スザリーナ・ジョリーのブログ -2ページ目

斎藤光正監督 捜査網その37

斎藤光正監督を勝手に解説

大江戸捜査網」でテキストとするのは

第3シリーズ第71話「音次郎 撃たれる」です

その19回目!まだまだ全然終わらない…

本当は細かくカット割りを紹介したいのですが

終わらないので端折って行きます



音次郎の看病をしに来たお紺は

布団に姿が無いので焦って

『先生!音さんは…?!』

と、縁側に来ると、復活した音次郎と良庵が

のんびり日向ぼっこ

庭の木🪴ナメshot!

元気な姿を見て思わず駆け寄り

肩に触れると激痛が走り

思わず『おぉぅふ…』と声を漏らす音次郎

泣き崩れるお紺『音さん…』


『なぁ、空ってのはこんなにキレイだったかなぁ』

と、詩人のような宣い


そして『胡蝶は無事かい…?』

目覚めてすぐに胡蝶の心配をするなんざ

なんてぇ良い男だい、


懐刀を返した事は一切言わずに

『えぇ、元気よ…』


なんという気遣い!

病み上がりに余計な心配をかけさせないお紺



鳥が飛ぶ場面転換


張り込みを続ける胡蝶のところへ

知らせに来るお紺(この構図よ!)

胡蝶に耳打ちすると

胡蝶がニッコリ笑って

『そう…、音さんが…空がキレイだって…』

イイなあ、こういう台詞回し

粋だなぁ〜




続いて、十蔵の旦那へも知らせるお紺


『そうか!…音次郎が!』ニッコリの十蔵


これも少ない台詞で

雰囲気のある良いシーン!



SE「ドドーーン!」(場面転換)

遂に、松平定信が折れて姿を見せる



定信『その方の言う事が偽りだった場合はいかがいたす?』

と、詰める

内藤『偽りの場合は、手下ともども私も、この世を去るつもりです』(切腹の覚悟!)

定信『何故、そこまで言い切れるのだ?』

内藤『私めの手下が調べてきたからでございます』

定信『そこまで信じているとは、その方にとって隠密同心とは何なのじゃ?』

内藤『血を分けた…我が子以上の存在でございます』

ここから斎藤監督お得意の

切り返しの繰り返し!

デデン!


ドォーーン!

テデン!

ドォーーン!

このあとしつこい迄の切り返し

テデン!

ドォーーン!

テデン!

ドォーン!

デンデンデンデデデン

一度 横ウチ2shotを挟んで

また

テデン!

ドンッ!

テデンドン!

テデドン

テデドン

テデドン



内藤勘解由の揺るぎない自信に

遂に定信が

『勘解由!許す!!…その方の子を撃った者の成敗を…、許すぞ!』


ここでCMアイキャッチ!

フォォォォウ、キィィーン!


カッコ良すぎてシビレマス


続きは次回




斎藤光正監督 捜査網その36

斎藤光正監督を勝手に解説

大江戸捜査網」でテキストとするのは

第3シリーズ第71話「音次郎 撃たれる」です

その18回目!まだまだ全然終わらない…


未だに目覚めない音次郎を看病する

お紺の目に涙

『音さん…胡蝶姐さんが懐刀を返上して行ってしまったんですよ…』

隠密同心が泣くシーンは珍しい


昏睡状態が続く音次郎

寝てるだけでラクな里見浩太朗


座り込みは何日も続いていたが

定信は顔を見せなかった

少し明るいライティングに変えて

昼間(先のカットからの時間経過)を表す

内藤様!


朝もやの中で

取り引き場所の船着き場で張り込みを続ける胡蝶

しつこいまでのナメshot!

隠れている感を出すためだが

頭巾の色が目立ち過ぎます(笑

川のそばだけあって

朝晩は冷え込む!寒い!


そこへ、人が近づいて来る気配


武士っぽい足元!

取り引きに来た悪党侍か?と思わせて…

十蔵の旦那!

なんだろう、この人が仲間である事の安心感!

顔にその説得力がある!

こういう役者さん減ったよなぁ…


そして、手には酒瓶!

寒さを凌ぐには

酒で身体を温めるのが定石

いちいち何かをナメshot!

手前に何かを置く事で画面に奥行きと立体感が出る

寒さで震える胡蝶に

何も言わずに湯呑みに酒をつぎ手渡して

頷く十蔵

イカしてるぜ!井坂十蔵!!

手を擦り合わせて寒さを凌いでる胡蝶

十蔵の旦那の優しさと酒で

身体がほっこり温まる胡蝶


現代では

張り込み中に酒を飲むなんて

とか言い出す人がいるかもで

自粛しかねない表現

何たって猛暑なのにコンビニで冷たい物を制服姿で購入するだけで文句を言う人がいるのだから


しかし、このシーンは

隠密同心を抜ける!と言った胡蝶に

一杯の酒で身体を温める事を薦める十蔵の旦那の優しさが分かる良いシーンなのです


ちょっと前までは

こういう気遣いと察しと優しさがある世の中だったような気がするが

何で現代は重箱の隅をつついたり

言葉の揚げ足取りばかりの世の中になってしまったのでしょうか…


ドラマ「ラムネモンキー」のマチルダ先生のように

キレイに生きたい、と皆が思えば

もっと良い世の中になる気がします


話しは

もうじき佳境に入ります

次回に続く



斎藤光正監督 捜査網その35

斎藤光正監督を勝手に解説

大江戸捜査網」でテキストとするのは

第3シリーズ第71話「音次郎 撃たれる」です

その17回目!まだまだ全然終わらない…


今回はワザと同じカット割りで見せる妙技を紹介します



拝領した懐刀を返上して隠密同心を抜ける覚悟の胡蝶

カット変わって川面に揺らぐ行燈の明かりが

心の揺らぎを表現

いちいち画面演出が上品な斎藤監督


その川面を見つめる胡蝶

この間に、返上した懐刀や

まだ目が覚めない音次郎の顔が

フラッシュカットでバンバン挿入される

憂いの胡蝶(イイ!)


それを遠くから見守る十蔵の旦那!!

イカしてるぜ!


一方、松平定信は黒幕と思われる実弟を呼び出して

問いただす

定信『重明、誠にいつわりだと申すのか?』

松坂『謀反などと、一体誰がそのような事を』


しらを切る松坂備中守

画面配置は何故か松坂の方が上位の右側

つまり攻め手ということになる

画面左側の定信は受け手

つまり騙される側(弱い立場)

何という計算された配置!


定信『身に覚えがないと言うならそれで良い』と念押し


カット変わって

同じ構図で今度は

松坂の位置に内藤勘解由

弟からの聞き取りを内藤に報告するというシーン

直前の松坂とのシーンと全く同じ構図が

大胆なカット割り!

見ているこっちは、いつの間に入れ替わった?と

戸惑うような編集!

おそらく、騙されている弱い立場の定信が左側で

絶対の自信を持つ内藤が右側で

攻めの立場を表していると思える

しかし…


定信『重明は身に覚えが無いと申しておる

   誰かが儂と重明を仲違いさせようとしておると、笑っておったわ』


内藤『殿!…』

定信『もう良い!その方の言葉、聞く耳もたん!』


胡蝶の言っていた通りになってしまった

定信が下がってしまい、取り残される内藤の空虚さよ…

この↓ポツネン感 寂しげなライティングが良い

ナレーションで

それから勘解由は定信に聞き入れてもらうまで

帰らずに何日も居座った

この廊下の寒々しいライティングが最高!



この涙を浮かべているような

絶妙な表情!内藤様!

これぞ、隠密同心の命を預かる上司!

演じる中村竹弥の迫力ある武士顔が良い

実は歌舞伎出身でテレビが生んだ時代劇スターの第一号と言われている


この内藤勘解由は毎回出演は無く

たまに出てくるので

レア感も相待って重厚感あふれるキャラで

私もリアタイ時に内藤様が出ると当たり回と思ったものです


十蔵の旦那のイカしてるムーブ

次回もあります


つづく





斎藤光正監督 捜査網その34

斎藤光正監督を勝手に解説

大江戸捜査網」でテキストとするのは

第3シリーズ第71話「音次郎 撃たれる」です

その16回目!まだまだ全然終わりそうにないですが

この回が面白過ぎて…


悪党一味の黒幕が大物幕閣の「松坂」と判明

しかも隠密同心の結成を命じた

老中 松平定信の腹違いの実弟とあり

内藤勘解由は定信に意見具申に赴く

隠密同心たちにはしばらく待てと告げる


SE「ドォーーーン!」

三つ葉葵の御紋で松平家にやって来たという

ダイナミックな場面転換!


定信『なにっ?重明が謀反じゃと?』

画面右側に位置する定信が

上位というセオリー通りの構図

『はい、最新式の鉄砲100丁を手に入れようとするのは謀反を企てる以外考えられません』

定信に報告する内藤勘解由

老中の定信と単なる旗本寄合席の内藤の身分の差が

一発で分かる画面作り


同じく画面右側が上位

まさに上から目線で

『この裁き、儂が直々に下す故、貴様はこの件から手を引け』と命令

私めの手下が1名深傷を負わされており

引き続き探索(成敗)を任せてほしい、と頼むも

『ならぬ!例えどのような者が深傷を負おうと

 この件は儂が預かる!』


カット変わって

『音さん、撃たれ損…』

睨む胡蝶

『命をかけた代償は何もない…』

実弟の悪事は隠蔽されるに決まっていると

怒りがおさまらない胡蝶

憤りを隠せない胡蝶

ずっと寝てる音次郎

拝領した懐刀を返上する胡蝶

これがあるから定信の下知に従わねばならないのなら

返して独自に敵討ちをします!

と、胡蝶の音次郎への思いがハンパない

内藤『胡蝶、我々の役目はそうしたものだ』

要するに、江戸の平和を守る捨て駒

そして、上からの命令は絶対

『御下命、如何にても果たすべし』なのだ

『胡蝶…』

ここで斎藤監督お得意の

顔の連発切り返しカット!

『私は…あくまでも隠密同心としての誓いを守り、たとえこの身ひとつでも…』

ここぞとばかりの

メンチ切り合戦!


隠密同心を抜ける覚悟で

この場を出ていく胡蝶

隠密同心同士の固い絆が感じられるエピソード

実相寺カットで背中を見せる十蔵の旦那も

何か言いたげな背中


命をかけ修羅場をくぐってきた仲間への絆は強い


このあと十蔵の旦那が

イカしてるムーブは次回紹介



斎藤光正監督 捜査網その33

斎藤光正監督を勝手に解説

大江戸捜査網」でテキストとするのは

第3シリーズ第71話「音次郎 撃たれる」です

その15回目!まだまだ全然終わりそうにないので

端折ります


今回は斎藤監督らしい

トリッキーな撮影ブロックの紹介です


無事に家族が帰ってきた良庵

あばら家から移動する悪党一味を尾行する「お紺」を

屋根瓦ナメshotでフカンから狙うカメラ

画面右に曲がった一味は

お紺をやりすごす


角に立つ手下侍

その前を通り過ぎるお紺

お紺が通り過ぎるのを待って

手下侍は奥へ歩き

壁の向こうへフレームアウトするやいなや

壁の陰から虚無僧が登場

視聴者にはお馴染み

十蔵の旦那の得意の変装である

(これ見つかってるよな…)

その先で尾行をやり過ごすため立ち止まる悪党一味


十蔵さんの虚無僧アイテムとして

「明暗」と書かれた偈箱(げばこ)を首から下げている

虚無僧といえば「明暗」とこの番組で刷り込まされました

京都の明暗寺の所属である、という意味だそうです



虚無僧(十蔵さん)が通り過ぎて

やり過ごした悪党一味はまた先に進んでフレームアウト

すると画面下から、御高祖頭巾姿の胡蝶が登場


(だから、どこに隠れていたの?)

カメラのフレームに入ってなければ

敵に見えていない!と言い張るようなカット割りも

斎藤監督のお気に入り

しかもタイミングが良すぎて

こっちが疑問に思う暇も無く

次のカットへ進むテクニック!


悪党一味を尾行する胡蝶を

見送る十蔵さん

虚無僧笠からわざわざ顔を出すアクションが良い

渋いぜ旦那!


悪党一味は

さるお屋敷に入って行く

結局、尾行されているので

こいつらかなり脇が甘い

入って行くのを見ている胡蝶

いちいち、こういうカットを挟むのが

画で説明する斎藤監督の良さ!


SE「ドォーーン」で「松」!


さらにSE「ドォーーーン!」で「松坂」!


驚く胡蝶の目元UP!

この構図も斎藤監督お気に入り


SE「ドォーーーン!」

直前のカットで「松坂」と見せているのに

あえて胡蝶の目線で「松坂」の「坂」が瓦に被って見えないshotを使用(笑

何なの?そのこだわり


戻って内藤勘解由に報告

『松坂備中守じゃと?』

「松坂」は、この隠密同心を作れと内藤に命じた

老中 松平定信の実弟だと言う

内藤『儂が戻るまで、しばらく待て』

と、胡蝶と十蔵に命ずる

(実相寺カット)

まさか、そんな展開になるとは…


そして、里見浩太朗は全然出てこない…


このあと内藤勘解由の男気がカッコイイ展開に


続きは次回