月・木・土に投稿予定です![]()
耀は両親のことをほとんど覚えてないが
誰にも話したことのない記憶がある。
ふとしたひょうしに生々しく甦る記憶がある。
それが現実なのか夢なのか
いまだにわからない。
兄弟の前から両親が突然いなくなった夜のことだ。
夏のように暑かったがもう秋だったのだろう。
虫の鳴く声が聞こえていた。
その日は、いつもと空気感が違っていた。
夕食後、耀は急に睡魔に襲われ
自分の部屋のベッドに倒れ込んで
眠ってしまった。
ふいに誰かに揺り起こされたように
目を覚ますと
室内はまるで海の底のような
蒼い闇に包まれていた。
手探りで枕元の小さな置き時計を見ると
蛍光の針は9時を指していた。
ずいぶん長いこと寝たように頭が重かった。
AI作成
お父さんとお母さんに
「おやすみなさい」
の挨拶をしてなかった。
一体どうしたんだろう。
こんなこと珍しい。
廊下に出ると
密度の濃い空気が
何かを孕んでいるようで胸騒ぎがした。
リビングの手前に
麗華がぽつんと立っていた。
月が冴え冴えと輝く蒼い夜だった。
いっしょに中に入ると
電気をつけなくても
月明かりの中で倒れ伏した
両親の姿が見えた。
あまりの衝撃に
耀と麗華はその場に立ち尽くすことしか
できなかった。
そのとき、耀は背後に気配を感じた。
この部屋にはもう一人、誰かいる。
自分たち以外に見知らぬ大人が。
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「誰なの?おじさんなの?」
耀は心の中で問いかけたが
声は出なかった。
お父さんとお母さんが
大変なことになっている。
助けて、どうにかして、と叫びたいのに。







