第28節 vs.ヴァンフォーレ甲府(カンスタ)<その1> | すーさんの栃木SC応援日記

残留争いにあるチームが、守備で致命的なミスを犯せば、その結果として勝点を積み上げられないのは当然のことで、それが積極的なプレーではなく、溜息すらも出したくなるような単純な、集中力を欠いたプレーであったことから、どうしても気持ちを前向きにすることに時間が掛かってしまいます。

 

GKの丹野選手がショートパスを選択すると、DFの平松選手はそれに気付かずに反応が大きく遅れました。

 

そのボールを拾われると、最後は混戦の中央から間を縫ってボールはゴールネットを揺らしています。

本当に残念で、言葉を選ばずに表現して良いのであれば、軽過ぎる失点でした。

 

絶対に残留を果たさねばならぬ中、現状では降格圏内にあって、もうミスすらも許されない状況が刻々と迫りくる時期にあって、あのような致命的とも取れるミスを見せられては、スタジアムの雰囲気が沈むのも仕方のないことだと思いますし、愚痴だって言いたくなるは分かります。

 

失点をしたとき、丹野選手が手振りで怒った様子を見せていますが、そうしたいのは別の人々であって、ミスを誘発してしまった選手がやるジェスチャーではないのかなとも思ってしまいました。

 

ボールから目を逸らしていた平松選手もしっかりして欲しいと思うところはありますが、ピッチ上の選手がロングボールが蹴られるであろうと疑いようもなく構えている中で、ショートパスを選択したことがことの発端だと感じました。

 

それでも、そのミスを責めていても仕方がありません。

ここから先の残り10試合で、ミスを帳消しにしてお釣りの来るほどのプレーを見せつけて、栃木SCのJ2残留に貢献してください。

 

 

栃木SCはホーム連戦で、その2戦目がこの甲府戦でした。

 

前節のブラウブリッツ秋田には押される中でも何とか勝点1を拾っていましたが、このヴァンフォーレ甲府戦ではミスと終了間際の痛恨の被弾により勝点を積めていません。

 

大事な大事なホーム連戦でたった勝点1だったという事実は、如何に栃木SCがチームとして弱さが目立っていて、残留に大きな懸念を抱えているかが見えて来ます。

 

この甲府戦に至っては、特に攻撃に積極性が欠けていて、遅効の中からどうゴールを奪うのかが見えない展開が続きました。

 

シュートで終われずに、甲府にボールを奪われて守備に回ることも多かったことから、チャンスが一変してピンチになることがあって、どうして仕掛けてくれないのか、どうしてミドルで狙ってくれないのかと、周囲のサポさんからそんな声が多く聞こえていた試合です。

 

試合終了間際の失点も、攻撃をやり切れずにボールを奪われてからの守備だっただけに、90分でその状況を改善できなかったチームの弱さを見せられた印象です。

 

この甲府戦だけではなく、秋田戦も含めて思ったことは、このチーム状態では残留は難しいということ。

そう思っても、残り10試合で何とか立て直してくれと、安易なこの思いを覆してくれと、そう願いながらスタジアムで応援するだけです。

 

 

【結果】

栃木SC 1-2 ヴァンフォーレ甲府

前半 0-1

後半 1-1

 

【会場】

カンセキスタジアムとちぎ

 

【得点】

前16 佐藤和弘(甲府)

後32 ラファエル(栃木)

後46 鳥海芳樹(甲府)

 

【栃木SC警告】

該当選手なし。

 

【栃木SCスタメン】

GK 丹野研太

DF 平松 航

DF 坂 圭祐

DF ラファエル

MF 森 俊貴

MF 青島太一

MF 福島隼斗 → 大森渚生(後42)

MF 神戸康輔 → 玄 理吾(後0)

FW 奥田晃也 → 山本桜大(後16)

FW  大島康樹 → 南野遥海(後16)

FW 宮崎 鴻 → イスマイラ(後29)

 

【栃木SCリザーブ】

GK 川田修平

DF 大谷尚輝

MF 大森渚生 ← 福島隼斗(後42)

MF 朴 理吾 ← 神戸康輔(後0)

FW イスマイラ ← 宮崎 鴻(後29)

FW 南野遥海 ← 大島康樹(後16)

FW 山本桜大 ← 奥田晃也(後16)

 

【審判団】

主審 : 石丸秀平(栃木戦、今シーズン2試合目)

副審 : 塚田智宏

副審 : 宮原一也

【入場者数】

5,654人

 

【天候/気温/湿度】

晴/28.5℃/76%

 

【第28節終了時順位】

18位

 

前節、秋田戦からのスタメン変更はありませんでした。

正直、その秋田戦は、特に後半の試合内容に弱さが目立ったことから、スタメン変更でその状況を打開して来ると予想していました。

 

小林監督は、スタメンはそのままに、リザーブの選手に変化を出すことで、後半の選手交代からゲームを動かしたい意図があったのではと推測しました。

 

確かに、後半になって南野選手、山本選手が投入されると、それまで仕掛けも少なく消極的だったバイタル付近での攻撃に積極性が生まれています。

 

前半からそんな攻撃ができないものかとも思わされましたが、それができぬからこその現順位なのかもしれません。

 

とにかく、この甲府戦は、ここ数試合の中でも、格段に攻撃に速さと勢いが欠けている試合に感じました。

 

 

前半早々から意外と栃木がボールを持てる展開で、最終ラインでボールを回しながら試合を作れていて、立ち上がりは上々だったように見えました。

 

まず、甲府がキックオフ時から引いていたことが要因だったと思いますが、天皇杯から中3日で試合を戦うことから、後半勝負で臨んだ試合だったのかもしれません。

 

それでも、前述したような栃木のミスから先制点を奪ったことで、その引いて守るという状況が更に顕著になった印象でした。

 

ハイボールもことごとく栃木が競り勝ち、そこからボールを巧く保持していて、大きなピンチもなく、無難に戦えていただけに、本当にあのミスによる失点が残念でなりませんでした。

 

無難に戦えてはいたものの、攻撃に積極性は小さく、シュートで終われていないことから、ちょっとフラストレーションが溜まる試合だったと思うのですが、その辺は個人の感じ方で異なるでしょう。

 

あくまでも個人的になりますが、ここ数試合の中でも相当にそう感じてしまった試合でした。

 

ただ、得点が決まったシーンだけはクロス精度と攻撃陣の位置取りは抜群で、完全に甲府の守備を凌駕したゴールだと思います。

 

 

後半32分に一度は同点に追いついています。

 

右サイドからのクロスに、頭で合わせたのはDFのラファエル選手でした。

 

厚みある攻撃が続いていたことから、DF陣が前線に残っていたときの同点ゴールでしたが、ゴール裏から観ていて、決めたのはイスマイラ選手だと思っていたのです(周囲のサポさんたちも)

 

その後、電光掲示板にラファエル選手の得点と出たことで、その事実を知ることになりました。

 

ラファエル選手としては、栃木SCでの初ゴールです。

このゴールを期に自信を深めていただき、CKなどのセットプレーでは高さを活かしてゴールをもっと決めて欲しいと思うばかりです。

 

負けた試合にあって、このラファエル選手の同点ゴールだけが、唯一スタジアムが盛り上がった瞬間でした。

 

そこから、一進一退の展開が待っているのですが、結果が栃木にとって非情なアディショナル弾での失点というもので、泣きたくても涙が出ないほどにショックな幕切れだったのです。

 

 

同点とされてからの甲府は、一気に守備的なプレーから攻撃に切り替えて来て、その変化がとても素晴らしかったです。

 

これまでのプレーが嘘のように、ボールを持つと素早い推進力で栃木ゴールに迫りました。

 

中途半端で終わることなく、クロスかシュートまで持って行くことから、CKを得る機会も多くなり、栃木としてもボールを持てる時間が大きく減ってしまいます。

 

ただ、それだけ背後が空くことから、栃木にも得点のチャンスが生まれていて、攻撃に推進力が出ています。

 

そんな中でもシュートで終われない場面が多くあって、その都度、攻撃から守備に転ずる厳しい展開になってしまいます。

 

それが、最後の最後で失点を喫する最悪の幕切れとなる訳ですが、ここもやり切れなかった結果が招いた結果なのだと感じています。

 

何れにせよ、チームとしての強さよりも弱さが出てしまった甲府戦でした。

 

 

試合前の選手アップのときから、コールリーダーがチャントを切らすことなく応援を続け、この試合は絶対に勝つんだという気持ちをこれでもかと伝えてくれています。

 

どんな状況にあっても、隣に立つサブリーダーも前向きにサポーターを鼓舞し続け、最後まで諦めることなく必死に応援を引っ張ってくれました。

 

後半キックオフのときも、サポーターが肩を組んで突撃を響かせて、勝つんだ、勝つぞ、勝ってくれという気持ちをスタジアムに醸し出してくれていました。

 

そんな試合にはちょっと似合わない試合内容だったのかなと、DAZNを見返しても感じてしまいます。

 

一生懸命にプレーしていない選手はいません。

必死に、勝ちたい気持ち、残留したい気持ちでプレーしてくれています。

 

それだけに、自ら試合を難しくして、結果を逃した事実が残念でならぬのです。

 

「こんなことしていたら残留なんてできねーぞ」

 

試合後、どこかから聞こえて来たその声に、それを否定する気持ちは少しもありませんでした。

言い方は厳しかもしれませんが、それは正論だと思います。

 

 

雨が心配された試合は、最後まで降ることはありませんでした。

暑さが厳しかった試合で、選手にも疲労の色があった試合ですが、それが顕著だったのは甲府の選手です。

 

試合終了の笛で倒れ込んだ甲府の選手たち。

中3日という過酷な日程にあっても、アウェイに駆けつけたサポーターのためにも負けられないという気持ちが前面に出ていたと思います。

 

ゴール裏のサポーターと勝利を喜ぶ選手を見たとき、何となくですが、気持ちで負けていたのかなと、そんなことも考えてしまったのです。

 

気持で結果が得られるとは思っていませんが、それでもですよ。

あの奇跡の残留を掴んだジェフユナイテッド千葉戦だって、選手の残留への気持ちが出た試合だったじゃないですか。

 

負けたらJ3というアスルクラロ沼津戦だって、選手の闘争心がこれでもかと伝わって来たじゃないですか。

 

それと比較することが良いのかは分かりませんが、敢えて比べるのであれば、明らかに気持ちで負けていたのかなと、そう思ってしまったのです。

 

 

試合に負けただけではなく、残留争いにある水戸ホーリーホック、ロアッソ熊本が勝ってしまいました。

 

そのことから、残留圏内との勝点差は5と2試合分に広がっています。

 

残り10試合で2試合の差。

簡単に思える差に見えなくもありませんが、ここまで1勝することに四苦八苦しているチームですよ。

 

水戸も熊本も全敗する訳ではありませんし、そう考えると、この甲府戦の敗戦が如何に痛かったのかが分かります。

 

考えたくはありませんが、シーズンが終わったとき、この第28節が行く末を決めた分岐点になっていたということもあります。

 

それほどに、この節の結果は、栃木SCにとっては致命傷になり兼ねないほどに、痛いものであったと言えると思います。

 

 

それでも、試合は続く訳で、応援しないという選択肢はあり得ません。

 

次節からはアウェイ2連戦。

遠方のV・ファーレン長崎戦と、やや遠方の藤枝MYFC戦ですが、どちらも強敵です。

 

この2戦はどちらも遠征しますので、何とか勝利を奪えるよう、必死に応援するつもりです。

 

勝点3の後押しを。

DAZN組の想いも背負うつもりで遠征して来ます。

 

ただ、長崎戦は台風の影響で飛行機が飛ぶのか心配なところもありますが、どうか飛んでくれますように。

 

甲府戦の悔しさは、長崎戦で晴らして来ます。

 

 

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