みなさん、こんにちは。
カウンセラーの佐原です。
2月も後半になり、温かくなってきましたが、いかがお過ごしでしょうか。
今回のテーマは多くの方には全く関係の無いお話ですし、
不快な思いをさせる方もいらっしゃると思いますので、不要な方はスルーしてくださいね。
今回のテーマ。それは、
小学生の女児の性的被害のお話です。
それも比較的被害が軽くあまり大事(おおごと)にされることなくスルーされがちな、『変質者に出会った問題』について、です。
学校の帰り道や友達と遊んでいる時に、変なおじさんがついてきたとか、露出狂に会ったとか、そういった問題です。
カウンセリングの仕事を始めて驚いたことなのですが、クライアントさんの問題の原因となる過去の体験を掘り起こすと、そういった場面が出てくることが非常に多いのです。
対人恐怖で生きづらさを感じていたり、婚活しても異性との距離が縮められない女性などを、セラピーの中で無意識の奥を開いていくと、
本人も気にしたことがなかった、過去の変質者に出会った体験が出てくるのです。
またか…と思うくらいにそれが多いのです。
それも当人はそれを問題とは思っておらず、ただ、
なんか生きづらいんですよね。
とか、
人といると緊張しやすくて疲れやすいんですよね。
とか、
男性と親密になろうとすると逃げたくなるんですよね。
とか
セックスが楽しめなくて身体が強ばるんです。
といった違和感を感じているだけで、
誰も「幼少期に変質者に会ったトラウマを解消して欲しいんです。」と直接的に言ってこられるわけではありません。
でも、身体に身構えとして出ている恐怖反応を深めていくと、ふっと、忘れていた変質者の記憶が出てくるわけです。
そして、このテーマは実際的な接触があったような性的被害では無いために親に言っても大きく扱われるわけでもなく、
本人も自分がそれに衝撃を受けているとは知らないままに、心の奥に放置されます。
でも、それが本人の自覚が無いままに、人生に通底和音のように影響を与え続け、瞬間瞬間の反応や選択を支配し、人生のトーンを決定づけているのです。
40代に50代になろうと、生き辛さの反応の原因としてそれが出てきて、そのトラウマを処理すると一気に楽になるのです。
ちょっとした変質者が、こんなに長い間人の人生を歪めていたのかと思うと、本当に罪深いですね。
非常に腹立たしいテーマです。
でもこれはしっかりと手続きを踏めば良くなるテーマでもあります。
決して、出会ってしまえばそれだけで運命を決定付けられるわけではありません。
ちゃんと解消ができます。
幸い、一度の不運からできたトラウマは、例えば18年間の親子関係の中で刷り込まれ続けたトラウマよりも遥かに解消しやすいものです。
では、もし仮に我が子がそういう被害に会った時に、親である私達はどんな対応をして、何を基準に大丈夫と思えば良いのでしょうか。
今日はそのあたりを整理してお伝えしたいと思います。
【トラウマ化しているかどうかの判断基準】
まず、どんなショックな出来事でもそうですが、それに遭遇したすべての人がトラウマになるわけではありません。
トラウマ化するかどうかは、その人の神経の繊細さや性格など、個人差があるものです。
では、我が子にショックな出来事が起こった場合、それがトラウマ化していないかどうかはどこを見れば良いでしょうか。
それには、その子に
臆するような体感覚が出ていないか
気持ちが落ち込んでいたり引きこもりがちになっていないか
外に出ることを嫌がっていないか
抵抗なくその話題を話せいているか
適切に怒りを出せているか
などを見て総合的に判断することとなります。
変質者に会っても、「ちょっと聞いてよ~。めっちゃ最悪~。ほんま腹立つわ~」と怒り混じりに力強く語っているならば比較的大丈夫です。
怒りと生命力が出ているということは、その出来事の衝撃よりもその子の生命力が勝るということなので大丈夫です。
一緒に受け止めて、一緒に腹立ってあげてください。
そういう力強さが出ず、言いにくそうに打ち明けてきたり、ショックを受けて落ち込んでいるようなケースであれば、以下のような手順でトラウマの処理してあげてください。
【性的被害を解消する】
※扱えそうになければ、無理せずに専門家に相談してください
トラウマの解消のプロセスは以下のようなプロセスになります。
受容→恐怖の処理→怒りの発散→身体の強化→認知の修正
順を追ってみていきましょう。
まず子供が変質者に会ったといった体験を話した際には、それをしっかり聞いて受け止めましょう。
お母さん自身に恐れが大きすぎる場合、無意識に「そんなこと大したことない!」と、心の中で自動的に無かったことにしてしまいがちです(否認)
あるいは、恐怖を回避するために自動的に怒りが出てきて「そんなところで遊ぶから!」と叱ってしまいがちです。
そうすると子供はこの問題を口に出してはいけないのだと判断して、出来事が持つ衝撃を処理する機会を失い、心に押し込めてトラウマ化させていまいます。
ここで大人がサポートして欲しいのは、子供自身がこの衝撃を扱えるようになる手助けです。
まずは大人がうろたえることなく毅然とそれを聞いてあげて、「怖かったんじゃない?」と言って、ハグをしてあげましょう。
ハグによって身体レベルで安心を与えながら「それは腹が立つね」と言って一緒に怒ってあげたり、「大丈夫だよ。お母さんは味方だからね」と安心を与えてあげます。
身体的な接触が大切です。
それをしてあげることではじめて子供は、気を張って身構えていた身体を緩め、無かったことにしていた恐怖エネルギーを外に放出することができます。
子供が安心するまでひたすらハグをして待ってあげてください。
「怖かったんじゃない? 怖くていいよ。怖い気持ちを感じてごらん」と感覚に意識を向けさせてあげるのも良いです。
そうしていると、もしかしたら自動的に身体に震えが出てくるかもしれません。恐怖のエネルギーの処理が起こっています。
それが終わるまでしっかり待ってあげてください。
大きな恐怖というのは大きな安心感があってはじめて出せるものなのです。
しっかり安心を与え、恐怖を感じることを許可してあげましょう。
そして恐怖が無くなったら、今度は怒りや「気持ち悪い!」という気持ちにフォーカスさせて、それを吐き出させてあげましょう。
具体的には戦いごっこをします。
クッションをいっぱい殴ってもらったり、力いっぱい体当たりして敵を押しやったり、そうやって怒りのエネルギーを発散させながら、
同時に身体レベルに「戦える」「勝てる」という感覚を再教育していきます。
ボクシングのトレーナーがするようにクッションを持ってあげて、娘さんに思う存分戦わせてください。
そして怒りの気持ちにフォーカスさせ、そのエネルギーを外に出させてください。「死ね!」「気持ち悪い!」と声を出させても良いです。
トラウマというのは脳の中の本能を司る部分の反応なので、解消のためにやることもとても動物的です。
身体を使って、「自分は戦える」「自分のほうが強い」という感覚を取り戻すことが大切です。
「お母さんも腹が立つ!」と、お母さんもクッションを叩いて一緒に戦ってサポートしてあげましょう。
そしてスッキリしてきたら、もうトラウマエネルギーは脳から解消されています。
あとは、「あなたは悪くない。」と認知のレベルの脳に伝えてあげてください。
ここまでくると、ネタにして笑いに変えても大丈夫です。
「変な人いるねー。嫌だねー」と気軽に話せるようになっているはずです。
家族の意識の光を当たられると、その体験はタブーではなく、公的なものになり、それが子どもの心を軽くします。
そして、できれば素敵な男性や守ってくれる男性もたくさんいるということを教えてあげてください。
***
以上が、変質者に会った時の、ご家庭でできるトラウマ処理です。
こんな体験は無いことを祈りますが、不幸にもあったとしても、それは何年経とうともいくらでも解消できるということはお伝えしておきたいと思います。
正しいプロセスさえ踏めば、いくらでも解消していけます。
あなたの身の回りでも、似たような体験をしたお子さんのご両親がいらっしゃったら、記事をシェアしていただけたら幸いです。
また、繰り返しになりますが、難しければ無理はなさらずに専門家にご相談ください。
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