年度初めの平日、水曜日。
社会人にとってはスタジアム観戦、特に、アウェイ戦に至っては、かなりハードルが高い日程でした。
それでも、必死に仕事の調整をして、同僚たちに頭を下げ、「本当に休むの?」という視線を背にし、それぞれが、相当な無理を強いてフクダ電子アリーナに遠征したのです。
そんな試合で、雨に打たれ、8失点という不甲斐ない試合を見せられ、それでも、必死に応援をして。
これでもかと、情けない試合でした。
ただ、これだけは言えます。
8失点無得点という大惨敗を見せられはしましたが、遠征しなければ良かったという気持ちは微塵もありません。
過去には、雨の試合での1-6大敗も経験しました。
極寒の寒さに震えた信州も、雪に震えた秋田も、良いところなく負けた数多くの試合でも、一試合たりとも、遠征しなくて良かったと思ったことはありません。
この千葉遠征は、本当に心が折れましたし、サポ友さんと会話を交わす気力すらも奪われた試合後でしたが、それでも、遠征したことに少しの後悔もありません。
栃木SCは、フクダ電子アリーナでのジェフユナイテッド千葉において、チーム初となる8失点という大敗を喫してしまいました。
しかも、得点はなし。
0-8の惨敗中の惨敗です。
まさか、こんな結果を見ることになるとは微塵も思っていませんでしたし、ここまで二桁勝点を得ており、PO圏内も射程だったことから、負けるにしても接戦を思い描いていたのです。
いや、しかし。
開始の失点は完全に守備のバランスを欠いた状態でしたし、その後の選手間の連係はかなりチグハグだったことから、これまでの敗戦同様に、またしても3失点くらいは覚悟しなければと、そう思ったのは事実です。
それが、その3失点を遥かに上回る8失点とは。
泣くに泣けない失点で、もうサッカーでは早々見られる得点ではないことから、ちょっと現実離れしていて、この大敗にあって、笑顔のサポさんもいたほどでした。
前半の3失点はまだしも、後半の5失点は本当に酷かったです。
もう、守備は機能しているとは言い難く、相手選手へのマークは曖昧で、両サイドは背後を取られっぱなし。
ボールへの寄せも厳しさは消えていましたし、何より、プレスに行けているようで行けていないという、中途半端な立ち位置でのプレーが目立っていたと思います。
最後まで修正することができずに、失点だけを重ねて行く。
失点をして天を仰ぐ選手もいました。
分かりますよ、その気持ち。
ただ、それは試合終了後にして欲しいじゃないないですか。
必死に応援している中で、そのしぐ草を見たら、ちょっとね、寂しくなったというか。
そんな少しの気持ちが伝染したかのように、栃木SCは守備が崩れ、チーム史上初の8失点という、不名誉な記録へ突き進んでしまうのでした。
前半の千葉は、栃木SCのゴール裏へ目掛けて攻めていました。
3得点後の攻めで、エリア内に走り込んだ千葉の選手が、パスに合わなかったことがあったのですが、その選手が笑顔で「もっとこっち」と、パスを出した選手へジェスチャーで示していたのです。
その奥にいた選手は、やはり笑顔を交えて、こっちに出してよといった感じのジェスチャーも。
そうか、上手く行っているチームは、こんなにも余裕があるのか。
この試合に限っては、千葉と栃木の間に、特に選手間の連係には大きな差があるのだと思い知らされた感じです。
千葉には、この8得点以外にも決定機は多くあり、DAZNで見返しても、二桁得点は期待できたはずです。
栃木には決定機はありませんでした。
そして、大量得点差があった中では、攻撃にリズムは皆無で、チーム力で得点を狙うのか、個人技で得点を狙うのかの共有も図れておらず、何というか、ぐちゃぐちゃとは言えないまでも、選手個々の緊張の糸が切れていた感は否めません。
スタジアムでは感じませんでしたが、DAZNで見返した感じでは、ちょっと投げやり気味に感じるプレーも散見されますし、これはちょっと酷いんじゃないのという場面、あったようにも感じています。
チームの修正力は、ピッチ上でのまとめ役が必要です。
この千葉戦では、そんな選手がいなかったのかもしれません。
矢野貴章選手の存在はやっぱり大きいのではと思いました。
彼の不在が、ここまでの大敗に繋がったのかなと、そう思ってしまうのです。
もっと選手に落ち着けと。
もっと選手に自信を持てと。
もっと選手に勇気を纏えと。
そう進言してくれる存在が、このピッチには必要でした。
DAZNで感じたことは、腕組みをしてどうしようもないといった雰囲気だった田中監督が印象に残ります。
選手以上に、田中監督の気持ちが知りたいかなと思いました。
この敗戦、大敗をどう感じているのか。
仕方がないとは思っていないでしょうし、思われていたのなら残念になってしまいます。
この大敗は、選手もそうですが、この選手を起用し、布陣を決め、ハーフタイムでの指示でも、選手交代にあっても、それを修正することができなかったベンチワークにあると思います。
次節のレノファ山口FC戦はもうすぐそこ。日曜日です。
チームの雰囲気を上向かせてくれていますか?
勝てる雰囲気を纏ってくれていますか?
その雰囲気があるのか、ないのか。スタジアムでサポーターが見た選手の様子で、それが伝わって来ると思いますよ。
この大敗を決して忘れることなく、それでいて、引き摺ることなく、山口戦では快勝へ突き進む姿を見せてください。
あくまでも、個人的な意見です。
次節、守備陣のスタメン変更もありじゃないですかね?
大幅な変更は、バランス的にも避けた方が良いとは思いますが、守備に関しては、大量失点のあとですし、交代も視野にいれなければならぬのかなと、そう感じています。
素人ですから言えることかもしれません。
少なくとも、コーチングという面も含めて、GKは一度、川田選手でも良いかもと思うこともあります。
ボランチは後半の頭から神戸選手に代わって土肥選手でしたが、この千葉戦だけを見た印象としては、神戸選手の方がバランスは良いように感じました。
周囲の選手との連係は前半からチグハグさはあったと思いますが、それでも、ピッチ上での修正に寄せる期待値は高いと感じます。
攻撃陣に関しては、栃木SCというチームは、個の力よりも連係で何とか得点を奪うと言った感じですし、ここは何とも言えませんが、大島選手は外すことのできぬ存在だと思いましたし、矢野選手の不在も痛手でした。
とにかく、誰が出たとしても、山口戦はこの大敗で沈んだ雰囲気を盛り返さねばなりません。
そのためには、引き分けでも駄目だと思うんです。勝ちしかいらないというか、許されない試合じゃないのかなと、そう思います。
無理してフクアリに遠征したサポさんばかりでした。
中には、キックオフ後に到着したサポさんもいましたし、サブリーダーは後半の到着でした。
ハーフタイムにブーイングを浴びせたゴール裏でしたが、それは、「後半は期待しているぞ」「まだ終わってないぞ」という気持ちの表れでしたし、ブーイングと一緒に、選手を励ます声がこれでもかとあったのは事実です。
失点を重ねに重ねる中でも、応援の声は決して萎むこともありませんでしたし、必死に、本当に必死に、声を張り上げての応援だったのです。
DAZN観戦では、途中で見るのを諦めた方もいたかもしれません。
スタジアムでは、8失点を喫してからも帰るサポはいませんでしたし、大敗で終わることを受け止めながらも、必死に応援するゴール裏だったんです。
試合後にはブーイングはありませんでした。
選手をけなすような言葉は、私には聞こえていませんでしたし、厳しい声もあったかもしれませんが、そのあとには、「期待しているぞ」「次のホーム戦は勝つぞ」と言った、鼓舞する声があったのです。
若いサポが悔しさをこれでもかと隠し、堪え、必死に応援を引っ張っているんですよ。
そんな姿を見せられたら、声を出すことを止めれないじゃないですか。
応援、しないなんて選択をできる訳ないじゃないですか。
この大敗で改めて思い知られたことは、栃木SCのサポーターで良かったということです。
それを思い起こされただけでも、遠征して良かったと思わずにはいらません。
雨のフクアリまで遠征したサポーターの皆さま、本当にお疲れさまでした。
DAZNで最後まで必死に1点を返して欲しいと念を送ったサポーターの皆さま、ありがとうございました。
それぞれが、それぞれの場所で、それぞれに応援した結果でしたが、悔しい想いはみんな同じです。
この悔しさを払拭し、次節のカンセキスタジアムとちぎでは、みんなで笑いましょう。
まだリーグ戦は序盤ですし、この結果を引き摺っていたら降格も避けられないじゃないですか。
今シーズンこそは、もっと上の順位に行くんですよ。ですから、山口戦でも必死にみんなで応援して、千葉戦の敗戦を感じさせない雰囲気を作って、選手の後押しをしましょう。
それができるのが栃木SCサポーターですよ。
きっと、選手に伝わるはずです。
レノファ山口FC戦は、絶対に勝ちましょう!
【結果】
ジェフユナイテッド千葉 8-0 栃木SC
前半 3-0
後半 5-0
【会場】
フクダ電子アリーナ
【得点】
前03 小森飛絢(千葉)
前35 鈴木大輔(千葉)
前43 椿 直起(千葉)
後05 高橋壱晟(千葉)
後11 鈴木大輔(千葉)
後14 ドゥドゥ(千葉)
後30 ドゥドゥ(千葉)
後31 岡庭愁人(千葉)
【栃木SC警告】
該当選手なし。
【栃木SCスタメン】
GK 丹野研太
DF 平松 航 → 大谷尚輝(後13)
DF 藤谷 匠
DF ラファエル
MF 大森渚生
MF 石田遼太郎
MF 大島康樹
MF 青島太一 → 南野遥海(後0)
MF 神戸康輔 → 土肥航大(後0)
FW 奥田晃也 → 小堀 空(後24)
FW 宮崎 鴻 → イスマイラ(後13)
【栃木SCリザーブ】
GK 川田修平
DF 大谷尚輝 ← 平松 航(後13)
DF 高嶋修也
MF 土肥航大 ← 神戸康輔(後0)
FW イスマイラ ← 宮崎 鴻(後13)
FW 小堀 空 ← 奥田晃也(後24)
FW 南野遥海 ← 青島太一(後0)
【審判団】
主審 : 御厨貴文
副審 : 竹田明弘
副審 : 宇治原拓也
【入場者数】
5,603人
【天候/気温/湿度】
雨/14.9℃/90%
【第8節終了時順位】
15位
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