井岡一翔と指名試合 | ボクシングライフW

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趣味と言うよりライフワークになっているボクシングについてとりとめもなく感じたままに

外出時に電車の中等で時間のある時はスマホで海外のボクシング情報を漁っている。

数日前、溜め息の出る記事を見た。


WBAが井岡一翔に対し指名試合をオーダー。
これでエストラーダとの試合はなくなったのかな?

溜め息と同時に面白かったのは井岡の肩書↓

Newyear  Eve  Headliner………直訳すると【大晦日の主役】。
日本人に限らずニックネームは大概自称だが、アメリカメディアに付けられるのは面白い。
アメリカのリングに上がる機会が久しぶりにあれば【大晦日の主役】をキャッチコピーにしてみれば?

さて、井岡は何度目の指名試合だろう?
他の王者達との格差が激しすぎる。

某大手がプロモートする王者達はどうだろう?

井上尚弥はバンタム級王者時代、5年前後王者に君臨して指名試合はIBFの1度だけ。

中谷潤人は決定戦で獲得したWBOSフライ級タイトルを指名試合をしないまま返上。次は決定戦でWBCバンタム級タイトルを獲得したサンディエゴに挑戦。
サンディエゴも指名試合なし………WBC総会でサンティアゴの選択試合を認めさせる根回しの良さ。

しかし、先日、中谷をWBC1位にしたそうだ。
これで中谷は勝っても更に1年間指名試合をしなくてすむ。

徳山昌守がWBCSフライ級タイトルを返上してバンタム級に上げた時、確か3位にランクされた。同じ団体の王者で中谷より遥かに実績を残した徳山がこの扱いなのだが………この差は何?

おまけ情報だがWBO総会で中谷への指名挑戦者決定戦開催を主張した陣営は却下されている。日本ではこういった闇は報道されない。

井上拓真も決定戦で獲得したWBAバンタム級タイトルの初防衛戦は指名試合無視。

老舗トップランクがプロモートする王者達も同様。

決定戦でWBOフェザー級タイトルを獲得したロベイシー・ラミレス、同じくWBOバンタム級タイトルを決定戦で獲得したジェイソン・マロニー。誰も指名試合を行わない。

因みにトップランクから離れた途端、テレンス・クロフォードはIBFタイトルを剥奪された。

大手や老舗は指名試合を完全無視。そこにボクシングファンからの疑問はない。

寺地拳四朗は前回はWBC、今回はWBAの指名試合。これまで選択試合ばかりで2タイトル持っているから仕方がないが………某大手ではなく三迫所属だから?
ここはよくわからない。三迫と角海老は良い意味でバランスが取れている様に感じる。

今、上げた世界王者達がこの5年間に行った指名試合の回数よりも井岡1人の方が多いのでは?
数えていないけど。

それでいて井岡は逃げる、との悪評を付けられる。
断言するが井岡が中谷と戦っていたら

「前戦で分の悪い引き分けだったフランコから逃げた。下のクラスの中谷を選んだ」

と言われていただろう。  
井岡が勝っていれば尚更、言われていたと確信している。

井岡が逃げたと語る多くの人は周りに流されている………との御指摘をコメント欄で戴いた。
私もそう思う。

だがボクシングに造詣が深いながらもそれを扇動する人は………ボクシングファンとして恥ずかしい。

大晦日、アマチュアボクシング界の重鎮の方と昼食、夕食を共にしたが「一番、相手を選ばず試合をしているのが井岡」と語っていた。

毎回繰り返すが、プロモーターや選手が悪いとは思わない。力があれば使う。それは当然の事。周囲に迷惑をかけるのはどうかと思うが。

しかし、それを受け入れて持ち上げるボクシングファンやマスコミに問題があると感じる。
日本はレナードやデラホーヤ、カネロのアンチが多い。これは政治力の活用を嫌う日本人の潔癖さからきていると思っていたが………対象が日本人になると目を瞑る。何故だろう?

続く。