勾玉の物語の再考。* | 机の上のちいさな箱

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読書と本たち、珈琲、手帳。
素朴な日々の暮らし。

おはようございます*


すっかり初夏の陽気ですね。*

日中は晴れて暖かいです。
夜はまだ少し冷える日もあり
薄手の毛布を使っています。


5月最後の週末は
夏らしい予報ですね。


マスクをしながらの生活…
熱中症に気を付けましょう…


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久しぶりに荻原規子さんの
勾玉三部作を読みました。*



勾玉三部作、勾玉シリーズ と呼ばれる
物語は、三部作との通り、
三作品から成ります。

「空色勾玉」


「白鳥異伝」


「薄紅天女」


派生した本や物語が三つ。

「風神秘抄」


「あまねく神竜住まう国」


「勾玉の世界 荻原規子読本



*……*……*……*……*

これまでも 
この物語については書いているので
内容については割愛しますが…

図書館と、勾玉の物語一昨年の10月の記事。


わたしはやっぱり一番すきなのは
「白鳥異伝」かな と思います。

それは ずっとずっと 
ふわっと感じていたことでしたが
今回読んで はっきりしました。

わたしの中で一番しっくりくる物語です。


遠子、小倶那(おぐな)の成長と再会。
明姫(あかるひめ)大碓(おおうす)
七掬(ななつか)、菅流(すがる)、 
たくさんの魅力的な登場人物。
勾玉の秘密と集合・玉の御統。


主人公 遠子と小倶那(ヤマトタケル)
心身の成長ぶりと 
その過程での葛藤や深い気持ちに
とても感動します。

遠子の意思の強さと頑固さ。
想いを貫く姿勢は 心から共感できます。
女性になったとたんに
ぐんと成長した考えに至るところは
とても素敵だなあ と思います。

もう一人の主人公、小倶那は
もの静かだけれど
内にたくさんのものを秘めています。
その素晴らしい才能を活かせるまでに
小倶那自身が 成長する様子は
とても健気で切なくなります。
(才能という一言ではおさまらないです)
そして、産みの母との関係の葛藤が 
痛いほど共感できます。

また、
登場人物のキャラクターの多様さは
白鳥異伝がピカイチな気がします。

本当に魅力的です。
読んでいると
一緒に過ごしているような感覚で
嬉しくて わくわくします。**

*

実はずっと 一番にすきだと思っていたのは
「空色勾玉」でした。

神話の世界が色濃く描かれていて
たまらなく惹かれていました。
(神話がだいすき。)

何度も読むうちに
文章や言葉が 他の作品より
詰め込まれている感が
気になり始めました。

「勾玉の世界」で、
デビュー作でたくさん詰め込みすぎたと
作者の言葉を読んだことがあります。

ぎゅっと 詰まっているところも
魅力だと思います。^^



「薄紅天女」は文章、構成が
読みやすくてすきです。
でも、
蝦夷やアテルイの掛かれ方、
桓武朝からの 史実との隔たりに
どうしても もやっとしてしまう部分が
あって……
(歴史の解釈は様々あってよいのはわかっているのですが)

アテルイ辺りのことは
わたしなりの解釈や想いや
他の本からの影響があり(「火怨」)
譲れないところがあります。

でももちろん物語として
薄紅天女は素晴らしいのです。**

*



遠子と小倶那。

ノベルス版の
佐竹美保さんの絵がとてもすてき。**

佐竹美保さんの絵を見ていたいがために
文庫とノベルス 両方持っています。


佐竹美保さんは
多くのファンタジーの絵を
手掛けています。

ローワンのシリーズや
守り人シリーズ、
魔女の宅急便など
すてきな絵ばかりです。

画集があったら
是非ともほしいのですが
予定はないそうで 残念です。

いつか出版されるといいな。**




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図書館に予約を入れている本たちです。





楽しみです。*

(*´∀`)

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きょうも お立ち寄りくださり
ありがとうございました**



たくさんの人々の毎日が
初夏の爽やかな風のような
穏やかで明るいものでありますように。*


いつも ありがとうございます*


如奈。