昭和57年名古屋場所初日・二日目 | 三代目WEB桟敷

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前場所からの流れ

先場所途中休場した北の湖が初の全休。初の連覇を果たした千代の富士が抜け出すか。一番の懸念は大関隆の里に負け続けていること。復調してきた若乃花とのタッグで、二子山勢が奪回するか。直近4場所で決定戦進出2回の朝汐にも期待がかかるが、なかなか好調が続かないのが気ががり。直近3場所30勝の出羽の花共々、好成績なら大関の声が掛かりそうだが、果たして。

 

初日

幕入り、荒技対決は半身になりたがる変則的な流れ、櫓、掛け投げ、色々飛び出した末、最後は上手を引かされた玉龍が出るのを栃赤城逆転右下手投げ。ボールを持たないサッカー同士のような。

何やら風貌の似た左四つ対決は騏乃嵐の鋭い出足に、大錦膝折れて崩れた。

若島津がうまく廻し切って出たが、土俵際懐深い蔵間の投げに屈した。

関脇復帰し、今度こそ大関へという朝汐。北天佑を突き押しで圧倒して好発進。

2場所20勝の出羽の花は当たって引いた闘竜に不覚。

琴風出足炸裂、魁輝を押出す。

隆の里初日早々KO 富士櫻ぶちかまし左突き放し

若乃花斜め下からぶつけるような左差し。高見山を簡単に寄り切った。

千代の富士前ミツ速く、新小結黒瀬川を圧倒

二日目

茶色まわし同士。十両2枚目逆鉾両差し入りかけるが、若獅子の出し投げが綺麗に決まった。

富士櫻、きのうの快勝で気を良くしたか、新鋭若の富士を突き押しで圧倒し連勝スタート。

おっつけて出た北天佑、出羽の花が右上手を取って堪えるかと思いきや、半身にもかかわらず左下手から投げ捨てた。出羽の花痛恨の連敗スタート。

朝汐は蔵間を突き押しで圧倒し連勝。大関候補、明暗。

出足勝負の大錦、しかし左は差し負けて右四つとなっては隆の里に余裕がある。徐々に前へ。大錦巻き替えたが、すでに土俵がなかった。

腰を落として琴風より低く当たった若島津。右上手から食いつき、左下手に転じて琴風の圧力を堪えると、下手切られたが思い切って小手投げ、琴風が乗じるのを土俵際で投げ切った。鼻血を流しながら熱戦を制した。

立ち合い、鋭く頭で当たった騏乃嵐、しかも左差し勝ち、右も覗く絶好の形!と誰よりも早く察知したのは千代の富士。いきなり右で首投げを一閃。左でも巻き込んで、強引ながらも見事に決めた。しかし、新鋭は怖い。

立ち合いから差し手争い。左差しを巨砲に徹底して絞られた若乃花、右小手投げから泉川に抱えようとするが外され、左入れようと横向いた隙に一気におっつけて寄り倒された。横綱、2日目に土。