懐かしい場所に やってきた


キミとの思い出の場所


別れてから一度も来なかったのは 未練でダメになるボクが見えたから


あれからもう二十年


キミもボクもそれなりに年をとった


今いる場所で 精一杯生きている


もうそろそろいいよね・・ ホントウの心を打ち明けても


そう思って ここに来たんだ



幻だろうか あの頃のキミが防波堤に座っている


思わず呼んでしまったよ キミの名前を・・


驚いた顔でボクを見つめる彼女


『母を???』


思いもかけない偶然?


それとも・・??


『隣 いいですか?』


それっきり黙ったまま 二人海を見ていた


まるでキミと一緒にいるようで


不思議な 幸せな 時間


しばらくして彼女はこの場を去った


キミと同じ香り・・覚えてるモノだ・・


『お母さんは今??』 そう聞けなくて


小さな会釈で彼女を見送った



初めてこの場所に立った時からずっと


俺はオマエを信じてきた


俺の後ろでドラムを叩くオマエのことを


こうやってメロディーに思いを乗せて届ける喜びを知ったのも 


オマエがいたから


「待っていたよ」 あの日 そう言ってくれたよな


オマエのドラムが俺を高いところに連れて行ってくれるんだ


オマエのドラムが 大丈夫・・そう言ってくれてる気がする


俺が振り返らない限り 視線が合うことは無いけれど


刻まれるリズム その正確さを無条件に信じている




なあ 俺たちは いつまでこうやってられるんだろうな


いつか別の道を選んで進んで行くことになるのかな


その時が来るまで 


俺はオマエを信じてやっていきたいと思っているよ


貴重な人生の中のこの時に


一緒に同じ感動を胸に抱いて生きられるオマエに出会えたこと


何より素晴らしいことだよ


もうしばらくは 手放したくない


いつかその日が来るとしても

懐かしい曲がラジオから流れてくる


付き合っていた彼と一緒に行ったコンサート


いつも会っていたくて 彼の体温を感じていたかった


ペアーのリング 一人の時はいつも見ていたよ


他には何もいらないと思っていた


彼といれば いつも ずっと 幸せでいられると疑いもしなかった


そう思っていたのは私だけだったのね




彼は二人で暮らすために 夢を捨て仕事を始めた


そんな彼の気持ち 嬉しかったけど 苦しくもあった


私が 私が傍にいたいと言ったから


彼は 夢を手放したのだ


いつまでも子どもだった私


彼が翼を広げて飛び立つ時を奪った



もう一緒にいられない・・平気な顔して彼に告げた


今更・・そう思ったけど 私がいなくなれば


彼はもう一度飛び立つことが出来るかもしれないと・・



彼は今頃どうしているのだろうか?


幸せに暮らしているだろうか?


彼は自分らしく生きているだろうか?



私の初恋


私の初恋


いくら時間が過ぎても 今も忘れられない人





キミが出て行った部屋


ボクは今も独りで住んでいる


あの時 ボクもこの部屋には住めないから・・


そう言ったけど 出て行けないんだ


キミがもうすぐ戻ってくるような気がするんだ


「いつか ボクを許せる時が来たら 戻って来てほしい」そう言っただろ


バカだよな


わかってるんだ ホントウは・・


キミはもう戻らないってこと


ボクの中で終わりにできてないんだ


戻らないとわかっていて 待ってるなんて バカみたい・・


わかってるんだ ボクだってホントウは・・



前に進めずに この場所にとどまる意味を探している


何度もケンカして その度に仲直りして・・


そうやってボクたちは同じ時の中に身を置いていた


もう諦めろ! そう言うボクがいる


もう少しだけ・・あと少しだけ・・祈るような気持ちで待つ ボクがいる



この恋の結末は 『別れ』


この先 二人は別々に時を刻む


どんな事実を突きつけられたら 諦められるのだろう


あの時 たった一言 「ゴメン」そう言えていたら・・





友人たちとの何気ない会話の中で


「付き合ってる人 いるよ」


あなたが そう言った



なんか ショックだったな


あなたの差し出した手を取らなかったのは 私なのに


そんなあなたが 別の人に手を差し出したと聞いて・・


捨てられて気がして 淋しい思いをしているよ


わがままだと言われて 素直に納得する


ずっと一緒だったけど


もうこれからは 今までみたいな二人ではいられないね


こんなに淋しいなんて 思ってもいなかった


こんな喪失感 味わうことになるなんて 思ってもいなかった



失って気づく


とても大切な人だってこと


失って気づく


いつも見守られていたこと


失って気づく


私 あなたを・・ 愛してる


私 あなたを・・ 愛してる