印刷職人のしごとば -28ページ目

職人技としての色再生 その3

プリンティングディレクター(PD)の仕事 vol.2


受け取ったデータ・原稿は、印刷用の版を作成する製版部に入稿されます。
このときPDは、「誰が読んでも同じように判断できる、誤解の無い明瞭な言葉の」
文書での指示書を作成します。
用紙をはじめとする印刷条件によっては、クライアントサイドが作成したデータでは
望む色が出ない場合があります。このようなときは、印刷条件を踏まえながら、
CMYKの数値を変更し、色見本どおりの色が出るデータ作成の指示をします。


製版の仕事:色校正前のプルーフ校正と本機校正

入稿時の意図により近い色校を初校として提出できるように、
クライアントに提出する前に社内でのプルーフ校正を一段階はさみます。
初校から赤字を極力少なくするためです。
完成度の高い色校正を提出することが、
再現精度の高さには必要なことであると考えています。


また色校正はすべて本機(最終的な本刷りと同じ印刷機)で行なっているのも当社の特徴です。
本機校正と言えば、時間と手間がかかる高級校正という印象が強いですが、
わたしたちは、「刷りやすい版」にこだわるがゆえに本機校正を行なっています。
「刷りやすい版」が結局良い品質の印刷物につながると考えているからです。

刷りだし時点で、求められる色が印刷できる版でないと判断すれば製版に戻して作り直します。
「印刷段階で色を調整するために、インキを盛るなどして濃度を変更するには限界があります。
ここで無理をしても、印刷のぶれ幅が大きくなって、結局品質が安定しないためです。

初校が満足のいく仕上がりであれば、
あとは、製作の意図をくみつつ、校了まで細部の修正を加えて、
より良い品質表現を追及していきます。


職人技としての色再生その1
職人技としての色再生その2 「プリンティングディレクター(PD)の仕事vol.1」
職人技としての色再生その4 「印刷の仕事」

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職人技としての色再生 その2

プリンティングディレクター(PD)の仕事 vol.1


多くの写真家・デザイナー・アートディレクターの方々の思い描く
色の再現のために欠くことのできない存在として、
当社にはプリンティングディレクター(PD)の存在があります。

長年にわたる経験及び専門的な知識を踏まえながら、
直接クライアントへの対応にあたります。
入稿時、クライアントサイドの表現したい意向を汲み取り、
製版の方向性や印刷の注意点などを具体的な指示に変換して、
各部署に伝える翻訳者のような立場がプリンティングディレクターの仕事です。

特に大切なのは、全体の方向性を定めて現場に伝達することです。
例えばメリハリのある色調にしたいのか、柔らかなトーンを再現したいのかなど、
この方針に沿って印刷が仕上がるよう、最後までコントロールしていきます。



職人技としての色再生その1
職人技としての色再生その3 「プリンティングディレクター(PD)の仕事vol.2」
職人技としての色再生その4 「印刷の仕事」

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職人技としての色再生 その1



サンエムカラーはいま、色再現の分野において
多くの写真家やデザイナー・アートディレクターといった人たちから
厚い信頼をもらえるようになってきた。

それは、
まずなによりも関ったクライアントの方々、
およびその人たちの作品を書店やギャラリーで、
実際に手にとって見てもらった人たちの、
一つ一つの評価の積み重ねなんだろう。


そして、その評価を客観的に裏付けるものとして、
各種のイベントやなんかで、
数多くの審査員の方々に注目してもらい、
その結果、
東京都知事賞木村伊兵賞を受賞するという結果につながった。


印刷の仕事というのは、内容はそれぞれ違うけれど、
作業としては同じ手順の繰り返しということができるだろう。
だから、マンネリ化に陥りやすいし、
現在市場に流布している安価な印刷物のように、
紙に色をつければいい、
といったふうな大量生産の流れ作業によって生産することができる。


その結果品質は二の次で安くなかったらいらないよ、という風潮が
蔓延するようになってきて、
チラシの印刷と図録の印刷が同じように扱われてしまって、
まさに「悪貨は良貨を駆逐する」状況になってきた感が否めない。


そんな中で、私たちはプリンティングディレクターを擁し、
一件一件の仕事へのアプローチの仕方を大切にしている。
レディメイドの印刷物ではない、
一人ひとりに対するオーダーメイドの印刷物を作り出すことを目指していて、
まさに一期一会の精神なのだ。


流れ作業の大量生産では対処できない難しい仕事が、
つぎつぎと持ち込まれてくる。
同じ手順の繰り返しで印刷を創るといっても、
案件毎にこれまでにない問題点が次から次に出てきて
日々トラブルの連続と言っても過言ではない。


これにどう対処していくかが大切な仕事で
試行錯誤を繰り返す中で、常に技術を磨いていかなないと、
時代に必要とされなくなってしまう。


今まで経験したことの積み重ねの上に立って、
そこにとどまることはないけれど
常に技術の向上を目指して、挑戦する姿勢を持ち続けながら
満足いく色創りを目指していかないといけない。

印刷職人のしごとば-語り手印刷親父


職人技としての色再生その2 「プリンティングディレクター(PD)の仕事vol.1」
職人技としての色再生その3 「プリンティングディレクター(PD)の仕事vol.2」
職人技としての色再生その4 「印刷の仕事」

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原研哉が語る多彩な黒

印刷職人のしごとば

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 BIOSOPHIA of BIRDS 鳥のビオソフィア
 西野 嘉章 編|上田 義彦 写真
 A4変形|168頁|上製|アートディレクション|原研哉
 PD:谷口倍夫(サンエムカラ-)
 2008年3月発売|15,750 円 (本体15,000 円 +税)
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 ONE HUNDRED STONEWARES 百石譜
 西野 嘉章 編|上田 義彦 写真
 A4変形|184頁|上製|アートディレクション|原研哉
 PD:谷口倍夫(サンエムカラ-)
 2008年3月発売|18,900 円 (本体18,000 円 +税)
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印刷職人のしごとば 

【デザインの現場 08.APRIL】号では、
アートディレクションを担当された原研哉氏が「多彩な黒」について、
また巧みな印刷設計について語っていらっしゃいます。
目の前に迫ってくるような黒の再現は、
アートディレクターとサンエムPDとの協力によって生まれました。

本作品では、黒の幅を広げるべく(「多彩な黒」を再現すべく)
4色分解とFMスクリーンで、黒の最大値を再現することを目指しました。
スミ100%を1回重ねるだけでは出し得ないギラギラとした黒。
背景の黒はC90%M85%Y85%K100%で印刷し、
さらに20ミクロンの極小ドットのFMスクリーンで刷り、
色のにごりが心配される濃淡部分も鮮やかに再現することに成功しています。

また、本作品は第43回造本装幀コンクール」で東京都知事賞を受賞し、
高い印刷技術を評価されています。


印刷職人のしごとば


東京大学出版会HP-BIOSOPHIA of BIRDS
東京大学出版会HP-ONE HUNDRED STONEWARES
◆BIOSOPHIA of BIRDS 東京都知事賞受賞のニュース記事はこちら
◆サンエムカラ-への問い合わせはこちら


岡本尚文 沖縄01外人住宅

印刷職人のしごとば-沖縄01外人住宅
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 岡本尚文写真集 『沖縄01外人住宅』
 280x280(版型)|80頁|上製
 PD:谷口倍夫(サンエムカラー)
 ライフ・ゴーズ・オン刊|5,250円(本体5,000円+消費税)
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沖縄とアメリカ。それは、沖縄の人々が自主的に選び取ったものではなく、
戦争と占領によって強制的に出会わされた。
そして、60年以上たった今も続く「占領」と暴力。
アメリカとの間で、逆説的に産まれた「文化」。
そして、沖縄と写真を思考すること。
その始まりとしての「沖縄01『外人住宅』」。(岡本 尚文HPより抜粋)

当社のPD(プリンティングディレクター)がたずさわり、
本作品の空気感を大切に、版に焼き付ける作業を重ねた作品のひとつ。
ぜひ、手にとって見てください。


◆岡本尚文HP
※購入はコチラから。
エルオンラインでも紹介されました。

原研哉 デザインのデザイン DESIGNING DESIGN

印刷職人のしごとば-DESINING
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 原研哉 デザインのデザイン
 上製|アートディレクション:原研哉
 2003年10月発売||7,770円(本体7,400円+消費税)
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いつもお世話になっている日本デザインセンターの原研哉氏の書籍。
デザインをするということはどういうことか、
コミュニケーションとは何か、
自身の言葉で丁寧に語られています。

文章と写真で構成された美しい造本は、
デザインとはなにかということへの答えのように感じます。
数年まえのことですが、美しい書籍が完成しました。
織り上げられた作品を、最終的に形にする印刷行程。
サンエムカラーに任せて頂いて、とても幸栄です。

その他の日本デザインセンターさんとのお仕事も
おいおいご紹介していきます。
お楽しみに。

◆日本デザインセンター原研究所
◆amazonで購入する

殿村任香 母恋・ハハラブ

印刷職人のしごとば
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 殿村任香 母恋・ハハラブ
 A4変型|134頁|上製|帯文:荒木経惟|アートディレクション:中島英樹
 2008年10月発売||4,410円(本体4,200円+消費税)
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闇との不倫。
荒木経惟氏による帯文の言葉です・
モノクロームの中から浮かび上がる母の赤裸々な姿。
女として、母としての。
モノクロの世界と対峙しつづける写真家、殿村任香の処女写真集。

印刷としては、黒にこだわった魅せる一冊。
モノクロの世界も奥深い。
フィルムに焼き付いた漆黒の世界をどのように版に焼き付けるか。
ここでもサンエムの印刷技術をごらん頂けます。



◆赤々舎HP-殿村任香 母恋・ハハラブ-

都築響一 着倒れ方丈記 「そんなに買って着れるのか!」

印刷職人のしごとば
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 都築響一 着倒れ方丈記
 B5判|176頁|並製|アートディレクション|町口景
 2008年11月発売|3,360円(本体3,200円+消費税)
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めでたく増刷が続く本作品。
「流行通信」で7年の長きにわたり連載された、「TOKYO STYLE」
「賃貸宇宙」に続く系譜の一冊。
ご存じ都築響一氏の作品も、サンエムにて印刷した作品です。
かくゆう私は、都築氏の講演会に行ってしまうほどの都築好きのため、
会社で原稿や刷り上がりをチラ見できるのが楽しみでした。

サンエムカラーといえば、和風な美術印刷、京都の屏風の複製画など。
いえいえそれだけではありません。
こんなエッジの効いた作品も手がけております。

こんな本を作りたい。色味をきちんと見て欲しい。
色々なご要望にお応えしていきますので、
ちいさな質問でも、遠慮無くご連絡いただければと思います。

ともかく必読の一冊です。

◆青幻舎HP -着倒れ方丈記-
◆新収作品展「都築響一 着倒れ方丈記」(イベントは終了しました)
 ※京都国立近代美術館に新収されました



ERIC写真集 中国好運 GOOD LUCK CHINA

印刷職人のしごとば

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 ERIC写真集 中国好運 GOOD LUCK CHINA
 297x280mm|138頁|上製|アートディレクション|川名潤
 2008年12月発売|8,165 円 (本体7,777 円 +税)
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長くイギリスの統治下にあった香港に生まれ、
著者曰く「食わず嫌い」の状態にあった「中国本土」。
その撮影では自分自身と向き合い、
いままでの作品の撮影とは異なった気分であったという。

印刷の現場では、その画像に移し込まれた表現を色を空気感を
きちんと紙に映し出すよう、最善の方法を探っていきました。
これまた、いい本ができました。

ちなみに、糸井重里さん主催の「ほぼ日刊イトイ新聞」では、
このブログでも紹介しました写真家の石川直樹さんとエリックさん、
そして糸井重里さんによる対談が掲載されましたね。
これまたうれしいニュースです。ぜひ、ご一読を!

◆ほぼ日刊イトイ新聞「ぼくらの写真を見てほしい」
◆赤々舎HP-ERIC写真集 中国好運-
◆AMAZONで購入する


石川直樹写真集  VERNACULAR

印刷職人のしごとば

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 石川直樹写真集 VERNACULAR
 B5変型|576頁|並製|アートディレクション:有山達也
 2008年12月発売|8,400 円 (本体8,000 円 +税)
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まず目を引くのは、576ページのこの分厚さ!
写真家の石川直樹さん、アートディレクションの有山達也さん、
そしてもちろん、サンエムカラーの印刷技術も光った一冊。

強い個性を持つ大量の写真を、どのようにして紙の上で再現するか。
何度も色校正をし、最良の印刷を目指しました。
様々なジャンルの職人が携わっただけあって、
本当にいい本が完成しました。
紙に刷り込まれた『VERNACULAR(ヴァナキュラー)』の持つ世界観を
手にとって感じてほしいと思います。


※『VERNACULAR(ヴァナキュラー)』とは、風土、地域性、土着性、
あるいは土地固有の建築様式などを示す名詞および形容詞。-赤々舎HPより

◆石川直樹HP
◆赤々舎HP-石川直樹写真集  VERNACULAR-
◆AMAZONにて購入する