今回は前回の表の積分の途中式を載せます。
・sinx&cosx
敢えて複素数表示を使って積分しました。
sinxの積分は、2項目のマイナスを相殺し、分母はi×i=-1と変形します。
cosxは分母のiを括弧の外に出します。
・tanx
tanx=sinx/cosxよりcosxで置換します。(cosx)'=-sinxなので、前にマイナスがつきます。
・sin²x&cos²x
どちらも余弦の2倍角の公式を使って変形したものを積分します。2xの2に注意しましょう。
・tan²x
tanx=sinx/cosx、sin²x+cos²x=1を用いてcosxだけの形にします。項を分けて積分します。
・sin³x&cos³x
1行目はsin²x+cos²x=1を用いて変形し、置換積分します。
2行目は3倍角の公式を使います。係数をかけるのか割るのか注意しましょう。
・tan³x
tan²x+1=sec²xを使います。1項目をtanxで置換積分し、2項目はtanxの積分です(先述)。
また変形しなかったtanxをsinx/cosxに変形して掛けたものを積分する手もあります。
・cscx&secx
1行目は正弦の2倍角の公式を用います。{tan(x/2)}'=1/{2cos²(x/2)}です。
2行目は分母・分子に同じものを掛けることで1乗/2乗の形にして、2乗のほうはsin²x+cos²x=1で変形します。部分分数分解を行い積分します。符号に注意しましょう。また、分母・分子ともに0以上にしかならないので、絶対値は要りません。
・cotx
tanxと同様です。
・csc²x
暗記でも良いですが、sinx=tanxcosxと変形しても導けます。
・sec²x
暗記を回避できる方法を考えてみましたが見つかりませんでした。もし、ありましたら教えてください。誰もが一度は忘れる積分なので、忘れてても仕方ないです。
・cot²x
tan²xと同様です。
・csc³x&sec³x
cscx&secxと同様に部分分数分解をします。2乗のときは1乗と2乗の項が出てきます。計算は面倒ですが、結果は全部1/4で単純です。前の2項はcscx&secxの積分の係数が半分になっただけなのでそのまま使って大丈夫です。後ろ2項は通分すると少し簡潔になります。
・cot³x
tan³xと同様です。