目標は絶対的なJ2残留。
その気持ちとは裏腹に、栃木SCの攻撃は積極性に欠けていて、ボールを保持して深く攻め込むも、フィニッシュに行けずに守備に転ずる場面が多く、もどかしい展開が続いていたと思います。
ここ一番という試合でことごとく結果が残せず、勝点がなかなか積めない中で、この甲府戦に至っても、それと同じ結果を辿ったことは、チームとしての弱さが目立つことになってしまいました。
自分たちでゲームを難しくして、自分たちで苦しい状況になって、そして、残留圏内が遠のくというこの流れは、本当に残留できるのかという疑念を生んでしまいます。
残り10試合になって、状況は厳しさを増しました。
ここからどう戦って、どう残留するのか。その道程が見えて来ないだけに、不安ばかりが増大したホーム2連戦となってしまいました。
試合の立ち上がりで、ウタカ選手が決定的なシュートを外してくれていますが、それは強烈な運が味方した結果です。
その運を味方に、意外と栃木が攻め込む展開になって、これは勝利に期待が持てるぞと思った矢先、GKとDFの間で意思疎通が取れずに、GKからパスが相手に渡るという決定的なミスが起きてしまいました。
そこから、無情にも失点をすると、甲府は完全に引くサッカーを選択したことで、ボールを保持できるものの、シュートが打てない展開が続くことになりました。
栃木の攻撃にはスピード感はなく、ボールを保持してからパスの選択に迷いもあって、寄せられては苦しい中でのパスをカットされ、どうしても決定機を作ることができません。
それでも、後半勝負で何とか同点に。
その期待値は意外と高かったのではないでしょうか。
シュートは打てぬまでも、深い位置でボールを持ち続けて、最後はクロスが入るとラファエル選手が頭で押し込んで同点に。
このとき、何となく、逆転できるような雰囲気もあって、かなりスタジアムにも熱が生まれたと思うんです。
ここから甲府は追加点のために引くサッカーから攻撃のギアを上げて行きましたが、それでも、栃木も応戦できていて、面白味がある試合展開になりました。
ただ、やはり最後の攻撃に積極性が小さく感じられ、どうしてもシュートで終われずに反撃を喰らうことも少なくありませんでした。
それが、試合終了間際のアディショナルで起こってしまい、中途半端な攻撃から守備へと転ずると、甲府の執念が劇的ゴールを生み、無念の敗戦へと栃木は滑り落ちてしまっています。
無常過ぎる敗戦に、呆然とするサポーターの姿もありました。
本当にショックは大きく、しかも、残留しなければならぬ中でのホーム2連戦で未勝利という結果には、正直なところ、ガッカリしたというのが本音です。
それでも、厳しい中でも試合は10試合あります。
ここからどう巻き返すのか。
次だ次だと言い続け、いよいよ、その次が少なくなってしまいましたが、次だと言うしかないのも現実です。
その次は、J1自動昇格に狙いを定めるV･ファーレン長崎。
厳しい相手ではありますが、このアウェイ戦、どんな内容でも構いませんので、絶対に勝ってください。
もう、それしか言えません。
栃木SCの未来は今のところ決して明るくありませんが、少しでもか明るさを取り戻すために、長崎戦の勝点3は譲れないものになりました。
中3日で試合を戦ったヴァンフォーレ甲府の選手たち、試合終了の笛が響くと、ピッチに倒れ込んで、疲労困憊の様子を見せていました。
それだけ、この試合が過酷で厳しく、その状況で死に物狂いで戦ったことが分かります。
気持ちで試合が決まるとは思いませんが、その状況を見たとき、何となく、その気持ちの差が生んだ結果だったのかなとも思ってしまいました。
残念過ぎる敗戦に気持ちは沈んでしまいましたが、それでも、絶対に残留するために、その気持ちを前向きに持って行き、長崎戦の応援に繋げたいと思います。
現地参戦された皆さま、お疲れ様でした。
また、長崎遠征される皆さま、現地ではよろしくお願いします。
ここからが本番。
そう言い聞かせ、応援するだけです。
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