知ってますか?春の土用中(どようちゅう)に建築着工するのは「凶」です。 | スズキ建築設計

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このブログを書いている日は、4月27日なので、春の土用中(どようちゅう)です。

いつも事務所に自宅から、歩いてくる途中に、土用期間中に、工事の始まった教会があり、以前、印西市の方で、私どもが設計から工事までを行いました教会の場合は、グランドブレーキングと言って、地鎮祭にあたる儀式を行いましたが、この教会の場合はどうなのでしょう。

土用(どよう)と云うと、多くの人は、夏の暑い時期の「土用のウナギ」を、思い浮かべますが、実は、春夏秋冬4回あります。

土用とは、土の働きが旺盛となる季節なのです。

 

太陽が立春・立夏・立秋・立冬に入る前18日又は19日間となります。

土用中は四季の変化期に当たり、土気旺盛なので、動土・穴掘り等の土を犯す作業を特に忌み嫌います。

基礎工事や土台造りは避けるのが、望ましいのですが、但し、建築では、土用前に着工して、土用中も続ける事は差し支えありません。

なお、土用中でも差しさわりのない「土用の間日(まび)」を調べて、その日に着手する方法もあります。

 

*2020年春の土用入り・土用中・間日の例

          ・参照:令和二年庚子年・日枝神社家庭歴より

 

最近の住まい造りを見ていると、地鎮祭も、上棟式もやらずに、建築業者の現場監督が工事のお知らせを持って、挨拶に来て、実際に住む人がどんな人かも知らない間に、隣の家の建築工事が始まるというようなことが、当たり前になってきているようで、なんか、人間関係が希薄になってきているようで、寂しい限りです。

 

ひどい場合は、工事のあいさつにも来ない建築主や工事業者もいますが、工事完成後、地域社会のなかで生活するのですから、やはり、挨拶から始まります。

人との関わりが、煩わしいとか、面倒くさいとかの理由なのかもしれませんが、地域社会でのつながりや、子供たちの見守りや防犯の見張り、ゴミの当番や清掃、人の助け合いがなければ、戸建て住宅に住む以上、住む地域での関わり無しでは、生活することができません。

特に、戸建て住宅を建築する場合、家造りの最初の節目として、建築主と建築業者の現場監督の両者で、挨拶に伺うことは、これから、その地に住む家族としての第1歩です。

その、地鎮祭の日程を決める上で、良く、結婚式などと同様に、「大安(たいあん)」を目安にして、決めることが多いのですが、地鎮祭を行い着工するのに、土を掘ったり、動かしたり、土工事をしてはいけない期間があるのです。

「三隣亡(さんりんぼう)」の日には着工すると、「この日に家を建てれば火災を起こし、家が倒れる、また両隣と向かいの三軒、つまり三隣を滅ぼすとさてているような家相では恐ろしい日があるのです。
三隣亡の日は、一日だけなので、建築工程に、あまり影響がないのですが、実は、着工のタブーな期間があるのです。

昨今の、家造りでは、儀式や祭典に意味することなどや節目などを、面倒だとか費用がかかるなどという理由で、建築主の素人の人は、知らない人が当たり前ですが、プロの設計事務所やハウスメーカー、工務店などのプロ方々でも知らないことが多い、「土用(どよう)の期間中に着工するのが凶とされる期間」があるのです。

一般的に、土用(土用)というと、多くの人たちは、夏の暑いときの、うなぎの蒲焼きを、土用の丑(うし)の日に、食べて、暑さに負け内容にと、酷暑で疲れた体にスタミナ補給をするというようするということで、この夏の暑いときの土用の期間は、知っている人が多いと思いますが、暦の上では、春、夏、秋、冬の4回あります。

四季の土用


土用の期間とは、立春、立夏、立秋、立冬の日の前の18~19日間をいいます。
この期間中は、土気の盛んなときで、土を掘ったり、動かしたり、つまり土工事をしてはいけないといわれています。

つまり、土用とは、四季の変わり目の期間のことで、土気の作用で季節が変わると考えられたものと思われます。
土気は、すべてのものを腐らし、また育成するという両面を含んでいるのです。
いずれにしても、季節の変わり目は、体に注意しなさいという言い伝えもあります。

ですから、この土用の期間中に、着工するのは凶といわれるゆえんです。

1月の土用

2月の土用

この土用の18日間も、工事の地鎮祭や、着工ができないのでは、スピードが必要な現代では、困ってしまいます。
家相でも、昔もその辺の考慮があったのでしょう。

この土用の期間中でも、間日(まび)といわれる日があり、この日は差し支えないといわれています。

その期日とは、春は、巳(み)、牛(うま)、酉(とり)の日
       夏は、辰(たつ)、申(さる)の日
       秋は、未(ひつじ)、酉(とり)、亥(い)の日
       冬は、寅(とら)、卯(う)の日    が、これに当たります。

土用の期間中に、どうしても地鎮祭などの着工の式典を行わなければならないときは、このような間日(まび)で、日の良い日に行うかです。

 

*土用の間日を利用した事例

ブログ:土用の期間中に「地鎮祭」、「間日(まび)」を活用した。社長!!!

     https://ameblo.jp/suzuki-naturaldesign/entry-12349248818.html


土用(どよう)とは、「土」の気の用(はたらき)をいうのです。

十二支で、丑(うし)、辰(たつ)、未(ひつじ)、戌(いぬ)が、「土気」で、現在の1月(丑の月)、4月(辰の月)、7月(未の月)、10月(戌の月)が、土用のある月です。

そして、立春、立夏、立秋、立冬の前に土用があるのは、春から夏になり、夏から秋になり、秋から冬になるのは、宇宙か、地球か、神か、祖先の方々もそこに、何かの変化の力と考え、これを土、大地の働きと考えたのかもしれません。

つい、先日も、若いご夫婦が、家を新築するので、契約前に、「地鎮祭を如何しますか?」と、たずねたところ、「おばあちゃんが、絶対やらないとダメ!」と、いわれているのでやりますとのことでした。

地球の大地を借りて、私たち人間がそこに住み、地域に根ざしていく第一歩です。

日本では、住宅建築においては、安く早くなのかどうかわかりませんが、地鎮祭や上棟式などの儀式や祭典を省く傾向が多くなってきているようです。
残念です。

キリスト教では、グランドブレーキング、デリケーションとして、家を建てるときは行う人も多いようです。


私どもが、当事務所が、2010年に設計・施工で、杉生産日本一、連続25年の宮崎スギの産地直送方式で、建築しました千葉北総教会では、グランドブレーキング(地鎮祭)を行いました。
この教会は、旧約聖書によれば、ソロモン(Solomon)王は、この「レバノン杉」で、彼は主のために宮を作ったと記載がありますように、「杉」にこだわり、国産材の産地直送方式により、建築されました。

 

関連ブログ:日本キリスト教団・千葉北総教会で開催される音楽会のお知らせ。


これらの儀式は、自然災害や火事などや、家族の安全、健康を願い、地域社会に根付くことは、国や人種に関係なく大切なことです。

地鎮祭のことと、日程の決め方については、次の機会にします。

株式会社スズキ建築設計事務所
取締役相談役 鈴木 明
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参考・参照文献
平成28年丙申(ひのえさる)年 日枝神社家庭歴 

令和二庚子(かのえね)年・日枝神社家庭歴