スッタニパータ 学生ジャトゥカンニンの質問1099の解説 | suttanipatacomのブログ

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suttanipata.com管理者がスッタニパータ(ブッダのことば)をわかりやすく現代風に解説

1099 過去にあったもの(煩悩)を涸渇(こかつ)せしめよ。未来にはそなたに何ものもないようにせよ。中間においても、そなたが何ものにも執著(しゅうじゃく)しないならば、そなたはやすらかにふるまう人となるであろう。

 

 

 

過去に人間的思考の運動により分別した煩悩を涸渇(こかつ)せしめよ。運動を制し未来にはそなたに何ものもないようにせよ。中間においても、そなたが自らの人間的思考の運動を制して何ものにも執著(しゅうじゃく)しないならば、そなたはやすらかにふるまう人となるであろう。

 

 

 

人は、何故安らげないのか?それは、過去に起こったことを思い出しては、後悔し、未来を想い描いては、あれこれ妄想する。そして現在においても、人間的思考の運動により分別を繰り返して生きるが故にである。それを知って、修行者は、過去に分別したことを捨て去って、未来を妄想することをやめ、今、である。今現在、目の当たりに展開する現象を分別することなく、あるがままに見ることができれば、そこに全てが集約され見ることができる。今、目の前に未来も、過去も、集約された真理があるのである。