デカルトの円定理を座標を使って求める(2) 1つの円に3つの円が含まれているとき(内接) | のこはんのブログ

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前回は4つの円が外接する時について導出しました。

 

 

今回は1つの円の中に3つの円が含まれる時も合わせた形でやっていこうと思います。

前回と違う部分を中心に解説します。前回と同じ部分も要点は説明するようにしています。詳しい説明については前回の投稿も参照していただけるといいと思います。

 

デカルトの円定理

 (k₁+k₂+k₃±k₄)²=2(k₁²+k₂²+k₃²+k₄²)

ただし、k₁, k₂, k₃, k₄は4つの円の曲率(半径の逆数)

複号は、+:4つの円が互いに外接

ー:k₄の円が外側で内接   

 

外側の円を円4とします。円4の半径はr₄です。

内側の円1〜3の中心の座標は前回と同じです(円1は原点、円2はx軸上)。

次に円4の中心の座標を求めていきます。

円4と円1、2は内接しているので中心間の距離は半径の差になります。

円3と同様にx座標を求めるとr₄の項の符号がマイナスになりました。

y座標も同じくr₄の符号が変わると思いきや、変わるのはr₁とr₂の方でした(間違えてr₄の方を変えてしまって1時間半ぐらい悩みました)。

 

最後に円3と円4が内接することを用いて式を立てます。

〇が付いていない複号は上が4円とも外接する場合で、下が今回の1つの円に3つの円が含まれている場合です(複号同順)。〇のついた複号は中心がx軸に対してどちら側にあるかについてのものです(こちらは2乗する時に消えます)。

中心間の距離は外接が半径の和で、内接が差になるので複号は±です。

x座標の差は引き算をしているので複号は反転して∓になります。

y座標の差の2乗における〇のついた複号はプラスのときが2つの中心がx軸の反対側で、マイナスのときが同じ側にある時です。

ここから式変形です。

(r₁+r₂)²をかけて分母を払い、根号のある項とない項で分けます。

全体を2乗する前に右辺を整理していきます。複号の反転に注意しながらやっていきましょう。

まずは2乗引く2乗の部分を整理すると全体が4で割れるのでわります。

もう少し整理したいので一旦ばらします。±かける±は複号同順の場合、いずれの場合もプラスになります。そして似たような項をまとめると右辺は2つにまとめられました。

前回と似た形ですね。前回と同じように(r₁+r₂)²がかかった形になっているはずなので(r₁+r₂)がある項とない項で分類してみます。

 

(r₁+r₂)がない項が2つある(しかない)ので、それらをまとめると(r₁+r₂)が出てくるはずなので計算すると、(r₁²+r₂²)²-4r₁r²₂²=(r₁²-r₂²)²=(r₁+r₂)²(r₁-r₂)²から(r₁+r₂)が2つでてきました。

(r₁+r₂)で割って、もう一度(r₁+r₂)の有無で分けると、また2つだけ無い項があるのでそれらをまとめます。一気に項を動かしてしまったので分かりにくいと思いますがこのようになります。

(r₁r₂r₃r₄)²で割って曲率に書き換えます。

(k₁-k₂)²を(k₁+k₂)²にしたいので右辺に4k₁k₂を足し、2つの2乗を繋げるために2(k₁+k₂)(k₃±k₄)を足します。右辺をまとめると、2つの積が6種類が4つずつ出てきます(k₄がある項は±、無い項は+)。

両辺に2(k₁²+k₂²+k₃²+k₄²)を足すと右辺が左辺と同じ形に因数分解できます。共通項を引くと導出できました。