miss you この文字に異常に反応する


miss you その響きに異常に反応する


切なさが 向こう側に見えてくる


それは あなたがいないからなのだろうか


失くして気づく大切な想い


取り戻せない 過ぎ去った時間


追いかけることをしなかった後悔より


もっと大きな失敗


ここに一人残っている私の存在


ここを出ていくのが あなたでなく私だったら


あなたを逝かせなくてすんだのに


その罰を受けるように


私は今日も 生きている



取り返しのつかないことだと 気づくのに そう時間はかからなかったけど


けど・・気づいたってもう遅い


あなたにはもう会えない


心にいつも miss you その思いだけを抱いて


私は今日も生きている




私がいつも読み逃げしている方のブログに

『miss you』 という歌を載せておられます

それを気に入って聴いています

メロディーだったり歌詞だったり・・




今までの奈緒だったら、このまま終わる。


いつもだったら歩き始めている。


思いをなるべくその場所に置いたまま。


泣くのも我慢して、いつもとなるべく変わらない自分でいようとする。


今、思うこと・・。


終わりたくない。


リュウを失いたくない。


リュウが傍でずっと支えてくれた。


リュウはこれで終わりにするつもり・・。


同じことが頭の中を回り続ける。


『お母さんへ


一人になってゆっくり考えたいことがあるので、しばらく一人で旅行してきます。


わがまま言ってごめんなさい。


お正月までには帰ります。   奈緒』


心配でたまらない気持ちを抑え戻ってくるのを待つことにする。


そんな時、陽子から電話がかかる。


「はい、加賀でございます。」


「私、陽子です。


こんにちは。


奈緒いますか?


携帯が繋がらなくて・・。」


奈緒の母親が話す間も与えず話す。


「奈緒は旅行ですよ。」


「どこにですか?」


「さあ・・、一人旅だから、気ままに思いついたところに行ってるんじゃないかしら?」


「わかりました。


ありがとうございます。」


学校が冬休みに入って毎日顔を合わせていた頃とは違う。


会おうとしなければ会わないし、メールもどちらも送らないと何もないまま。


それが不安なわけじゃない。


ただ、電話が繋がらなかったり、メールの返事がこなかったりすると急に心配になる。


特に用事が無くたって、声を聞くまでは気になって仕方がない。


古川さんと一緒かな?


大介に確認してくれるように頼むと、そこにはいないらしい。


どこに行ったのだろう?


一人で・・。


優斗のところには居ないだろう。


本当に旅でも楽しむ気になったのだろうか。



母に手紙を残して出て来たけれど、行く当てなどない。


こんな時、映画やドラマだったら・・、リュウが私を見つけてくれるのに・・。


現実はそんなに甘くない。


そう思った。


ヒロインは最後の場面で素直な気持ちを告げる。


自分にもそうすることができるだろうか。


あなたの言葉は信じない。


あなたのくれた優しさを信じる。


自分の心を信じる。


ただ傍にいたい。


その思いだけで奈緒はリュウのマンションに向かう。


あいにくリュウは留守。


今までみたいに勝手に部屋にお入るわけにもいかない。




その頃、リュウは奈緒を探していた。


大介に奈緒がいなくなったと聞いたらじっとしていられなくなった。


探すと言ったってどこをどう探せば良いのかもわからない。


奈緒が好きな場所。


・・俺の傍だ。


出会ったころからそうだった。


眠れなくなった奈緒が俺の傍では嘘のようにグッスリ眠る。


もしかしたら、マンションかもしれない。


奈緒の携帯は今もまだ繋がらない。


車を走らせマンションに向かう。

その日の夕方、奈緒はマンションにやって来た。


リュウのことがどうしても気になったから。


「リュウ、ゴメン、やっぱり来ちゃった。


迷惑かもって思ったけど、あのまま何も食べずに寝てると思うとじっとしてられなくって。


少しでも食べて。


そう思って作って来たの。


すぐに帰るから。」


梅干し入りのおにぎり二つと卵焼きが二つ、甘辛く煮た大根、鳥のから揚げ、ほうれん草の胡麻和え。


少しずつ品数をたくさん。


フルーツはイチゴ。


「ありがとう。


一日や二日何も食べなくたって大丈夫なのに・・。


でも、美味しいよ。」


奈緒の心遣いが嬉しかった。


その反面辛かったこともホントのことだった。


奈緒の腕を引き寄せソファーの隣に座らせる。


「奈緒、ゴメン。


俺は奈緒のことが好きだと思っていた。


大事に思っていたし、守ってやりたいとも思っていた。


でも昨夜・・お前を抱きながら別の女の名前を呼んだ。


そいつのことを今でも忘れられないってことだと思うんだ。


こんな気持ちを自分が持っていたことに俺自身も驚いている。


ゴメンな、奈緒を傷つけないって言ったのに・・。」


その人が沙織という名前の人だと言うことは知っていた。


いつかの夜、寝言で名前を呼んでいたから。


でもそのことは言わずにおこうと決めていた。


あの日の涙と関係あることも察しがついた。


ものわかりのイイ女になろうとしてるわけじゃない。


誰の心の中にもそういう思いがあることを奈緒自身が知っているから、触れるまいと思ったのだ。


「リュウ、そんな顔しないで。


本当に気にしてないから。


リュウが私を大事に思ってくれていることは 私が一番よく知っている。


・・でも、リュウはそんな自分を許さない。


それもわかってる。


だから・・、私たちはもう終わりなんだよね。」


我慢しても涙声になってしまった。


奈緒はそう言いながら、リュウはこの言葉を否定しないことも知っていた。




街はジングルベルの音楽と、華やかに飾りつけをされたクリスマスツリー。


イルミネーションが人の目を引き付ける。


カップルたちは仲良く腕を組んで歩いている。


やっぱり私はズルい。


とうとう言えなかった。


リュウのことも優斗のことも好きだと。


だからこんなことが起きなくてもちゃんと話して別れようと思っていた。


でも、いざ話そうと思うと言えなくて・・。


辛い決断をしたのは結局、リュウと優斗だった。


一体どこで迷ってしまったのかもう今となってはわからない。


後悔はしてない。


鏡の向こう側にいるもう一人の奈緒に語りかける。


(私は、こんな風にしか生きられないんだよね。


大事なモノをが二つあった時、どちらかを選んでどちらかを置いてくることが出来ない。


相手を困らせることになっても自分を貫くことができない。


本当に終わる。


この恋が終わる。)


しばらくは恋はしないだろう・・。


そう思うことも強がりだろうか・・。




「じゃあ、そう言うことだから。」


古川はブランコから降りる。


「帰るなら乗せて行ってやるけど・・。」


「いえ、歩いて帰ります。」


これ以上一緒にいるのが辛かった。


二つ年上なだけなのに大人だと感じる。


優斗は、トボトボと力なく家に向かって歩く。


こうなったら潔く諦めるしかない。


何度も『もう一度だけ・・。』そう思いながら奈緒に会っていたような気がする優斗だった。


もういい加減に諦めないと・・。


奈緒のことを大事に思ってるその姿が優斗にも自然と見えてくる。


傷ついた奈緒の傍にいたのはあの人なんだ。


そう思うとさっきまでの自信が急に怪しくなる。


奈緒はあの時あのキスをしながら本当の別れを決めていたのだと・・。


もう一度なんて心は無いのだと・・。


苦しめ優斗。


もがくんだ優斗。


一人で抱えて乗り越えるしかないぞ優斗。


奈緒をこれ以上巻き込むな優斗。


自分に言い聞かすように心で叫び続ける。


ため息ばかりが出る。


目の前は真っ暗でその先は何も見えない。


この道を俺はこの先一人で歩くのだろうか。




奈緒と一緒の時間がリュウにとって何より幸せな時間。


そんな日がこの先も続くと疑うことはなかった。


あの日の夜、ハッとして目を覚ますまでは・・。


リュウに抱かれたまま眠る奈緒。


その柔らかいくちびるをリュウは人差し指でなぞる。


この口が俺を好きだと言った。


「俺も大好きだ、沙織のこと。」


そう言ってきつく抱きしめる。


(『沙織?』


今、俺、沙織って言った。)


思わず起き上がる。


ここにいるのは奈緒。


なのに俺は、こいつを抱きながら無意識に沙織を抱いていたのだろうか?


自分が壊れていくのを感じた。


俺は・・、誰を・・。


目の前で眠る奈緒。


その身体に触れると消えてしまいそうだった。


このままじゃ、いつか奈緒を傷つける。


眠れないまま朝を迎える。


ベッドから起き上がる力が出ない。


「おはよう、リュウ。」


隣で奈緒が言う。


「ああ。」


「どうしたの?


どこか調子悪いの?」


「ゴメン、今日は帰ってくれないか?」


「わかった。」


いつもと違うリュウをこのまま一人にして帰るなんてしたくなかった。


でも、あの力のない目を見ていると一人になりたいのだとすぐにわかった。


だから、言われたとおりにした。


奈緒に今更言えやしない。


俺は今でも前の女が忘れられない・・だなんて。


でも・・、隠していても気が付くだろう、奈緒だったら。


話して、そして別れる。


その道しか思い浮かばない。


俺は、奈緒を傷つける。


傷つけないと約束したのに。


覚悟を決める時、それが今、そう言い聞かせる。

雨は上がるのでしょうか?


まだ今、薄暗いです。


今日は曇り?


気分が沈みます・・でも今日は多分、大丈夫です。


友達が遊びに来ます。


これから昼ごはんの下準備を始めます。


煮込みハンバーグ・コンソメスープ・野菜サラダ・フルーツポンチ。


いつもケーキを買ってきてくれるから、コーヒーを入れてしっかり喋って・・ってしていたらすぐに昼になります。


彼女は今度行くGLAYのライブに一緒に行きます。


私はこの近辺専門ですが、彼女はどこでも一人で行きます。


海外進出はまだですけど・・もしかしたらそのうちアリかも??


行ったらいろんなところから集まってきたお友達がいるんですって~。


素敵ですよね~。


同じ人を好きなお友達と一緒にライブに参加できるなんて。


年が幾つだとかどこに住んでいて何をしてるかなんて、関係なくて・・。


届けられる音楽に同じように胸をときめかせている人とわずかな時間一緒に過ごす・・なんか現実離れした世界にいるようで、あこがれます。