垣根を越えた対決を望む | ボクシングライフW

ボクシングライフW

趣味と言うよりライフワークになっているボクシングについてとりとめもなく感じたままに

前回の続き。


多くの国では同じプロモーター傘下のボクサー同士の対決は実現しやすい。

トップランク興行ならトップランク傘下の選手同士、マッチルーム興行ならマッチルーム傘下の選手同士の対戦は容易に実現する。


日本はその逆を行っている。

一概に欧米が正しいとは言わないが、1990年代まではこんな台詞が当たり前に言われていた。


「辰吉VS鬼塚はテレビ局が違うから実現しない」

「井岡VS大橋はテレビ局が違うから実現しない」


大人の事情………の一言で片付けるのは簡単だが、それではファンの望む試合は実現しない。いや、日本のファンは実現を諦めていた。

それに対し、当時、犬猿の仲と言われたドン・キングとボブ・アラムはファンの為(金の為?)に時には手を組んでビッグマッチを次々実現させた。


今はサウジアラビアのオイルマネーで仇敵のプロモーター同士も手を組む。象徴的なのは明後日の興行。

マッチルームとクイーンズベリー、両プロモーターの対抗戦。まさに垣根を取り払う事をアピールするかの様な興行。


さて、我らが日本。同門は言うに及ばず、同系列ですら中々対戦は実現しない。


今は帝拳&大橋系列がAmazonprime、光テレビ(配信はLemino)を通じて多くの世界戦を提供。

辛うじて他に世界戦が出来るのはABEMATVだけ。


そしてこの両グループに分かれると対戦の見込みがなくなる。


奈良井翼の様にABEMATVから抜ければ別だが、尾川堅一VS力石政法、堤駿斗VS松本Jr、矢吹正道VS岩田翔吉の対戦は期待されない。


「どちらが上だろうか?」

との議論(妄想?)はあっても対戦を望む声は少ない。特に堤VS松本は見たい気持ちがあっても

「実現しないだろう」

と諦める人が多い様に感じる。


それだけならまだ良い。


日本独自の考えは同じグループ同士の対戦が無いのを当たり前だと思っている所。それが根本的な間違いに思う。ある意味、ボクシングジム設立時に参考にした相撲部屋の呪縛だと言える。


更に続く。