先週の日曜日は彩の国名人戦でした。優勝するとアマ名人戦の代表になれるこの大会。毎年埼玉中から強豪が集うので、非常にレベルが高いです。
さて、都合により予選からしっかり書いていきましょう。理由は察さないでください。
予選は四人のグループになり、2勝で通過となります。1-1は同じ組内で三回戦を行います。
初戦は強豪の方と。前回対局した時は社団戦でした。その時は負かされていたので、絶対勝つ気でいました。
後手が私。対中飛車からこんな感じに。端が詰まっており、相手の攻めも渋滞気味。ここで△6九銀と横からガリガリ攻めて優位が拡大しました。最後はうまいこと寄せ切り勝ち。我ながら強かったです。
二戦目はご年配の方と。正直な話、先ほどの相手のほうがネームバリュー的にも手強い相手です。しかし、埼玉県は無名の方でもとんでもないパワーがあります。何度も書いたことですね。
やはりこのおじいちゃん、パワーが凄かったです。図でノータイムで指されたのが▲4一龍。5一の位置から一路ずらしたのですが、まったく読んでいなかった手でした。
ここから私は悪手連発で怪しい展開に。
元々この将棋は私が銀得くらいの差があったのです。ここまで追い詰められるとは思ってもみませんでした。170手の末やっと勝利。後で知りましたが、相手の方はシニア名人戦で活躍されている方でした。
なんとか二連勝で予選を通過。本戦トーナメントに進出しました。
さて、この埼玉県大会で最大の勝負所がこのクジです。
このクジによって二日目進出から初戦敗退まであり得ます。私が県大会で3位になったのも、クジでひどい当たりにならなかったからといえるかもしれません。
さて、引いてみると運営の小島さんらがあっ……となっていました。強豪の隣を引いてしまったのです。
1回戦。
お相手はK牧さんでした。私、この方には死闘を何度も演じているんですが、勝ったことがありません。完全に力負けする相手でございます。なんといっても元奨三段と、実績が物凄いですからね。普通ならば敵う相手ではないのですが……
この対局には恐縮にも棋譜を取ってもらいました。「好カードだから」なんて言ってくれましたが、とんでもありません。完全公開虐殺記です。おそらく県連のホームページで後に公開されると思います。
ポイントとしてはまずはここですね。後手が私です。
なんですかこの△7二飛って。すかさず▲8六角と出られて困りました。形良く受けるには△6三銀ですが、それだと▲3八飛と回られ、ほぼ勝てる気がしません。
そこで私は歩を見捨てる方針を取ります。
続いてこの局面。ここも先手にとっては重大なポイント。この△4四銀はやや危険な手でもあるのです。▲2四歩から最後に▲1七角という手があるからです。
ただ、先手は元々一歩得をしていますから、こんなことしなくても、もっとゆっくり指す手段もあるところ。3八飛のように落ち着くのもあります。ちなみにそういう手なら私は千日手に持ち込む予定でした。
本譜は▲2四歩から大決戦に。
図までは一直線。この局面で5三歩型がまあまあ耐久力ありそうというのが私の読みでした。攻めも二枚飛車で、6筋の歩が切れてますから△6八歩のような攻めが厳しいです。(これを見越しての一歩損です。当然です)
ただ、ここから手厚く馬を作られ、自陣に引き上げられてしまい、やや悪いような気がしてきました。
最後はこの局面。ここで△6四金と寄る手をK牧さんは気にされていたそうです。私は1秒も考えていませんでした。▲7二歩が入りますし、こういうのは大概負けフラグとしたものです。
▲7二歩△6三金▲7一歩成△同銀
この局面が意外にも難しいとのことでした。いやーこちらからするとどうやられても死にそうなんですけどね。考えてみると大変。まだ悪そうですが、こうやって粘るんでした。
本譜の仕掛けはやや無理だったとK牧さん。こちらも戦えるかと思いましたが、及びませんでした。次こそ勝てるようになりたいです。いやー悔しかったです。
というわけで今回はトーナメント初戦敗退という結果に。
それにしても県大会はレベル高いです。ベスト16に残るのも大変です。ちょっと悔しかったのが、私が予選で勝った人がベスト16に残っていたことですかね。うーん、でもしょうがない。
また頑張ります。モチベーションが上がりました。