私が骨髄移植を受けたのは11月だった。

私の誕生日は12月。

そして12月にはクリスマスがあり、その後すぐにお正月がやって来る。

 

しかし、骨髄移植病棟にいると外を見る機会はほとんどない。

空調も管理されているので、暑さも寒さもわからない。

 

看護師さんが

「今日は寒いですよ〜。」

と言うことはあったが、

「そうなんですね。」

と返すぐらいしか出来なかった。

 

病院の中だけで生活していると、季節感はほとんどなくなってしまうのだ。

 

誕生日を迎えられた

誕生日の日になると、主治医や看護師さんがすぐに気付いた。

「あ、今日お誕生日ですね。

おめでとうございます。」

患者の取り違えを防ぐため、毎回名前と生年月日を確認するので、すぐ分かるようだ。

私は

「皆さんのおかげで誕生日を迎えられました。」

と答えた。

 

5月に白血病を発症したときは、正直この誕生日を迎えられるとは思っていなかった。

だから、この「おめでとうございます」は嬉しかった。

 

病室にサンタが来た

クリスマスが近づくと、ナースステーションの横にはクリスマスツリーが飾られた。

小さなサンタの人形も置かれていて、病棟にも少しだけクリスマスの雰囲気が漂う。

 

クリスマス当日の食事にはケーキまで付いていた。

生ものは禁止なので、生クリームやフルーツは使われていなかったが十分だ。

夜になると、驚きの展開が( ;・∀・)

サンタとトナカイが病室にやって来たのだ。

サンタの正体は主治医だった。

ヒゲまで付けていた。

そして担当医はトナカイの着ぐるみ姿だった。

看護師さんたちもサンタの衣装を着ていて、みんなで記念写真を撮った。

その写真は、今でも大切に残してある。

 

お正月も

お正月には白味噌のお雑煮が出た。

「大阪だから関西風なんだな。」

と思っていたら、翌日は関東風のすまし汁のお雑煮が出てきた。

遠方から来ている患者にも配慮していたのだろう。

 

入院生活では毎日が同じ景色の繰り返しになる。

誕生日やクリスマス、お正月といった季節のイベントは、思っていた以上に気分転換になる。

治療だけが続く毎日で、精神的に参ってしまう患者も少なくない。

私は精神的には強い方だと思っていた。

それでも、あまりに辛そうに見えたのか、一度精神科医とのカウンセリングを勧められたことがあった。

そんな中、季節のイベントは意外と精神的な支えになっていたのだ。

 

 

初回はこちら↓
いつもありがとうございます。
いいねをいただくと大分やる気が出ます。