改めて偉大に思う辰吉丈一郎 | ボクシングライフW

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趣味と言うよりライフワークになっているボクシングについてとりとめもなく感じたままに

昨日はムック誌を、一昨日は岡山のユーリ阿久井の事を書いた。


ムック誌と岡山で頭に浮かぶボクサーは辰吉丈一郎。

私がボクシングを見始めてから最も書籍が発売されたボクサーだ。



現役時代の辰吉は過大評価の典型に思う。
直接対決で敗れた薬師寺保栄はもちろん、後のバンタム級王者   長谷川穂積、山中慎介、井上尚弥に力量では遠く及ばない。現役王者の中谷潤人、井上拓真が相手でも不利に思う。

だが、実に魅力的なボクサーだった。
ファンやマスコミを喜ばせる言動、当時の日本では珍しいガードを下げたスタイル。パンチ力は無かったがハンドスピードはあった。回転力は長谷川には及ばないが抜群に速かった。
辰吉を過大評価と断じていた私も試合の魅力は認めており、キャリアの半数以上は生観戦したと思う。

インタビュー記事もファンを喜ばせる事を話す。

ムック誌がたくさん出たのも納得だ。話す事が面白い。


ただし、記者を虜にし過ぎるのか、評価を狂わすのが困った所。もちろん、それは本人のせいではない。無能な記者のせい。

そして2つ思う事がある。
辰吉が活躍した時代、インターネットはあったが今程には使われていなかった。ニフティのボクシング掲示板と一部の個人ボクシングサイトしか単なる一ファンは意見を述べれなかった。
今のボクサー………に限らず著名人は失言一つで大きく叩かれる。その為か大口を叩くボクサーは少なくなった。
小まめにSNSを更新するタイプだとも思えず、令和の時代に辰吉はヒーローになれただろうか?

もう1つは岡山出身だが関西弁を話す事。浪速のジョーなるニックネーム通りの話ぶり。

私の実弟は岡山(倉敷)に27年住んでおり、奥さん(私からすると義妹、年上やけど)、大学生の姪っ子は岡山生まれの岡山育ち。

それ程、深い親戚付き合いではないが関西弁は喋らない。辰吉はキャラを作っているのだろうか?

だとしたら………凄い事だ。
不世出のエンターテイナーだ。

昨日、一昨日の自分の記事で改めて辰吉の偉大さに気付かされた。