今回は三角関数の積分についてまてめました。

sincos、cscとsectanとcotがそれぞれ90°-θの関係にあります。

これらを左右に並べることで共通点を見いだせると思います。

一番下にあるように、主な被積分関数のsinxの部分をcosxに変える方法は2つあり、

・xの部分をx+π/2に書き換える。sinxはcosxに、cosxは-sinxになります。よって、cscxはsecxに、secxは-cscxに、tanxは-cotxに、cotxは-tanxになります。

・xの部分をπ/2-xに書き換える。sinxとcosxが入れ替わります。よって、cscxとsecx、tanxとcotxも入れ替わります。ただし、こちらはπ/2-xの微分が-1なので、入れ替えた後にすべての符号を替えます。

前者は2倍3倍の角にも応用しやすい点が、後者は簡単さが利点です。

 

それぞれの積分について、

sinx,cosx

微分と符号が逆なので注意しましょう。

sin²x,cos²x

sin²x=(1-cos2x)/2、cos²x=(1+cos2x)/2を用います。

1行目は、sinxとcosxを入れ替えても同じです。xはπ/2-xになりますが、π/2は積分定数として無視できます。全体の符号を入れ替えて完成。

2行目は、2xなので、下の図の2つ動かしたものになります。

sin³x,cos³x

1行目は、sin³x=-(cosx)'(1-cos²x)、cos³x=(sinx)'(1-sin²x)を用います。

2行目は、3倍角の公式を使います。

・cscx、secx

1行目は、secx=cosx(1-sinx)(1+sinx)のように変形して部分分数分解します。

2行目は、cscx₌1/(2tan(x/2)cos²(x/2))を使います。

・csc²x、sec²x

これは覚えていないと厳しいです。

・csc³x、sec³x

部分分数分解は面倒ですが、結果はすべて1/4で覚えやすいです。

tanx、cotx

tanx=-(cosx)'/cosxを使います。

・tan²x、cot²x

tan²x=sec²x-1を使います。