次男坊のハワイの話 | 海 日和♪

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夫の営むサーフショップサーフスリーのお手伝いをしながら、家族の事…海の近くで暮らす日常を綴ります。

 

 

 

次男坊・望未のハワイ修行について、ありがたいことに「どうだった?」とお尋ねいただく機会がよくあります。「何か収穫はあった?」と。

 

 

どうだったのかは本人にのみぞ知るところではあるけれど、とにかく今までに経験したことのないとても充実した時間を過ごしたのは間違いないのかなあと、感じています。

 

望未、初めてのハワイ行きは、思ってもみなかった"ホームステイ"という形で実現しました。

 

「ハワイに行くなら6月には宿を押さえとかないと無理だよ」って話を聞いていたにも関わらず、動きだしたのは秋のこと。やっぱり遅かったよねって諦めモードの父と母を後目に、自分で地元の先輩に相談したり、教えてもらった宿に問い合わせをしたりしていました。

 

末っ子気質で何でもお任せのはずの望未が、(国語も英語も得意ではない中)翻訳アプリを駆使して現地の方に英語で相談し、とうとうステイ先を見つけてきたときには本当におどろきました。今までにない、何か強い意志を感じた瞬間でした。

 

父さんに似て、ギラッととした情熱を表に出すタイプではないので、その胸の内にあるものは母の私でもはっきりとは分からない。

 

だけど、ステイ先のコーチの助言の賜物として毎日のように届いていた息子のレポートからは、箇条書きの手短なものでありながら、ひたすら波と向き合っている様子を感じていました。

 

また、波伝説の木本さんに撮っていただく機会が幾度かあり、自分をプッシュしながら波に喰らいつく様子を映像でも見ることができたのは、とても幸運なことだったと思います(スタートのよい記念にもなりましたおねがい)。

 

印象深かったのは「とにかく子どもたち(一緒に滞在していたメンバー全員)がとてもよく食べることにおどろいている」というコーチの言葉。

 

実は望未、少食というほどではないものの、アスリートとしては食べる量が決して多い方ではないんです。だから"おどろくほど食べる"というのはとても意外だった。体力の限りを尽くして日々がんばっているんだろうなあということが、幾度となく聞いたこの言葉からも感じられました。

 

間違いなく今までで一番"波と深く向き合った"1ヵ月だったと思う

 

ステイ先のお手伝いをしたり、波がないときはジムやプールでトレーニング。時にハイキングに出かけたり、サップやカヌーに乗る機会もあったようで、これはもうホームステイの醍醐味ですね。

 

現地に友達もでき、時おり日本人のママ・マユミさんに日本食の手料理をご馳走になったりと、初めてのハワイはなんて幸せなことだっただろうと、感謝の気持ちでいっぱいになる母です。

 

 

 

 

そして今回、望未におそらく一番強烈な印象を与えたであろうポイントが「パイプライン」だったと思います。

 

いろんなポイントで慣らしつつ、満を持して挑んだのが、旅の中盤に差しかかったころでした。その後何度か入るチャンスには恵まれたようですが、その都度、なかなかチューブをメイクできないと悔しそうなレポートが届いていました。

 

1度大きなワイプアウトをしてしまったそうで、コーチが滞在中初めて本気で心配したとも聞きました(救急車を呼ぶことになるかもしれないと覚悟をしたのだそう)。そのワイプアウトは、現地のフォトグラファーのInstagram動画の中でも使われていました。望未のパイプへの思い入れを感じつつ「どうかケガや事故が起こりませんように」と祈る日々が続きました。

 

 

 

 

 

photo by Naoya Kimoto 「波伝説」

 

 
そうそう。1つおもしろいエピソードがあって。
 
若かりしころ何年かハワイに通う時期があった父さん曰く、パイプは「絶対無理」と分からされるか、「もっとやりたい」と思うか、どちらかにはっきりと分かれる場所なのだそう。果たして望未はどっちなんだろうねって、たまたま話していたそのときにLINEの着信音が鳴ったんです。

 

「いる間にパイプにあと1回でもいいから入りたい。どうしてもチューブを抜けたい」そんな、つぶやきのようなメッセージが望未から届いたのでした。

 

ホントすごいタイミングだった。親子の以心伝心とはこのことか。

 

 

そんなこんなで、さまざまな奮闘があった望未の初めてのハワイ、あっという間の1ヵ月。最後は、どうしてももう一度入りたいと願っていたパイプで終了となりました。

 

 

「今終わった。もうサーフィンしないと思う」

 

ハワイでのサーフィンが終了したことを告げる、短いLINEメッセージを見て、今までの奮闘、さまざまな思い出が走馬灯のように流れ(全部母の想像だけど照れ)、胸がいっぱいになってしまった。

 

怖い思いや苦しい思いもたくさんあっただろうけど、それよりも念願の場所にいる喜び、サーフィンをする喜びが上回っているように見えました。

 

本当によくがんばった。

 

なぜかハワイ時間の朝に無駄に目覚めていた母の、日本⇔ハワイ間妄想二重生活もこれにて終了です。

 

そして少し間を置いてから、また一件の通知がありました。

「最後はメイクできなかった」

と、ポツリひと言。

 

 

ハワイへの心残りが1つ虹

 

この心残りが、ここから1年のがんばる気持ちをどれだけ支えてくれることでしょう。

 

「心残り」って、実は希望なんだ。

 

とても素敵なことを、50歳を目前に息子から教わりました。ひょっとしたらこの心残りこそが、彼にとって一番の収穫だったのかもしれない。

 

 

望未、初めてのハワイ修行の話はそんなところです。

 

今回のハワイ旅は、旅費の一部をFUNRIDE 様にサポートいただいておりました。温かいサポートに感謝の気持ちでいっぱいです。

 

また、いつも変わらぬサポートをくださる

あさの整骨院

株式会社冨田組

カットショップオハナ

OCEAN & EARTH(ONE WORLD)

 

様にも感謝です。

 

実は今回の旅の様子を、FUNRIDE様が動画にしてくださっています。

 

動画に添えたいエピソードがもう一つありました。

 

子どもたちがお世話になったマユミさんが教えてくださった、コーチの言葉。

 

「望未は今回パイプを一生懸命攻めていた。その結果が、あの1本だった」

 

動画、ぜひご覧いただけたら嬉しいです!

 

 

 

〈追記〉

母・現実に引き戻されたエピソード

 

「もう少し居させてあげたかった」そんな思いもありつつ、息子の乗った飛行機の位置情報を度々チェックするストーカー母。

 

「やっと望未が帰ってくる!」

 

そんな喜びを抱きつつ、さぞや母の手料理が恋しかろうと、何を作ろうか考えていました。ただ、到着時間が遅い時間でしたし、疲れて食欲もイマイチかもしれないので、一応LINEしてみることに。

 

「ご飯はどうする?食欲なければ軽いものにするし、食べたかったら何か作るよ!」

 

食欲がない場合を除き、ここは当然「食べたい!」と二つ返事でくると思うじゃないですか。

 

しかし返ってきた返事はめちゃめちゃ歯切れの悪そうな一言

「ちなみに、何を作ると?」

 

母「食欲があるなら(望未が好きな)チキン南蛮かな…」

 

「じゃあ食べる!」

 

じゃあって何よ〜〜むかっ

 

夢見がちな母と、そんな母を現実に連れ戻す我が家の男子たち。我が家はいつもそんな感じです。

 

現実に戻されつつもせっせとご飯を作り、いよいよ飛行機が宮崎空港に降り立ったときには、やっぱり思わず涙がポロリ。母とはそういう生き物だから仕方がないのよ。息子たち。

 

 

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