皐月賞にシンエンペラー、ミスタージーティー、ホウオウプロサンゲ
の３頭出し予定の矢作芳人厩舎
皐月賞トライアルのリステッド若葉Sに２頭出走させ
２頭ともに皐月賞への切符を掴んだ矢作芳人厩舎
その采配とレース選択は
見事としかいいようがありません
関西のトライアルで２枚の切符をもぎ取ったことで
皐月賞３頭出しが可能になりました。
ミスタージーティーが
もしダービーが目標だとするなら
共同通信杯で賞金を加算できなかった段階で
次も重賞を狙うのが普通
なぜなら皐月賞で３着以下になった場合
１勝＋GⅢ勝ちでも除外の可能性があるのに
１勝＋オープン勝ちの賞金では
ダービーでは除外もしくは抽選対象となる
可能性が非常に高いから
共同通信杯で同じく賞金加算できなかった
ベラジオボンドは当然賞金加算目的で
毎日杯に出走しました
結果３着で皐月賞出走も叶いませんでしたが
これが普通の選択
それにも関わらず他の重賞ステップレースを使わず
わざわざホウオウプロサンゲと同じ若葉Sに
２頭出しをしたのか
もちろん相手関係を見てとか
２頭あわせて出走させることで
調教と同じようにレースが運べるとか
そういう利点はあったでしょうが
おそらくは確実に皐月賞に最低２頭
あわよくば３頭出走させることが目的だった
と考えるべきでしょう
つまり皐月賞にミスタージーティーを
送り込むことが最重要課題であり、
その先のダービーは
皐月賞の結果次第で考えればいいと
なので、ミスタージーティーは皐月賞４着以下なら
おそらくダービートライアル
たぶん青葉賞を使うことになるでしょう
なぜ最低２頭、あわよくば３頭皐月賞に
出走させたかったのか
シンエンペラーで皐月賞を獲るため
そのために調教師として取れる方策は
全て整えておきたかった
のではないか
毎年のように
欧州馬が苦戦を強いられるジャパンカップ
そのジャパンカップと同じ舞台の日本ダービーに
ゴリゴリのヨーロッパ血統の
シンエンペラーは適正的に厳しい
勝てるとすれば
タフな流れになりがちな皐月賞
そう判断した矢作調教師は
ダービーではなく皐月賞を獲りにきた
そう判断するべきでしょう
2022年夏、凱旋門賞馬ソットサスの全弟を
フランスのアルカナ社セールで
落札したのが矢作芳人調教師
藤田晋オーナーの代理落札だった同馬は
シンエンペラーと名付けられ
代理落札してもらった矢作厩舎に入厩
2022年度JRA賞授賞式で
「藤沢（和雄）先生がお元気なうちに早く凱旋門賞を勝ちたいです。」
と語った矢作調教師
凱旋門賞制覇は夢であり目標
と言って憚らない矢作調教師
友道康夫厩舎のジャスティンミラノは
ダービーを見据えた皐月賞出走なのと同様に
矢作芳人調教師は皐月賞の先に
ダービーよりも先の
凱旋門賞を見据えた皐月賞
そう考えているのではないでしょうか
凱旋門賞制覇のために必要なもの
タフな凱旋門賞に合う欧州血統
かつ、凱旋門賞に出走させるために
必要な賞金を日本で稼げるだけの日本馬場への適正
そして、斤量的に有利な３歳馬
これが揃った時に、矢作厩舎の馬は
間違いなく凱旋門賞に出走登録をするはず
今年は間違いなくそのチャンス
凱旋門賞の初回登録は5月上旬
少なくともシンエンペラーは皐月賞の
結果如何に関わらず無事であるなら
出走登録するはず
凱旋門賞出走を固めるためにも
皐月賞での賞金加算は必須条件であり
ダービーでの賞金加算が厳しいであろう
ゴリゴリの欧州血統の
シンエンペラーにとっては皐月賞が勝負所
矢作厩舎の中山重賞連対馬で
海外に連れて行かなかったのは
短距離のミッキーブリランテと
失敗が許されない３冠馬コントレイルのみ
シンエンペラーは間違いなく
海外で走らせるために落札したのは明白な馬
３歳での凱旋門賞挑戦に向けては
負けられない戦いとなるシンエンペラー
騎手として兄として間違いなく期するものがある
藤岡佑介のミスタージーティー
そして、レガレイラに唯一先着している
ホウオウプロサンゲ
おそらく矢作調教師の最高のシナリオは
池江泰寿アルアイン-ペルシアンナイト
木村哲也ジオグリフ-イクイノックス
につぐ厩舎ワンツーフィニッシュ
ミスタージーティーがスタートで出遅れず
シンエンペラー、ミスタージーティーともに
自分の競馬ができれば
ホープフルS着順を上げて再現することも
夢物語ではない矢作芳人厩舎３頭出しの
シンエンペラー、ミスタージーティー
ホウオウプロサンゲ