令和2年、二十四節気のさいしょの[立春]。

暦の上では春のはじまりですね。

とはいえ、寒さがこたえる頃。例年この時期になると春をまちわびて

三寒四温を連呼しながら、道すがら春の気配を探しています。

とびきり元気なのは、寒さ知らずの犬と地域の子ども達の笑う声。

そして寒空に凛と立つ水仙。薄黄色の花びらに囲まれた

パラボラのような花芯で、何を集めているのでしょう。

 

思わず、こんな素ことば(循環型視覚詩)が生まれました。 

 

春 溶

空 立

 

 

 


 

さて、おもむろに。うず高くつまれた「漢字札」の

束を手にとりデジタルアーカイブ。

※漢字札:中之条ビエンナーレ国際現代芸術祭2019地域参加型プロジェクト

「中之条バトンをつくろう!」会期後の“ふりかえり”ワークショップ

的搬出「解体ショー」で平らになったロール芯。

 

【広】遊ぶ場所がいっぱいある♡【呼】皆を引き寄せる【健】健やかな子供の成長を願う。健康な心と身体あってこそ 健全な気持ちで手を取る。【穂】笑顔いっぱいのあなたに会えるのを楽しみにしているよ。パパとママより【舞】なつかしきソーランぶし…笑。きこえるとうずってくるよね【緑】木々の色がきれいだったから【美】名前の一文字で美術アートが好き【菜】春の風に吹かれる菜の花【自】自然が豊かな中之条【川】川がきれいだから

 

…どんなに寒い日も「中之条バトン」は

心をほっこりあたたかくしてくれます☆

 

そんな昨年中之条で問いかけた

「What is your baton?」。

その問いから生まれる伝承をバトンに見立て、

ワークショップと参加型アートを軸に

“考え、創り、繋げる”バトンプロジェクトを、

よいかたちで継続展開していきたいと考えています。 

 

 

現在を生きる同時代の人たちが、

何を未来にバトンしたいと思っているのか?

私はとても知りたいのです(あなたはどうでしょう?)。

そこから見えてくるもの、考えるべきこと、

創発もあるのではないかと思っています。

持続可能で多様性を認めあえる、よりよい未来にむけて

それらを表現とアーカイブをおこない、

未来からみて意味と価値を創れるよう

カタチにして、

社会に還元していきたいと願っています。

 

 

中之条ビエンナーレでの展示会場では「こんな参加型アートをうちの

地域でもやってほしい/自分もワークショップに参加したい/

学校でもやってほしい」という声を鑑賞者の方々からいただき、

各地でも「○○バトン」を展開したいと思っています。

関心お寄せいただける方はぜひご一報くださいませ。

 

特に東京方面から多数のご来場があり、

まずは暮らす地元(東京)から

新たなバトンプロジェクトをおこなおうと

東京バトンプロジェクト実行委員会2020を

賛同者のご協力をいただき立ちあげました。

準備をすすめていて、様々なレイヤーで

サポート、恊働していただける方を

歓迎しています。(随時募集中!) 

 

バトンプロジェクトでご一緒に

よりよい未来を想像してみませんか。  

 

星素子(現代美術家/エデュケーション・プログラム・アーティスト)

 

〈追記1 2020年2月〉

3月6,7,8日に東京都内で出展を予定していたイベントは

新型コロナウイルス対策のため中止となりました。

みなさまどうかお気をつけて…顔晴。

そうそう、息苦しい気分になったときは

「バトンチャレンジ」と言うと口角があがりますよ。

なるべく笑顔でのりきりたいものですね。

 

(追記2 2021年9月)

2020年はコロナ禍の影響により都内で予定していた

アート活動は中止となりました。

 

星素子が発案企画・実践する「バトンプロジェクト」は、 

その後、群馬県立館林美術館から作家へのご依頼により、

2021年に「たてびレポート -開館20周年を楽しむ展覧会-」の

出品作家として星素子展示『館林バトン&エアハグ』を

開催いただき「館林バトン」として展開しています。

 

 

2020年から2021年の終わりのみえないコロナ禍のなかで、1本のバトンの可能性を信じて様々な探究や、試行錯誤の実験、制作をつづけてきた中で、新たな技法を開発し新シリーズ《エアハグ》も生まれました。エアハグシリーズは、展示室1の会場で公開制作もしています。

 

また会場では、言葉アート素ことばを軸に開発したエデュケーション・プログラムによるワークショップで館林市内の小中学校(16学級)へのワークショップ授業や公民館ワークショップ、地域イベント(BOX設置)などを重ねて作品素材となるバトンを集めて制作した「館林バトン」インスタレーション作品をはじめ、バトンプロジェクトのベースともなる、星素子の新旧作品約48点が展示されています。

 

アートと地域を繋ぐ「地域バトン」づくりは、ご希望いただけるアートの現場・地域で、これからも、都度よいかたちの有り様を模索しながら、展開していきたいと考えています。どうぞよろしくお願いいたします。

 

 

御礼【PHOTO ギャラリー】

Group exhibition 空 2019 at S.Y.P

(2019年12月)展示作品より

 

 

●  作品名「川Ⅱ」作家 星素子(2019)

パリに続いて東京バージョンのロール芯の「川」。

会場近くの商店街で出会ったCD-ROMをもちいて展示。

下からのぞきこむと、内外で表情が異なります。

 

 

●  作品名「移動性Ⅱ」作家 星素子(2019)

こちらのMOBILE作品は天井から吊り展示。手でびよんと下に伸ばすと、

バトンチャレンジ(ロール芯バトンをマイクに見立て発信)できる仕組み。

 

とても賑やかで楽しい忘年会?展覧会!でした。ご来場いただいた皆さま、

主催の鈴木泰人さん、S.Y.P art spaceの吉野祥太郎さん、ハビエルさん、

参加作家の皆さま(中之条ビエンナーレ作家さんとも複数再会できました)

どうもありがとうございました!会場で即興「バトンチャレンジ」してくれた

方にも感謝!ロール芯は最終日の天井に展示させていただきました(写真右下)。

※アーティストの皆さんのバトンは流石ひと味ちがいました。

 

☆おまけ☆

東京でも漢字バトン収集BOXと。

※パリでのバトンチャレンジで

貼られたポンピドゥ・センター

のシールがBOXのおでこについています^^

 

 

たいへん遅ればせながら、本年もどうぞよろしくお願いいたします。

 

新しい2020年代

皆さまがそれぞれ大切にする希望と

健やかに歩んでいけますように。

 

 

 

 

 

 

すべてに☆感謝