印刷職人のしごとば -26ページ目

京の着眼力 出版記念パーティ

 __________________________

 京の着眼力 ー小さきものを愛でる心ー
 京都ブランド研究会DIK (編集), 谷口正和 (監修)
 210x150mm|336頁|並製|ライフデザインブックス
 2009年7月発売|2,625 円 (税込)
 __________________________

印刷職人のしごとば-本02

印刷職人のしごとば-本01


おはつです、業務部のひとりごとでございます。。。
『京の着眼力 ―小さきを愛でる心』
この本はあしかけ6年の歳月をかけて、
「文化」を生み出す京都の企業、「匠」の技に代表される職人、そして使い手と多彩なメンバーが、
京都のものづくり、目利きの底力を今再び世に問い、発信することを目的にとして出版されました。

このコアメンバーであるDIK(京都ブランド研究会)の方々の努力の結晶です。
活動を通じて広がった70人のクリエイターの活動と哲学を通じて、
日本の、京都の「技」と「心」と「スタイル」を問いかけ、
もう一度原点に戻って考えさせます。
(ありがたいことに、このクリエイターの一人として弊社相談役が紹介されています。)


今回縁あって弊社業務部が企画・制作よりお手伝いさせていただきました。
オールカラーで美しいレイアウト、シャープで簡潔な文章で構成されている、なかなかの本です。
また、出版記念パーティーにはそうそうたるメンバーがお見えになっており、
発起人?の堀場雅夫氏もご挨拶されていました。
もちろん、相談役もしっかりご挨拶させていただきました。

発起人の堀場氏
印刷職人のしごとば-堀場氏

うちの相談役です。
印刷職人のしごとば-相談役

このパーティーをきっかけに、
また新しいクリエイター同士のコラボレーションが生まれるのでしょう。
DIK事務局長の長谷川さんが、
「この本の出版は完成ではなく、スタートです。」と語っておられたのが印象的でした。
我々も微力ながらお手伝いを続けていくつもりです。

ある方の言葉で、すごく好きなフレーズがあります。
特に京都にぴったりな。

「伝統とは、革新の連続である」

では、またの機会に・・・
印刷職人のしごとば-営業男子
◆ご購入はこちらからどうぞ。
◆サンエムカラ-では、装丁や印刷見積もりの相談も受付中!こちらからどうぞ。

ある日の南工場の風景


昨日、白熱の印刷立ち会いの撮影をしようと思い
自分の仕事を終えてチャリで南工場までかけつけると。。。

印刷立ち会い、おわってました。

印刷が終わった板が。。。

印刷職人のしごとば-おわった板

わたしも立ち会いたかった。。。
残念ながら一足遅かったようです。
わたしがいつもいるのは工場からチャリで5分ほどはなれた本社ビル。
なので、工場にくる機会は実はあんまりないのです。
ついでに工場見学をさせてもらいました。
(お仕事中のみなさん、失礼しました)

おっ、今日も積んでる!サンエム名物「割板(わりいた)」風景。
インクをがっつり盛っている証拠。

印刷職人のしごとば-かみ置き

でました!名機ハイデルベルグ!
写真の向こう側からどんどん色がのせられ、
写真の手前にくるにつれて完成に近づいてきます。うちの至宝です。

印刷職人のしごとば-XL

ほほう、これがインク調整の機械。
行った時間には電源オフでしたが、いつもはこの機械でインクの量を調整します。
印刷機械は、幅1mと少しの間に何個ものインクを落ちるポイントがあって
それぞれの穴から落ちるインクの量を調整する、これも職人わざ。

印刷職人のしごとば-インク調整の機械

あ、なんかたのもしい張り紙が。

印刷職人のしごとば-はりがみ

これなになになに。
工場はわからないものでいっぱい。

印刷職人のしごとば-へんな機械

いまかいまかと印刷を待つ紙。

印刷職人のしごとば-印刷まちの紙


またじっくり見てみたいです。工場ってなんだかわくわくします。
また伺った際は、よろしくお願いします。


印刷職人のしごとば-印刷女子

◆サンエムカラ-では、装丁や印刷見積もりの相談も受付中!こちらからどうぞ。

hi mi tsu ki chi -ヒミツキチ-

 __________________________

 hi mi tsu ki chi ヒミツキチ 西宮大策
 265x210mm|72頁|上製|小学館
 PD|谷口倍夫(サンエムカラ-)
 2009年7月発売|3,500 円 (税込)
 __________________________
印刷職人のしごとば-秘密_H1

子供のころ、秘密基地をつくったことがありますか?
わたしはあります。何個もつくった記憶があります。
今の子供たちも秘密基地をつくるようですね。
ちゃんとした家でなくても、傘をおいたり紐でかこったり。
ちょっとした工夫で自分だけの空間をつくる。
そいうことは、今も昔も変わらない子供だけの楽しみです。

印刷職人のしごとば-秘密_中

本作品は、東京近郊の少年少女がつくったナイショの秘密基地を撮影したもの。
みているだけでわくわくして、そしてなんだか懐かしい。
印刷にはFMスクリーンを使用し、
作品の持つ細かい空気感を再現しました。

中身の作品もさることながら、帯文にもぐっときます。

印刷職人のしごとば-秘密_帯

さすが永遠の少年、甲本ヒロト!

印刷職人のしごとば-印刷女子

◆購入はこちらから。
◆サンエムカラ-では、装丁や印刷見積もりの相談も受付中!こちらからどうぞ。

ガチンコ色校正。



元データから印刷に至るまでには色々な工程をへて完成に向かうのですが、
その間にサンエムカラ-では色校正を様々な角度から行います。
最終出力までに、PDからの指示や、印刷立ち会いの際の指示によって
何度もテストを行っていきます。


色の調整をデータから行う場合は、
(印刷現場でインクの盛り方やその他の方法で方向修正をする場合もある)
サンエムカラ-本社2Fのスキャナーチームが請け負います。
今回はイヌイットの写真集の色構成を指示しに、
写真家の赤坂さんがいらっしゃいました。
スキャナー室に一緒に入って色の指示を出してもらう訳です。

いらっしゃいませ、赤坂さん!

営業Kさんに確認を取ってもらって、突撃ブログ取材スタート。

印刷職人のしごとば-イヌイット展01

あ、やってるやってる。
今回の色修正担当Y本Hさん。色白の、できる男子です。
手前が写真家の赤坂さん。

印刷職人のしごとば-イヌイット展02

なるほど、一回印刷したもので色を見てチェック→指示を出すわけですね。
するどい眼が光っています。

印刷職人のしごとば-イヌイット展03

基本となるポジフィルムをライトデスクで確認、
一旦印刷した刷取(紙)で確認、その上で方向性を決め
「こっちよりの色にしてください(あくまで冷静)」指示。

印刷職人のしごとば-イヌイット展04

そして、Y本Hさんがささっと動きます。
この作業をざっと百数枚、とにかく延々を行う訳なんですね。
今回の仕上がったデータは、
今月の31日に印刷立ち会いのもと印刷を行います。
一枚一枚、最良の状態を想像して修正したデータです。
さて、どうなるのでしょうか、しあがりが楽しみですね!

今回の書籍は、大阪のみんぱくにて販売されるとのこと。
私も大好きなみんぱくで!楽しみです。


わたしはと言えば、真剣なふたりをぱちり、ぱちり。
そのうちに、真剣な表情のおふたりもこんな感じに。

印刷職人のしごとば-イヌイット展05
うふふ。

印刷職人のしごとば-イヌイット展06
うふふふ。

印刷職人のしごとば-イヌイット展07
うふふふふ。


あれ?なんか邪魔しちゃってます?とドギマギする私に、
赤坂さんのひとこと。

「写真を撮るときは、
空気のようにいなければいけないんですよ」


くうっ、かっこいい!勉強になります。
わたし、ものすごい雑念がはいってました。
それから数時間も作業を続けられていましたね、お疲れさまです。
真剣な現場に乱入してしまい、すいませんでした!
またのご来社お待ちしております!

印刷職人のしごとば-印刷女子


◆サンエムカラ-では、装丁や印刷見積もりの相談も受付中!こちらからどうぞ。



追悼 赤塚不二夫展 ギャグで駆け抜けた72年


久しぶりの更新でいきなりなんなんですが
最近、会社にいて興奮することがありまして。
それは、赤塚不二夫大先生の生原稿が見られることなのですよ!
漫画的に「あわわわわ」って自分に吹き出しを書きたいくらいの興奮。
というのも、東京で明日から開催される「追悼 赤塚不二夫展 ギャグで駆け抜けた72年」
の図録などもろもろの印刷のお仕事をいただきまして。

いや、すごいですよ。
さすがなんですよ。写真が掲載できないのが残念なくらい、なんか
生原稿~っていう感じで。いや、感動いたしました。

印刷も終わり検品作業でちらっと図録を拝見したところ、
これまた…
ものすんごいことになってました!
付録とか。あれとかこれとか。
あれはぜひ保存版と楽しむ版を買うべきですよ。
画像なんにもなしですいませんが、ぜひサイトでご確認を!

会場のディレクションはコズフッシュの祖父江さんだそうです。
うう、行きたい。

◆追悼 赤塚不二夫展の公式サイトはコチラ
◆「ほぼ日」でも連載始まってます!「いまの赤塚不二夫を見にいくのだ!」
祖父江さんの様子がほほえましく掲載されておりましたよ。
印刷職人のしごとば-印刷女子


◆サンエムカラ-では、装丁や印刷見積もりの相談も受付中!こちらからどうぞ。




いらっしゃいませ、シュトゥッコさま。


サンエムカラ-には、ほぼ毎日印刷の立ち会いにこられるお客様がいらっしゃいますが、
先週はいつも素敵なデザインをされるシュトゥッコさんが東京からいらっしゃいました。
遠くからおつかれさまでございます。


はじまりました、印刷立ち会い。
PDの谷口専務とシュトゥッコさん。
いつもの定位置で、刷り上がった色をじっくりと吟味。

印刷職人のしごとば-たにぐちさんと


なんだか怖そうだけど頼りがいのある工場長。
機械を熟知している職人がここにもひとり。

シュトゥッコさん、「うむ…」。

印刷職人のしごとば-こおりさん


指示、入りました!
「あれをこうして!」(予想)

印刷職人のしごとば-これをこうして


印刷立ち会いは1度修正が入ったものの、うまくいったとか。
ポスターの印刷だったのですが、
ポスター数枚とはいえ印刷立ち会いに京都までこられるとは、
印刷物に対する真剣さが感じられ、なんだかうれしいです。
シュトゥッコさん、谷口専務、現場のみなさん、お疲れさまでした。


追記:いつもながら営業K氏、
ばたばたの立ち会いの最中の
写真撮影ありがとうございます。


■■■ 本日のおまけ■■■

働く男の背中。しぶいっす。

印刷職人のしごとば-おとこのせなか

印刷職人のしごとば-印刷女子

◆今回は、建築学会東北大会のポスターでした。面白そうなイベント満載みたいです。
◆サンエムカラ-では、装丁や印刷見積もりの相談も受付中!こちらからどうぞ。



PD谷口専務のとある一日。



某月某日、京都市南部、某サンエムカラ-校正室にて。
PD(プリンティングディレクター)の谷口専務のお仕事の様子をのぞきました。

写真家さんが撮影したポジフィルムをスキャンしてちゃーんと印刷すれば、
誰がやっても同じ印刷物ができるのでは?
と思っていたのも、やっとこさ最近では昔のこと、と言えるように。

様々な工程の中ででてきてしまう色のブレを、
作家さんの頭の中にある世界に近づける、
どストライクにもっていくのがPDのお仕事です。


印刷職人のしごとば-senmu01

まずは、校正室へ。
校正室では、色をきちんと知覚できるような環境になっています。
電球などにもこだわりが。


印刷職人のしごとば-senmu02

お預かりしている紙焼の写真と見比べる。
「ここのこの部分をマゼンダマイナス」とか、なんとも細かい指示が。
この「○%マゼンダをひく」の一言にも、経験の重みがあります。

印刷職人のしごとば-senmu03

指示をメモる。
この指示が、うちの2Fで待ち構えている画像チームに伝わるわけです。
一冊の写真集ができあがるまでに、この作業を場合によっては数回。
1点1点細かく指示を入れていきます。


印刷職人のしごとば-senmu04

印刷会社の現場にいて思うのが、版を作って印刷するっていうのは、
オンデマンドトはまったく違うんだなーということ。
それと、印刷物も人の微妙な感覚によって
できあがるんだなーってことでしょうか。
職人技も見られるし、「作ってる感じ」がするのがうちの会社のいいところです。


そして、修正した画像は印刷立ち会いなどをへて、完成に近づいていきます。
ある日の工場の立ち会いの様子はコチラ

印刷職人のしごとば-印刷女子


◆サンエムカラ-では、装丁や印刷見積もりの相談も受付中!こちらからどうぞ。

FMスクリーン

印刷職人のしごとば-印刷用語辞典

 FMスクリーンとは?

よくうちのブログ内でも出て来る【FMスクリーン】という言葉。
ここらでしっかり説明しておきたいと思います。

印刷をするときに困るのは、いわゆるモアレというもの。
通常CMYKの4版で印刷物は成り立っているので、
角度によっては網点がお互いに干渉して出てしまうもの。
これは、網点が均等な間隔で規則的に並んでいることが原因のひとつ。
通常のAMスクリーンでの印刷だと、4版それぞれの網点角度設定をし、
できるだけモアレが目立たないようにする。

↓これが、にっくきモアレ
印刷職人のしごとば-モアレ


まず、FMスクリーンはこのモアレが発生しない。
なおかつ、細かいディティールやなめらかなグラデーションが再現できます。
なぜなら、AMとFMではこんなに↓違うから!
これは、ちがうわっ!

印刷職人のしごとば-AMFM


この技法を応用して、
ビル・アトキンソン氏の写真集『WITHIN THE STONE』では、
一般的な網点より極小な20マイクロメートルのドットで超高精細な写真再現技術を開発。
通常のオフセット印刷の約1.5倍の濃淡表現を可能にしました。

これがサンエム得意のFMスクリーン。
最近頂いた写真集の仕事などでは、多様されています。
やはり、細かく深い再現性があるのが魅力の技法。

印刷職人のしごとば-語り手印刷親父

かくたみほ あふるる

 __________________________

 あふるる かくたみほ
 264x264mm|64頁|上製クロス装
 アートディレクション|佐々木暁
 2009年3月発売|5,500 円 (税込)
 限定1000部エディションNo.入り
 __________________________

印刷職人のしごとば-あふるる01



CDジャケットや雑誌などで活躍中のフォトグラファー
かくたみほさんが、
日々撮り続けているフイルムの中から
厳選した記念すべき第一写真集です。

最近ありがたいことに、
既刊本の奥付ページや取引先のデザイナーさんのご紹介で
連絡をくださる方もいらしたりして。
本作品も、そんなご連絡から完成しました。

本文用紙にライトスタッフを使い、
FMスクリーン印刷をすることによって
やわらかい「光」があふれています。


私たちの身近にあるなんでもない日常が、
さりげなくそこにはあって、
かくたさんの視線で切り取られたそれらの風景は、
とてもやさしい。


そうそう、タイトルとナンバリングは
かくたさん本人の直筆によるもの!
ADも佐々木暁さんだし、
うーん、こだわりの一冊ですね。すてき!

印刷職人のしごとば-あふるる02


ほらほら!


印刷職人のしごとば-あふるる03

印刷職人のしごとば-印刷女子

◆かくたみほさんのHPはこちら
◆サンエムカラ-では、装丁や印刷見積もりの相談も受付中!こちらからどうぞ。

イソヒヨドリノウタ

 ___________________________________________

 イソヒヨドリノウタ 文:三枝克之 絵:宜保朝子
 原文:HIROMITSU.O(ホテル日航アリビラ)|2,625円(税込)
 161x182mm|36頁|クロス貼 上製本 スリーブケース付
 編集:金城武史(ブレーン沖縄)照屋有紀(オフィスユニゾン)
 装丁:玉榮昭彦(ブレーン沖縄)|発行者:ホテル日航アリビラ
 ___________________________________________

印刷職人のしごとば-ひよどり01


サンエムカラーでは子供向け絵本や、
子供たちに読み聞かせてあげられて、
なおかつ大人にも心温まる絵本も印刷しています。


今回のご紹介は、沖縄の読谷村にある
日航ホテルアリビアの絵本『イソヒヨドリのウタ』


デザイナーは沖縄在住のデザイナーさんです。
この可愛らしい冊子には、
デザイナーの「沖縄ならでは」と感じたこだわりがありました。
それは本文・見返しおよびケースの用紙。


一見なにげない生成り風の用紙なのですが、
通常のパルプ素材ではなく、
さとうきびの絞りカスを原料とした
非木材紙「バガスシュガー」を使用。

印刷職人のしごとば-ひよどり02



風合い重視の「バガス」を、
いかにして色の再現性をもたせるか…

テスト校正を何度か行ない、デザイナーとも協議の結果、
今回は175線(※1)が最適であり、
用紙同様に環境資源問題に配慮した大豆油インク
使用することに決定しました。


ケースにはざっくりした生成りの風合いを残したまま、
汚れやインクの滲み防止効果があるマットニス引きを施しました。


素敵な一冊になりました!
環境にも考慮されたメッセージ性の強い一冊。
印刷現場でも、そのメッセージに沿った方法が取られました。
開業15周年を記念して作られた一冊ですので、数量限定です!
手に取られた際には、
紙の風合いなども楽しんでくださいね。

印刷職人のしごとば-印刷女子


※1
オフセット印刷は写真などの階調を表現するのにアミ点と呼ばれる
小さな点の大小で表します。点の集まりで絵が見えてきます。
その点の数が1インチ(約2.54cm)あたり何個あるかを
スクリーン線数といいます。
通常のカラーは175線で1インチの中に点が175個ならびます。
印刷するものによって最適な線数を選んでいきます。
高精細印刷とは175線以上の印刷を言い、新聞への印刷などは
逆に60-80線が最適とされています。


ホテル日航アリビラ
◆購入はこちらからどうぞ