●Wayne Shorter “Night Dreamer”
テナーサックス奏者、ウェイン・ショーターの1964年の作品。
ブルーノートレーベルで初の彼のリーダー作です。
アート・ブレイキー&ジャズ・メッセンジャーズ、
マイルス・デイビス・クインテット、
ウェザーリポート、
V.S.O.Pクインテット、と彼は超有名なグループを渡り歩いています。
そういう活動ができるのは音楽の才能だけじゃなく
人柄も良かったのかな、と勝手に想像してしまいます。
実際はどうなのでしょう。
さてこのレコードはすべて彼のオリジナル曲で構成されています。
乱暴な意見ではありますが
やはり、40年以上前から今まで残っているようなものは
演奏技術が高いことなんてある意味当たり前で
そのレコードを好きになるかどうかは、「曲が良いかどうか」に
尽きると思います。
その点ウェイン・ショーターは素晴らしい作曲家でありプロデューサーで
独特の浮遊感やミステリアスな響きをうまく作り上げています。
彼自身のテナーの音色もその曲を表現するのにふさわしい
神秘的とも言えるような音で世界観をより広げています。
昔のドラマやバラエティーのそういうシーンでよく使われているように
ジャズのテナーサックスというと『エロい』という一般的なイメージがありますが
この人のレコードはそういう用途には使えないと思いますので
どうぞご注意ください。