしているうちに、肘の状態が思わしくなかったサンタナが検査のため米国に帰国(そのままシーズン終了まで戻らず)。

 

チームの窮地を救う一打で存在感を示していた茂木も欠場が目立ち、7月には膝の手術で離脱していきました。

 

6月は、6勝15敗1分、トータルで20勝45敗3分となり、このままでは2017年の96敗を更新しかねない状況になってしまいました。

 

 

 

 

 

すでに報道されていたホセ・キハダの獲得が正式決定。年俸はおよそ1億3000万とのことです。

 

メジャー通算142試合の実績からすれば、高額になるのは自然な話だと思います。

 

以前なら、大物獲得という期待感がありましたが、ケラ、バウマンという1億超助っ人が振るわなかつただけに不安があります。

 

ケラもバウマンの結局のところ、日本の野球にアジャストできなかったことが結果を残せなかった最大の原因だと思います。

 

キハダはベネズエラ出身ということで、スワローズには同郷人としてオスナがいます。

 

オスナにアドバイスをもらって、うまく溶け込んでくれるといいのですが。

 

これで外国人投手補強は完了なのでしょうか。ウォルターズが先発要員の可能性がありますが、保険扱いは変わらないでしょう。

 

2015年は、ロマン、オンドルセク、バーネットと助っ人は全員リリーバーで優勝したことはあります。

 

しかし当時は弱投といっても、石川と小川という2桁勝利をあげた先発がいました。

 

今は2桁どころか規定投球回を投げた投手を欠いている状況で、池山監督も先発の軸を求めています。

 

現有戦力の中では吉村が筆頭候補とは思いますが、エース級と当たるローテで2桁規定投球回をク リアできるかは不透明です。

 

もっとも先発の外国人を獲っても2桁規定投球回を達成する保証はどこにもありません。

 

それなら、奥川、高橋、吉村、中村優という期待の若手や青柳の復活に賭けるといったところなのかもしれません。

 

 

 

 

村上ら主力を欠く打線、クローザー不在で枚数もそろわないリリーフ陣という中で迎えた巨人との開幕戦。

 

劣勢が予想されたものの、先発奥川がピンチを作りながらも前半を無失点に抑えゲームメイク。

 

すると打線は5回先頭サンタナのヒット、続くオスナがエラーで2、3塁の好機を作り先制のチャンス。

 

ここで6番に入っていた赤羽が先制タイムリー、続く茂木が四球を選び、中村、西川のタイムリーで一挙4点で戸郷をKO。

 

続く6回にもサンタナのHRで1点追加。これは1997年の開幕戦で番狂わせを演じたのを彷彿とさせる展開でした。

 

しかし逃げ切りを図った8回昨季ブレイクした左腕山本がキャベッジに2ランを浴びると空気は一変。

 

9回登板した田口は3点のリードを守れず同点とされ、10回は清水が打たれて大逆転負けを喫しました。

 

このダメージが響いたのか、2戦目は吉村が序盤で打ち込まれてKO、3戦目の高橋も安定感を欠き4回2失点で早々と降板。

 

打線も2戦連続無得点に終わり、3つ勝つつもりが、完膚なきまでの返り討ちにあった格好となりました。

 

それでも次カード以降は盛り返し、一時は5勝4敗と借金を返済、4/17に村上が1軍復帰した時点では5勝6敗1分。

 

ここから勝ち上がっていくには絶好のタイミングでしたが、村上は復帰戦で故障を再発させ、1試合で登録抹消。

 

ショックに追い打ちをかけるかのように、4月下旬には長岡がひざを痛めて離脱と負の連鎖が止まりません。

 

それでも4月だけで見れば、赤羽や茂木の活躍もあり、9勝9敗のタイ。3月の開幕3連敗を加えても9勝12敗の借金3。

 

チームにとっては厳しい状況に変わりはありませんでしたが、まだまだ諦める段階ではありませんでした。

 

 

 

 

 

OP戦序盤は快調でした。初戦の北海道日本ハム戦ではランナー3塁で捕手松本が詰まらせた内野ゴロで得点する試合巧者ぶり。

 

これには敵将新庄監督も「プロならわざと詰まらせる打撃ができるもの。いいものを見せてもらいました」と感心する一面も。

 

内野はオスナ、山田、村上、長岡。もし山田が不振でも茂木が控えており、若手が割って入る隙がありません。

 

外野もサンタナ、塩見が当確。若手は残る1枠を巡って競争となります。

 

候補は澤井、丸山、並木、内山など目白押し。さらにベテラン西川も好調で誰を使うか頭を悩ますぜいたくぶり。

 

一方でOP戦が始まったというのに、今季もリリーフの主軸を担う大西と小澤が合流する気配がなく、不安が募ります。

 

そこに巨人とのOP戦で山田が指を脱臼して開幕絶望とチームは再び怪しい雰囲気が流れ始めました。

 

そんな中、チームが遠征に出た後、東京に残って調整していた村上がわき腹を痛めるアクシデント。

 

痛めた部位からすれば開幕にはまず間に合わず、チームは動揺が広がっていくばかり。

 

さらにOP戦終盤、クローザーが内定していた新外国人バウマンがコンディション不良で離脱し開幕アウト。

 

そして極めつけは、OP戦最再終盤の北海道日本ハム戦で塩見が守備中に治ったばかりの左ひざを痛めて即退場。

 

状況から見て重症であることに間違いはなく、開幕どころか今季絶望が濃厚に見えました。

 

またしてもヤ戦病院となり、開幕は村上、山田、塩見を欠くというい非常事態。

 

わずかな救いは、開幕に間に合わないと見られていた奥川が何とか間に合うめどがついたこと。

 

高津監督はその奥川を開幕投手に指名。さらに2戦目に吉村、3戦目に高橋奎二の先発も決まりました。

 

開幕カードは巨人戦。高津監督はこの3人で3連勝を狙い、一気に勢いに乗せる算段でした。

 

 

 

 

先ごろ調査のニュースが出ていた前中日ウォルターズの獲得が決まりました。

 

これでリランソの保険をきかせたと見ましたが、球団はさらにホセ・キハダという157km/h左腕を調査とのことです。

 

こちらはメジャー通算142試合登板の大物。投球スタイルはストレートで押すというスワローズにいないタイプです。

 

これまで救援登板がメインだったということもあり、リリーフ起用と見られています。

 

そうなると、今オフの補強は3人ともリリーフタイプと重なってしまいます。

 

もちろん投手は何人いても邪魔になることはないといいますし、ウォルターズは先発の可能性もあります。

 

しかしそうであってもリリーフを2人以上置くのは、やりくりが複雑化すると思います。

 

1軍外国人枠は5人ですが、ベンチ入りは4人まで。野手はオスナ、サンタナの2人が当確。

 

残る2枠がリリーフに充てられると、先発投手を起用するとき、どちらか1人をベンチ入りから外す必要があります。

 

なので外国人を5人使うときは、先発2人、リリーフ1人がオーソドックスですが、チームの考えが気になるところです。

 

もっともこの話はリランソとキハダの2人とも勝ちパターンで通用するとなったときに発生する問題です。

 

ここ3年ケラ、エスパーダ、バウマンとことごとく外したことを考えれば、誰か1人当たれば御の字との考えかもしれません。

 

先発は日本人だけで賄うつもりなら、リリーフ3人獲って2枠埋めるでもよいと思いますが、果たして。

 

 

 

 

大々的な補強の背景には、村上が来オフメジャー挑戦が既定路線であることが関わっていたことでしょう。

 

村上が抜ければ大幅な戦力ダウンは避けられず、しばらく優勝は厳しくなるかもしれません。

 

そうであれば、2025年にかける意気込みは例年以上になるというもの。しかしそう甘くありませんでした。

 

1月の合同自主トレでドラ1中村がコンデイション不良で別調整。内定していた1軍キャンプは取り消しになりました。

 

そんなところに、キャンプに入ってすぐ、チーム強化に尽力していた衣笠前球団社長の訃報が入ってきました。

 

さらにキャンプイン直後に体調不良で急遽帰京していたつば九郎担当者が2月半ばに急死とチームに暗い影を落としました。

 

特につば九郎は長年苦楽を共にしてきた戦友であっただけに、監督選手のみならず、ファンも深い悲しみに覆われました。

 

彼らのためにもなんとか優勝することで報いたい、そんなムードが沸き起こりました。

 

しかしそんなムードに水を差すかのように、2月半ばにランバートと星がコンディション不良を発症して別メニューに。

 

さらに昨季復活の兆しを見せていた奥川も下半身コンディション不良で2/18の練習試合の登板を回避。

 

数日後に復帰したものの、依然としてコンデイションに爆弾を抱えた状態で、開幕に間に合うかもわからなくなりました。

 

それでも長期離脱する主力は出ずにキャンプを終え、一安心といったところでしたが……。

 

 

 

 

「身を削る思いで努力します」。球団との話し合いで2025年シーズンの続投が決まった高津監督は会見でそう述べました。

 

先発陣は一向に立て直しがきかず、リリーフも田口、清水の実績組が揃って不調。打線も優勝したころに比べて攻撃力が低下。

 

課題はすべてに及び、立て直しは並大抵のことではできないのがチームの現状で、高津監督の表情も険しさが増すばかり。

 

球団からの提示は1年契約。2年連続ゲーム差なしの5位とあってか条件は厳しく、文字通り背水の陣の再出発となりました。

 

これを受け、球団はFAで楽天茂木を獲得、現役ドラフトでクローザーの実績のある広島矢崎を獲得と即戦力補強を展開。

 

課題の先発は、FAでSB石川、中日福谷獲りは失敗したものの、メジャー経験のあるランバート、アビラを獲得。

 

クローザー候補のバウマンもメジャー経験があり、例年になく1億円超の助っ人を次々に獲得しました。

 

またドラフトでも愛知工業大の160km/hの速球派右腕中村の単独入札に成功。投手補強も着々と進みました。

 

故障でシーズンの大半を棒に振った塩見も開幕に間に合う見通しと、例年と比べて期待の持てるものに映りました。

 

また2025年のスローガンは、公募によって「捲土重来2025」に決定。巻き返しのための準備は整いました。

 

 

 

 

第4回現役ドラフトが12/9に行われ、スワローズは広島のリリーフ投手大道を獲得しました。

 

大道は3年目の2023年に48試合登板、3勝10Hを挙げていて、リリーフで実績はあります。

 

ドラフト2位で投手を指名すべきだったという見方もある中、現役ドラフトで投手を補強できたのは狙い通りでしょう。

 

広島からは昨年の矢崎に続いて2年連続で獲得。矢崎に続いてほしいというところだと思います。

 

もちろん勝ちパターンに入ってもらわないと困るくらいの期待があります。

 

直近2年は低迷してますが、今季の矢崎くらいの活躍を期待しています。

 

一方スワローズからは濱田が阪神へ移籍。長距離砲として期待の高かった選手だけに惜しい気持ちもあります。

 

打撃に関してはポテンシャルは高いものがありますし、過去に廣岡をトレードできたのも濱田がいたからだと思っています。

 

しかしレギュラーを獲る絶好のタイミングで故障したり、極度の不振に陥ったりとなかなかブレイクできていません。

 

阪神は下位打線が弱く、日本シリーズに苦杯を嘗めたと言われています。

 

濱田が入って活躍すれば下位打線強化にもつながるので、大きな期待があると思います。

 

廣岡もオリックスに移っていい働きを見せています。濱田も持てる能力を存分に発揮してくれたらと思います。

 

 

 

 

青木GM補佐が1月からGMに就任することが発表され、小川GMは退団する運びとなりました。

 

青木GMは「ミッションは礎をつくること」を挙げ、競争を促し、若手に出場するチャンスを与えたいとのことです。

 

球団は2軍施設を守谷市に移転させる予定。他球団のように本格的な施設ができることが望まれます。

 

まずは、そこでケガしない身体作りを確立し、1軍で活躍する選手を出せるかを注目したいところです。

 

それからスワローズには、ソフトバンクのような3軍、4軍構想はあるのでしょうか。

 

ソフトバンクも今季は主力の故障が相次ぎ、序盤は低迷。しかし分厚い戦力で補い、優勝、日本一を果たしています。

 

トップレベルのスポーツですので、故障はつきもの。いかに選手層を厚くするか、青木GMの手腕に期待です。

 

青木GMのチーム作りのコメントは中長期を見据えたものですが、来季に向けた補強も気になります。

 

今のところ、ドラフトも自由契約も野手中心で、投手補強が心許ない状況です。

 

残るのは、外国人と現役ドラフトですが、前中日ウォルターズ調査のニュースが入ってきました。

 

160km/hを出せる剛腕で、守護神になりうるポテンシャルがあるとの評です。

 

一方で制球が悪く、故障も重なり、中日ではわずか3試合の登板に終わり、リリースに至ったようです。

 

巨人との最終戦に登板して3回無失点に抑えたとのことで、yahooの1球速報を見てみました。

 

見た感じストレートは140km/h後半から150km/h中盤。空振りはあまり取れてない印象でした。

 

仮に球威のある155km/h超の球が投げられるなら、ボール球でも振らせられそうですが、そういう感じではなさそうです。

 

もちろんそういう球威があるなら、中日が手放すわけがないので、過度な期待は禁物だと思います。

 

リランソが通用しなかったときの保険というのが現時点での評価と見ました。

 

もし守護神になれるなら、今季の投球がメンタル面や配球面に起因する場合だと思います。

 

スワローズも今季星が守護神を務めましたが、メンタル面で自信を持てたことが大きかったと言います。

 

ウォルターズが第2の星になれるか、メンタルや配球ならコーチの指導によって化けることもあるだろうと期待したいです。

 

 

 

 

調査のニュースが出ていたリランソの獲得が正式に決定。年俸60万ドル(≒9400万円)の1年契約とのことです。

 

メジャー経験がないためか、円安でも1億円を超えない年俸ということで、格安助っ人という印象です。

 

来季31歳、生き残りをかけて日本に挑戦する年齢と思います。まずは日本で成功するハングリー精神に期待したいところです。

 

一方アビラの退団が決定。年俸交渉がまとまらなかったのでしょうか。

 

チーム2位の7勝、チェンジアップが決まるときは、打者のタイミングを外せる好投を見せ、来季に期待が持てそうでありました。

 

一方で防御率は4.04。制球を乱すことも多く、不安定感は最後まで解消されなかった一面もあります。

 

球団としては残ってほしいものの、年俸を上増ししてまでの評価ではないというところでしょうか。

 

他球団の評価も気になります。もしアビラが来季勝てるなら、他球団が触手を伸ばしていてもよさそうなものです。

 

そういう動きも今のところなさそうですし、球団も新しい外国人先発にめどがついたのかもしれません。

 

何にしても、DeNAのジャクソン、ケイ、阪神のデュプランディエのような投手を是が非でも獲得してもらいたいものです。