●George Mraz “Bass lines”
チェコのジャズベーシスト、ジョージ・ムラーツをリーダーとして
トリオあるいはテナーを加えたカルテットで演奏をする97年録音作品。
チャールズミンガス、ロンカーターなど、ほかのベーシストの
作品を採り上げた面白いCDです。
選ばれた曲もジョージムラーツの書いた曲もなんだか暗いものが多くて
内向的、自省的な印象を受けます。
やはりベーシストは根暗なのでしょうか?
僕がこの中で最も好きな曲はもちろん、1曲目のジャコ・パストリアス作の
“Three views of a Secret”です。
自分の昔の話ですが、大学時代はビッグバンドのサークルで活動していて
4年生で引退する最後のライブではそれぞれフィーチャーの機会が与えられるのですが
そのとき僕が選んで演奏したのがこの曲なのです。
なので油断すると当時あったことをいろいろ思い出して
涙腺が緩んだりします。
さてそんな自分とは比較にもならない
世界最高レベルの技術でジョージムラーツ先生は
華麗な演奏を聴かせてくれます。
この人は日本で企画された微妙なピアノトリオのCDなんかでもよく演奏していて
有難いのだか勿体無いのだか、という感じがします。
もう神様なんだから健康に気をつけて、仕事も選んじゃってくださいよ!と
言いたくもなってしまいます。余計なお世話なんだろうけど。