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"Food for Thought"

日々考えていることを、自分の思考をまとめるためにも書きつづっています。

【My City Report】

 

 「残念なお知らせです」とお隣さんが持ってきたのは、自治会役員。手を挙げる人も少なく、数年前から輪番制になったとのこと。一番「重要な」仕事は、自治会費の徴収。「絶対に払わない(入らない)」という方もいて、前任者は大変だったとか。

 

 ということで、自治会費の徴収で戸別訪問中。銀行振込は、過去に手数料をどうするかや、振込人名の間違いが多発したことから、やむなく戸別訪問に戻したらしい。伺うと皆さん親切で、なかには新券を袋に入れて準備しているお宅もあり感激。

 

 一方、前回の自治会では、「道路が凹んで、雨の時、車に水撥ねされる場所がある」という苦情があったが、今回、「無事修繕された」との報告。「My City Report」というアプリがあり、役員の一人がこれで写真を自治体に送ったところ、1週間で修繕してくれたそうだ。

 

 早速ダウンロードすると、これはなかなかの優れもの。まだ一部地域のみのようだが、写真をアプリで送ると、自治体が対応してくれる(うちの自治体はLINEも可らしい)。以前、葉っぱが生い茂ってカーブミラーが見えず事故りそうになったが、今度これを使う予定。

 

 それにしても、色んなことを考える人がいるものだ…。(^^)

 

 

 

『ダビデの星を見つめて』 寺島 実郎 著

 

 『ユニオンジャックの矢』で英国流の世界戦略、『大中華圏』でアジアで力を持つ華僑パワーを記述し、続く本書が3部作の完結編という位置づけです。世界に広がるユダヤ・パワーに焦点を当てたもので、著者が三井物産時代の体験も踏まえており、大変興味深く読みました。

 

いわゆる「ユダヤ陰謀論」とは全く異なり、帯にあるとおり、「体験的ユダヤ・ネットワーク論」。やはり、世界の要所要所にユダヤ・パワーありということがよくわかります。石油ショックの時に、富士重工業のみがアラブ市場を捨てて、イスラエルへと進出したことから、ユダヤ人には「スバルはベンツと並ぶ名車」と語られ、「スバルの星はダビデの星につながる」と、いまだにユダヤ系に強い人気を誇るそうです。また、エルサレムにある聖墳墓教会では、ローマ・カトリックの管理する領域は1割程度しかなく、9割は「正教系」などなど、「日本人の世界理解の限界になっていること」が多くの事例とともに語られています。

 

ユダヤ人の価値観が「高付加価値主義」(知恵を重視)と「国際主義」(世界的視野で物事を考える)というのは、まさに「体験的ユダヤ論」から出た著者の視点ですが、正鵠を得たものと思います。

 

かつて、寺島実郎氏の講演に参加した際、経済動向や地政学のデータ・グラフがぎっしり詰まった厚さ2㎝ほどの資料が配られ、「よくこれほどのファクトに目を通している」と感心しました。あくまでも冷徹に現実を見据えたもので、決して「ユダヤ陰謀論」ではなく、1ビジネスマン、1研究者が体験的に語った世界のなかのユダヤ・パワーを記述した内容です。プーチンのユダヤ嫌いも書かれており、いまのロシア、ウクライナを知る上でお薦めしたい1冊です。

 

【宏池会と語る会】
 
 宏池会からご招待いただき出席。宏池会は、哲学者・安岡正篤氏が、「高光の榭(うてな)に休息し、以て宏池に臨む」という漢語から命名し、池田勇人総理にかけて、その集団を表したと言われている。現在の岸田首相は第9代の宏池会会長。
 
 それにしても凄い人。SPもたくさん配備(なぜか顔つきでわかる)され、「立錐の余地もない」というのはまさにこのこと。林外相、麻生副総裁などに続き、岸田首相の挨拶。
 
 「宏池会からは5人の総理を出しているが、大平さん、宮澤さん、私に、一つだけ共通点がある。官僚出身かというと違う。大平さん、宮澤さんは官僚出身だが私はそうではない。出身が同じかというとまた違う。宮澤さんと私は広島出身だが、大平さんは香川出身。酒豪かというとこれも違う。私や宮澤さんは酒豪だが、大平さんは甘党。では、何が共通点かと言うと、7年に1度しかない日本でのG7サミット議長国の総理大臣。3人とも歴史の大きな転換点でこれを迎えたというのも共通点」と、なかなか含蓄のあるスピーチ。
 
 その後、お歴々の挨拶があって乾杯。会場はとにかく超過密状態で、「宏池会と語れなかった会」となった。
 
※写真は、林外相、麻生副総裁、岸田首相、宏池会全員。









【上流階級】


 TV番組を見ていたら、いきなり三〇の知り合いが登場。いま外商部門らしく、「見ましたよ~!」とメールしたことから、三〇で外商の話を聞きました。いまや、三〇伊勢丹の利益の3~4割は外商部門が稼ぎ出しているそうです。外商に興味を持ち、探していたら、その名も『上流階級』(高殿 円 著、其の一~其の四)という本がヒット。
 

 さっそく読むと、久しぶりにハマりました。面白いです! 下手なビジネス本や自己啓発本を読むより、これ1冊(実際には4冊)で十分!
 

 本書のモデルは大丸ですが、綿密な取材をベースに、いまの百貨店ビジネスや富裕層がどのような「人種」なのかがよくわかります。外商は、特定の富裕層向けに、自宅へ出向いて販売。服飾・宝飾品・時計の販売に留まらず、「出産~受験~結婚~住宅購入~終活」といった人生のイベント全てに関わり、結婚式・葬式の手配から家のリフォーム、旅行の段取りやパーティー支援まで、とにかく「NOとは言わない」活躍ぶり。特別のカードを作らせて(三〇では「お帳場カード」)、顧客がそれで支払えば、デパ地下の食料品も10%以上の割引ありというので、毎日デパ地下で食材を買う富裕層も多いとのこと。欧米での富裕層向けフィニッシングスクール(花嫁学校)、エステートセール(終活販売)、プッシュプレゼント(出産後の母へのギフト)など、知らない話題も盛り沢山。
 

 外商一人の売上ノルマは、「月間」1,500万円。これを難なくこなすのですからすごいです。「宝石や時計のフロアにはお客がまばらなのに、どうしてやっていけるのか」とTさんに聞いたところ、「それが、結構、売れるんですよ」と言われ、ずっと疑問だったのですが、まさにこの本で氷解しました。
 

 それにしても、とんでもない富裕層っているものです。また、百貨店も、フロアだけ見ていては実態はわからないということがよくわかりました。

 


 

 飲み会も解禁となり、「久しぶりに先輩と飲みたいです~💛」と言ってくれる可愛い後輩たちと飲み会。ある女子が「放課後」の過ごし方は、「一人で居酒屋やバーで飲んだり、ラーメン屋にも行きますよ!」と言うので盛り上がる。そういえば、最近、吉野家にも「餃子の王将」にも、個食女子は多い。「以前とは違うね~」と呟くと、「『ソロ活女子のススメ』を見るといいですよ! アマプラで無料で見れます!」との返事。「アマプラ? あ、Amazon Primeのことね」と声には出さず、こっそりメモ。過去に「東京タラレバ娘」や「銀魂」を薦められてハマったので、「お薦めに間違いはない!」と帰宅して早速視聴。

 

 「孤独のグルメ」は、オジサンが「孤食するだけ」の番組。しかし、こちらは、せんべろに始まり、グルメは勿論、BBQ、個室サウナ、気球体験、リムジンカー東京観光、クルーズ船で工場夜景見学、ヘリで東京上空周回、サバゲーなどバラエティがすごい! 「ソロ活」というだけでなく、今やこれほど多彩な楽しみ方があるのかとびっくり。

 

 「これだけ楽しいことがあればソロ活はありだな」とか、「もう、マス・マーケは終わったな」とか、「これじゃ、自分も関わったJリーグの観客動員数が減るのも仕方ないな」とか妙なことを考えつつ見ていたところ、先日、日経新聞「春秋」に「ソロ活進化論」も登場したので、ふと思い立って書いてみる。

 

『よみがえる田園都市国家』 佐藤 光 著

 

 故・大平正芳総理は、「田園都市構想」を皮切りに、当代一流の学識者を集めて「9つの政策研究会」を設置。盟友・田中角栄氏の『日本列島改造論』は、地方への配分を手厚くしようとしたのに対し、この「田園都市構想」は「都市に田園のゆとりを、田園に都市の活力を」のスローガンのもと、日本全体の「本格的な長期的国家ビジョンが描かれ提出された」とあります。本書は、この構想のもととなったE・ハワードの『明日の田園都市』と、関連した柳田国男氏の『都市と農村』を軸に詳述しています(こうした流れを汲んだ今の「デジタル田園都市構想」は、単にITを推進しようというのみで、国家感に乏しいと著者は少々手厳しいです)。

 

 「田園都市構想」を含む「政策研究会報告」は、大平総理の死去(1980年)後、総動員で四十九日以内にまとめ上げられました。報告から43年がたち、テレワークで都会にゆとりができ、インバウンドで地方の魅力が世界から注目されるようなれば、「都市に田園のゆとりを、田園に都市の活力を」が、新たな形となって実現するのかと思いつつ読み進めました。

 

『天路の旅人』 沢木 耕太郎 著

 

 構想25年、執筆7年をかけた著者渾身の一作として「クローズアップ現代」で取り上げられた書籍です。主人公の西川一三氏は、第二次世界大戦期に密偵として中国に潜入。蒙古人ラマ僧として内蒙古、寧夏省、甘粛省、青海省、チベットを巡り、敗戦とともに密偵の役目は終了するも、旅そのものに取りつかれて、その後も、ブータン、ネパール、インドを旅し、帰国後、『秘境西域八年の潜行』を出版。沢木氏は、この出版物があっても、直接、西川氏本人と話をした上で、「西川一三という稀有な旅人」を描きたかったとあります。

 

 前半部分は、密偵・石光真清氏の諜報活動(『城下の人』)にも似ており、また以前、甘粛省・蘭州には行ったこともあるのでイメージがつかみやすかったのですが、それ以降は、まさに秘境の旅。匪賊の襲撃に怯えつつ、徒歩またはヤクなどの動物に乗って旅し、ヒマラヤを9回も超えるなど、全く「稀有な旅」の連続です。旅を通じた西川氏の心の変遷も書かれていますが、直接本人から話を聞けたからだと思います。写真は本文中に掲載されていないので、スマホ片手に行く先々の秘境をチェックしましたが、まさに「絶景」! こんなところもあるのかと驚かされました。

 

 それにしても、内蒙古~チベットの道程は長いです。かつて、シルクロードで交易を行うことや、仏典を求めた玄奘の旅などが如何に大変だったのか、よくわかります。また、西川氏は、新疆ウィグルには潜入していませんが、これらを含めた今の中国には、広大な土地と多様な民族があるのだと、この本で改めて思い知らされました。日常と「異次元」の体験をしたいという方には、素晴らしく最適の一冊と思います。

 

『戦争プロパガンダ10の法則』 アンヌ・モレリ 著

 

 「人生を変える書物というほどではないにしても、物の見方を変えてしまう本がある。(中略)この本を一読して以来、テレビのニュースを見ていても、新聞を読んでいても、ふと思うのだ。ああ、これも、ポンソンビーの指摘していた『あれ』ではないかと。」 最後にある翻訳者の「訳者あとがき」の冒頭部分ですが、とても頷けます。

 

 英アーサー・ポンソンピー卿が第一次世界大戦を踏まて1928年に出版した「戦争の嘘」をベースに、原著出版の2001年頃までの出来事を盛り込み再構成したものと言えます。目次の10章のタイトルを見るだけで凡その内容はわかります(目次はAmazonにあり)。「戦争の嘘」以降の戦役でも、この10の法則が適用されると書かれていますが、まさに今のウクライナにもぴったりです(日本の太平洋戦争の時も)。

 

 これを知ったからと言って、どうアクションにつなげるかは難しいですが、「物の見方を変え」る示唆に富んだ一冊です。

【タクシー業界のいま】

 タクシーに乗ると、景況感を聞くことにしている。街角景気ではないが、タクシーが景気に敏感と思っているためだ。先日聞くと、「この1月は過去最高の売上」と意外な答え。この点を踏まえて、知り合いの運転手さんに「タクシー業界のいま」を取材した。

 

◆この1月の売上は過去最高(但し、今後はわからない)。昨年中盤から潮目が変わって右肩上がり。

◆タクシー業界の「見える景色が変わった」。いまはアプリからの呼び出しが8割以上。以前は、客を探すのが日常だったが、いまは「アプリから呼ばれて行く」のがビジネス・モデル。

◆アプリの場合、最後に「評価」がタクシー会社に送られる。低い評価が続くと、運転手は研修所に送られる(=実働日数が減り報酬減となる)。

◆サービス確認のため、ミシュランのように覆面審査員が乗車してチェックする。乗車のときにはわからないが、降車の際に指摘を受ける(自分は3回経験した)。これで80点以下だと「研修所送り」。

◆アプリ呼び出しへの「応答率」も見られており、8割以下だと会社から連絡が途絶える。よって、アプリに対応しなければ商売にならない。

◆ドラレコのみならず、車内もカメラで撮影しており、本社では常時視聴が可能。タクシー内のトラブルから訴訟になる場合への備え(証跡対応)で設置したが、いまでは、お客様へのサービス具合も常時モニターされている(対応が横柄などだと「研修所送り」)。

◆各車にGPSが設置されているのは当たり前。本社では、どこを運行しているか一目でわかる。寄り道や長期の休憩などは本社から指摘がある。

◆自爆事故であっても、車に傷をつければ、長めの「研修所送り」。傷については会社と運転手で常に確認しあっている。

◆色々変わったが、トイレが問題なのは変わらない(実車のときは食べないようにしている)。

 

 タクシーがつかまらず、結局、飲み明かしたとか、近場までの乗車で1万円を出して「チェ、お客さん、こういうときは釣りとかもらないもんですぜ!」と言われた経験のある自分からすれば、最近のタクシーは本当に親切になったと思ったが、逆に運転手さんは大変な時代になったようだ。

 

※写真はネットから借用。

 ある眼科で、恩師の眼の手術に立ちあった。大病院から「今年中盤には視力を失う」と告げられ、一縷の望みを託したそうだ。朝8:00集合にも拘わらず、17:40に始まり19:20に終了。しかし、前の患者さんは「夜の1:00、2:00にやることも多く、今日は早く終わった」と喜んでいた。

 

 長い待ち時間、パワハラ言動もありで、時に患者にも説教。「業界」から爪はじきされ、マスコミからも叩かれている。そして、何より高い診療報酬。誰も寄りつかないはずが、

 

 「自分の預かった患者は『絶対に』失明させない」

 

という「信念」と、その「腕」で世界中から人が集まる。まさに「令和版(眼の)ブラックジャック」。

 

 2週間後の術後検査。「術後の経過は順調。失明は防げた」と伝えられたそうだ。今どき、こんな医者もいるのかと驚かされた一件。