バルタンの星を探して(第十八回)飯島敏宏監督の凄さ
飯島敏宏監督を勝手に解説
今回は「ウルトラセブン」第38話「勇気ある戦い」の続き
いよいよ「き⚫︎ちがいロボット クレージーゴン」登場です
前回、前々回とワンカットシーンを紹介してきましたが
このクレージーゴン登場辺りからは細かいカット割りとBGMで盛り上げます!
飯島敏宏監督は音(曲&SE)の使い方も抜群に上手い!
ユグレン博士を空港で出迎えたアンヌとオサム姉は高速道路で渋滞に巻き込まれる
手術の時間が無くなる!と焦る姉
その時!高速道路に白い霧がかかる
とともにBGM「忍び寄る侵略者 M9B-3」が不安を煽る
ミニ鏡🪞みたいな通信機(私服用?)で警備隊本部にすぐ連絡!
『こちらアンヌ!空港の高速道路に突如深い霧が発生!』
ピカピカッと閃光が走る
ドダッ!ドダッ!(クレージーゴンのロボっぽい足音)
この足音をイントロにするようにBGMスタート!
♪パ、パーパ、パラパ、パッパラー!(進撃 M38A)
ドダッ!ドダッ!
この足音が曲のリズムを刻んでいるような付け方!
『何?あの足音、近づいてくるわ』
まだクレージーゴンは姿を見せない!
姿を引っ張る!
アンヌの通信を受けてホーク1号が飛んでくる
霧でウルトラ警備隊出動もどうかと思うがテンポの良さがそんな疑問を持つ間もない
たたみかけるスリリングな演出!
『よし、霧を消そう!』と隊長
赤い煙幕のような霧を消すアイテムを噴霧!
何の疑問を持つ間も無い!
霧が晴れて
ダンが『あっ!ロボットだ!』と
どんなロボットなんだ?と視聴者に興味を持たせた上で
ホーク1号コクピット目線でウルトラ警備隊員と視線の共有!
やや旋回気味に道路から…
遂にクレージーゴンの姿が!興奮度MAX!!
隊長『攻撃開始!』
♪パ、パ、パ、パーン!パ、パ、パ、パーン!
曲の音量レベルも上がり否が応でも盛り上がる!
すかさずホーク1号のβ号が分離!
2機での攻撃開始!
子どもが興奮しないはずがない展開!
攻撃を受けても気にせず車を腹の中へ放り込み続けるクレージーゴン
攻撃が全く効かない
クチ(らしき形状)の中で小さいギアがいくつも回転している
チャチいけど不気味さはある
その顔から左下へ↙️カメラを降り下ろすと…
スイッシュの途中でカットを繋いで…
クレージーゴンの前に立ち往生の車!
アンヌも乗っている!
カメラがPANダウンしたように見せる繋ぎが
特撮ブロックとの一体感を出す!
さすがウルトラ警備隊員アンヌ!
車外に出てウルトラガン発射!
めちゃくちゃカッコいい!
ここはカットを割って
クレージーゴンに命中!
この一連のシーンは
かなり燃えます
曲のタイミングが合っているんです
是非ここは何回も観てほしい
「勇気ある戦い」は怪獣デザインが地味なんですが
映像演出が素晴らしく出来が良い
この前までの部分でワンカット演出が多かったので
ここから急に細かいカット割りになるのは
メリハリがついてテンポ出ますね
テンポ感も飯島敏宏監督の得意技です
野球で言うと
変化球は実相寺昭雄
ド直球は飯島敏宏
このド直球が、物凄く良い直球なんだ
次回につづく
バルタンの星を探して(第十七回)飯島敏宏監督の凄さ
飯島敏宏監督を勝手に解説
今回は「ウルトラセブン」第38話「勇気ある戦い」の続きで
この回にやたらと多い移動ナメshotドリーをさらに紹介します
写真掲載数の限界で1カットしか紹介できません今回は…
謎の巨大な足跡を発見したウルトラ警備隊
ダンの『何者でしょう?』のフレームインから始まって
『分からん、何の手掛かりも無い』と隊長
下手方向へ歩き出すダン
ヘルメットをナメshot
フルハシが画面に入るとセリフ
『霧の中で車が30台も消えた』
カメラは歩くダンをフォローし続ける
『明日 現れなければ良いがな…』とダン
ソガが画面に入ってくる
『どういう意味だよ、それは?』とソガ
それを聞いたダンは踵を返しソガに対して
『明日、オサム君の心臓手術に立ち会ってやると約束したから…』
納得するソガの前から急に早足で隊長の前に移動するダン
カメラはダンを追いかける
行きよりも多めにヘルメットをナメshotで隊長が
『明日どころか永久に現れてほしくない…しかし…』
隊長らしからぬ弱気発言
さらに進んでアンヌの前へ
ヘルメットナメshot!
『アンヌ、念のため明日 空港へユグレン博士を迎えに行ってやってくれないか?』
思わせぶりに画面左上を見つめながら呟くアンヌ
『あした……』
ダンも同じ方向を見つめる
(若干ズレてる視線)
この画面が段々とフォーカスOUTして
翌日の空港ロビーのユグレン博士のカットへ繋がる
当然、特殊効果は無し
すりガラスっぽいのがカメラ前を遮るくらい
このカットも前回紹介したように
飽きそうなシーンをワンカットの緊張感と
ドリー撮影で飽きさせない技!
現代の特撮ドラマのように
カット数を増やして誤魔化すのは逆に
撮影カット数が増えて手間が増える
ワンカットで済ませば編集も不要で
本当に実力がある監督だからこその省力化が凄いです
物凄い台数のカメラで撮影して
膨大な撮影素材から選んで編集するという方法もありますが
最初から計算してワンカットで済ませるのは才能です
長尺ワンカットナメドリー撮影の紹介は今回で終わり
次回から違うポイントを紹介します
クレージーゴンがなかなか出てこないな笑
つづく
バルタンの星を探して(第十六回)飯島敏宏監督の凄さ
飯島敏宏監督を勝手に解説
今回は「ウルトラセブン」第38話「勇気ある戦い」の続きで
この回にやたらと多い移動ナメshotドリーを紹介します
写真枚数限界があるので2カットしか紹介できません
心臓手術を受けるよう説得にやって来たダン
『意気地がないぞオサムくん!』
『でも…』
恐怖を抑えられず上手方向へ逃げ出すオサム君
『オサムちゃん!』
上手方向(右)は流れに逆らう、抵抗するという意味のある方向
演出的にも基本を押さえているさすが飯島監督!
その緑のブラインドを利用して…
病院の外にある庭園ドリーshotに繋ぐ
手前の植物ブラインド🪴により
特殊効果無しで普通にカット繋ぎ(カメラの動きのアクション繋ぎ)が素晴らしい
病院出入り口から出るところなど
すっ飛ばして即、庭園の画になるスピード感!
こちらは石製プランターの植物をカット頭でナメる事で
病室の観葉植物🪴のブラインドと上手く繋ぐ役割りに!
繋ぎのカット割りの天才さよ!
庭園の池横を走るオサム君
追いかける姉とダン
『オサム!…オサムちゃん!』
白衣の天使 看護婦(この時代の呼び方)とすれ違わせて
病院内の庭園感をしっかり出すが
こんな庭園ある病院ってどんな大規模な病院だよ!
防衛軍関係者専用病院か?
次々と様々な形の植物をナメながらドリーで
視覚的にも飽きさせない
不安を煽るブリッジ曲を1曲丸々聴かせて…
手術医のユグレン博士の事を
セリフでさりげなく説明したあと
さらにオサム君の説得を続けるダン
オサム君の肩に手をかけ
またも上手方向へ歩き出す↓
嫌がるオサム君に「抵抗」して説得しようとするから
「上手方向」へ移動する
謎の白鳥もどきの像ナメshotから上手方向へドリー
『ウルトラ警備隊がどうしてあんな素晴らしい戦いが出来るか分かるかい?』
移動しながら手前を樹木🌲が通過
枝垂れてる緑がいくつも手前をナメてドリー
この間はオサム君の説得という飽きるセリフ展開部分を
手前をナメshotのドリーでカットを割らずに
ワンカットで済ませる力技の演出!
これをセリフでカット割りしたら確実に飽きる所を
ワンカットという緊張感を持続させる手法とナメshotドリーで間を持たせるという手法を組合せる!
素晴らしいテクニック!
見返してみたけど
この説得では
手術への恐怖感は払拭できません、俺がオサム君なら笑
まあ、だからダンが来なかったので
大暴れする事になるんですけど
この回はまだ長尺ワンカットシーンがあるので
次回も紹介します
つづく
バルタンの星を探して(第十五回)飯島敏宏監督の凄さ
飯島敏宏監督を勝手に解説
今回は「ウルトラセブン」第38話「勇気ある戦い」
最後まで観てもこのサブタイトルが何を指しているのか分からない
心臓手術を受けるオサム君はダンが手術に立ち会わないと手術受けない!と、
ゴネるような勇気のないヤツだし
どこかに潜入するとかの勇気ある行動もない
大人になっても未だに分からない
俺はアホなのか
閑話休題
この回は何故か実相寺昭雄監督っぽい手前にモノを置いた画が多い
所謂「ナメshot」だ
ヘルメットと通信機ナメのキリヤマ隊長
隊長とソガ隊員ナメのアンヌ&フルハシ
ヘルメットナメの隊長&ソガ隊員
病院の階段を登るダン
手前を手すりナメshotのままダンをフォローするカメラ
ナメshotながら、飯島監督はこういう移動shotを多用するし使い方が上手い
この回はとにかく長尺の移動shotが多いので
1発撮りで出演者も苦労したかもしれない
セリフも多いし…
心臓手術を受けるオサム君の姉ユキコ(アンヌの友人)が
ダンナメshotで挨拶(美人感を漂わす)
オサム君の病室へ入るダン
ここからカメラはダンを追って左にドリーする
手前を棚やカーテンがナメて行き…
カーテンとベッドのパイプナメでカメラが止まる
手前を色んなモノが通り過ぎる事で
飽きない効果があるとともに
背景があまり見えないのでセットを作りこまなくてよいという利点がある
手術を嫌がるオサム君をなだめるダン
カーテンのパイプナメshot!
とにかくナメshot多用!
実相寺っぽい画を撮ってみたかったのか?
カメラマンが直前に実相寺昭雄付きだったのか?
と思うぐらい飯島監督らしからぬナメshotの応酬!
余程、病室セットがショボくて
壁のカキワリと花瓶のある机とかしかなく
カーテンで隠すしかなかったか?
そもそも実相寺昭雄監督も基地のセットが狭過ぎるのを隠すためにナメshotを多用したというからなぁ
外に出ても
花をナメる!
切り返してダンも
花ナメshot!
と思ったら池の彫刻像もナメる!
3shotも花をナメる!
どうかしちゃったのか飯島監督は?
と、心配になる
俺が心配する必要ないけど
ホーク1号でクレージーゴンを追っていたら
その前にUFOらしき飛行物体(バンダ星人の宇宙ステーション)が見えて
『あれは何だ!』と叫ぶコクピットの画が↓コレだ
こんな狭い所から覗くように撮るのは
実相寺しかいない
しかも1秒もない短いカット!
余程コクピット内のセットを組むのが面倒くさかったのか?
これだとほとんど背景が見えないからラクですよね
次回は長尺で移動しながらのナメshotを紹介します
つづく
バルタンの星を探して(第十四回)飯島敏宏監督の凄さ
飯島敏宏監督を勝手に解説
今回は「ウルトラマン」第17話「無限へのパスポート」のつづき
自衛隊、じゃなかった防衛隊が出撃!
61式戦車がブルトンに迫る!
ようやくブルトンの全身が見える
テトラポッドにフジツボが貼り付いたような?
サザエのような?不思議な形
シュールな話しなので
おそらくシュールレアリズムの詩人アンドレ・ブルトンからの命名か?
主砲が火を噴く61式戦車
東宝特撮班からの借り物らしい
この謎の怪獣との戦いを
どうやって画にするのか?
写真無いけどこのあと戦車が空を飛ばされて爆発する
そして、その空から
我らがファントムIIが飛来する
フジツボの穴から出てきた
2本の金属棒
二枚貝の入水管と出水管のイメージか?
とにかく何かしらのビーム発射!
ビームを浴びたファントムIIは
何故か地を這う(戦車と逆)
そして爆発
シュール過ぎる描写
飛行機が地面の上を芋虫のようにモゾモゾ動くとは
どういうイメージなんだ笑
やたらと金属棒が出てくる
サザエがウニになるのか?
人形になったウルトラマンが高速回転(筆者が嫌いな人形ウルトラマン)
回転が好きな飯島敏宏監督❤️
何らかの念力で空間を歪ませる金属棒が破壊される
すかさずスペシウム光線発射!
モロに食らう
爆発するブルトン
たまらず空に逃げようと浮かぶ
追っかけスペシウム光線(えげつないウルトラマン笑)
ブルトン大爆発!!
爆発して終わりかと思ったら…
さすが四次元怪獣!
ウルトラマンの手の上で、ミニサイズに縮んでいた(何故?)
風船が萎むみたいに四次元エネルギーを失ったのか?(知らんけど)
そのミニサイズブルトンを握り潰す
煎餅を噛み砕くようなSEが付けられている(笑
どこまでもえげつないウルトラマン
最後に握り潰すって!(笑
シュッワッチュ!
「科特隊宇宙へ」の飛行シーンの使い回し!
使い回せるところはとことん省力化!
素晴らしい!
ウルトラマンvsバルタン星人二代目のバトルに比べたら
何と短くて内容の薄いバトルシーン!
しかも握り潰す!(笑
バトルシーンが短いのが気にならないぐらい
前半の巨大ブルトン出現前のウエイトが多い
まあ、ブルトン相手にいつもの怪獣プロレスをするわけにもいかないし
飯島敏宏監督は頑張った!
結局ブルトンが何をやりたかったのか全く分からないし
解明もしない投げっぱなしのウルトラQ方式(笑
飯島敏宏監督作品ではないが
ジラース戦でもエリマキを引きちぎり
闘牛士ムーブをしたり
シュワッハッハッハと笑ったり
ウルトラマンは、結構サイコパスなところがあるが
そこが良い
体力勝負のウルトラセブンとは違う
だから最後セブンは体力が無くなって上司に止められる
次回につづく










































































