こんばんは。ヴォーカルのケンジです。

最近路上ライブやらカフェ での弾き語りやらで

人前で歌う機会が増えてきて嬉しい今日この頃です。

みなさんはいかがお過ごしでしょうか?


今回は黒人コーラスグループ

Take6のライブアルバムを紹介したいと思います。

彼らは日本のBlue Noteにしょっちゅう来たりしてるので、

割と知ってる方も多いのではないでしょうか?


さて、このTake6の魅力としてまず挙げたいのは

なんと言ってもバカみたいに歌がウマい!

とにかくウマい。それも6人全員。

そして、全員かどうかは知りませんが

高度の音楽教育を受けているために

作り出されるハーモニーがとても複雑で面白いです。(やりすぎることも多いですが)


そして、そんな彼らを聴くのに一番オススメなのがこのライブアルバムです。


というのも、伴奏が入っているオリジナルアルバムの録音も

良い物はそれなりに良いのですが、

音色の選び方やアレンジにそれほどこだわりを感じられず

残念ながらバックの音が歌の魅力を消してしまっていることが少なくないからです。

まぁそういうのは、いわゆる「ウマい」シンガーのスタジオ録音にありがちなことですね。


その点、このアルバムはほとんどが6人のアカペラで、

入っている楽器もアコースティックなものなので、

妙な音のアレンジに邪魔されることなく、

彼らの超絶技巧コーラスが堪能できます。

So much 2 Sayとか最後のメドレーなんてすさまじ過ぎて、

こいつら本当はバカなんじゃないか、とさえ思います。


どうでもいいですが、知的ゴスペルコーラスグループを装ってるにも関わらず

臆面もなく“to”を“2”と変換してしまうセンスからも

こいつら本当はバカなんじゃないか、と僕なんかは思ってしまいます。

悪い意味ではないです、念のため。


アカペラが好きな人や、歌唱力の高いパフォーマンスが好きな人にオススメです。

やっぱ生で聞くのが一番なんだろうな~。

雰囲気づくり?


●cloudbelly jam  雰囲気づくり


1996年リリース。
スウェーデンのポップバンド、クラウドベリージャムの代表作です。
原題は“Providing the atomosphere”なのですが、
『雰囲気づくり』という邦題はどうなのでしょう。


バンド名やボーカルのジェニーの可愛らしさから
もっとアイドル的な明るいポップスを予想させるのですが、
歌声は意外なことにハスキーで深みがあり、
バンドの演奏もかなりしっかりしています。


このCDの前作、デビュー作“cloudberry jam”では
ギターがサウンドの中心にいる感じのアレンジでしたが
こちらの作品ではキーボード、とくにエレピが印象的で

少しジャジーな展開も聴かせてくれます。


曲やアレンジもキャッチーでありながら
かなりクールです。
しかし緻密になりすぎず、どこか開放感が感じられます。
その開放感こそがこのバンドの、
ひいてはスウェディッシュ・ポップ全般の魅力であり
東の島国の我々が遠い北欧の国にあこがれる
一因なのではないかなと、勝手に考察しています。


なお、クラウドベリージャムは98年にいちど解散したのですが
2004年に再結成して(メンバーは減って3人になったらしい)
昨年末には日本にも来てライブをやっていたようです。


今後はちゃんと情報などチェックして色々なライブに行きたいものです。



ごはんができたよ


あけましておめでとうございます。

新年一発目のレビューは

僕が尊敬してやまない日本人音楽家、

矢野顕子さんの「ごはんができたよ」について書きたいと思います。


このアルバムを聴いていて

いつも自然と浮かんでくる単語があります。

それは「自由」という言葉です。


これはスタジオ録音で、

かつ曲の構成もキチンとポップスの様式に従っているので、

ジャズのインプロヴァイゼーションとは違い

自由の入り込める隙間が少ないかのように思えるのですが、

実際に出来上がったものを聞いてみると、

そこには溢れんばかりの自由、そしてヒラメキがある。

恥ずかしい文章なのは承知の上。

だってほんとに溢れんばかりなんですもの。


「普通なんてつまらないわ~♪上手く歌うのに何の意味があるのよ~♪」

とでも言うような相変わらずの珍妙な歌声、

そしてとても常人では到底描けないようなユニーク楽曲、

そして力みを一切感じさせないのに唯一無二で深く胸に響く詞。

恥ずかしながら「ごはんができたよ」なんか、

気分が落ちている時に聞くとボロボロ涙が落ちてしまいます。


そして、矢野顕子さんと坂本龍一さんによるアレンジも秀逸。

また、そもそも「げんこつやまのたぬきさん」とかを

ポップスにアレンジしようと言う試み自体が常人のものじゃないし、

そしてそれを紛れもないポップスにできちゃってるところが異常です。

シンセサイザーの音色の選び方もはっきり言っていわゆる「良い音」では全くないのだけど、

それがちゃんと矢野ワールドの血となり肉となってるのが見事です。

んで、またそこに割り込んでくる故・大村憲司氏のギターが凄まじい!


また、大抵あの変な声に隠れてしまい

取り立てて語られる事の少ない彼女の歌唱力ですが、

これがちゃんと聞いてみると凄まじいものがあります。

まず、個人的に大好きなのが彼女のピッチです。(正しい、とは言いません。念のため)

人の歌を聞いていると音程が気になる事が少なくないのですが、

矢野顕子さんの歌に関してはそういう心配は皆無です。


他にも、彼女の歌声に乗せられると一つ一つのメロディーが

まるで歌を入れる瞬間に生まれてるんじゃないかと錯覚するくらい、

活き活きとした表情を持つのにも驚かされます。

もちろんメロディーラインはあらかじめ決めてあるのに決まってますが、

おそらく歌を録音してる最中にインスピレーションが沸いて

様々な表情付けをインプロヴァイゼーション的に加えているのでしょう。

こういうところにも彼女の自由さを感じます。


さて、これまで主に「ごはんができたよ」における矢野顕子さんの「自由さ」について書いてきましたが、

僕にとって、それと等しく特筆すべきものが、この作品から漂う「高潔さ」とでも呼べそうな印象です。


ことさらに言うまでもありませんが、自由に創作活動を行った時

作者は出来上がった作品に対して全面的な責任を持つことを要求されてしまいます。

他ならぬ自分が自由な意思によってその作品を作ったわけですから、

言い訳をすることは許されないわけです。

まさしくこの点で、芸術においては、既成の価値から自由であればあるほど、

作者にのしかかってくる責任が大きくなり、

それに伴い作者の「潔さ」というものが現れてくるのではないか、と僕は思います。


と言うわけで、矢野顕子さんの天賦の才能の自由奔放さから生まれた、

この「ごはんができたよ」というアルバムは

音楽的にも非常に素晴らしいのはもちろんのこと、

加えて矢野顕子さんのアーティストとしての高潔さも感じられる極めて貴重な作品です。

聴け!


明けましておめでとうございます。

サマーソフトのベース、佐藤です。

もう2007年も一週間が過ぎてしまいましたね。

まあレビューは正月休みだったということで…

今年の目標はレビュー100回目到達!ということで良いのでしょうか?

張りきってまいりましょう。



●オリジナル・ラブ  風の歌を聴け

さて新年一発目ということで今の自分が一番好きなCDを紹介します。
最近3年間で聴いた回数が最も多いCDかも知れません。


1994年発売、オリジナルラブ4枚目のアルバム。
もう本当に、単純に全曲かっこよくて素晴らしいです。


1曲目の“The Rover”から、荒れた大地を走り続けるという
アルバム全編に流れるイメージがはっきりと焼き付けられます。
そこから先は様々に色を変えつつも常に力強くワイルドに
エンディングの名曲“朝日のあたる道”まで走り続けます。


ワイルドとは縁の遠い自分でさえも、
こうしてPCに向かいレビューを書いている今ですら
CDをトレイに載せ再生ボタンを押すだけで
共に見知らぬ大地を駆けているような錯覚を味わうことが出来ます!



さて、オリジナルラブといえば今では
「田島貴男ひとりなのにオリジナルラブと名乗っている」事で有名ですが、
このCDを発表した時点では
ベース小松秀行とキーボード木原龍太郎を加えた3人組の編成でした。


それに加えてドラム佐野康夫をはじめとするサポート陣も
このCDでは殆ど全曲固定メンバーだったようです。
おそらくメンバーが固定されていることが
アルバム全体に流れるカラーやストーリー性が生み出された一因と
なっているのは間違いないでしょう。


これは、早送りボタンを押さないで済むアルバムだと思います。
普通CDを気に入って何度も聴くようになってくると自然に曲の優劣が
自分の中で確定されていってしまうことが多く
ある曲が終わる頃にはリモコンを探している、ということが多いのですが
このCDにはそれがありません。


そんなCDをこれからも探していきたいし、
サマーソフトも誰かにとってのそんなCDを作れるようになりたいと思います。
そのような感じで、今年もよろしくお願いします!!


みなさんこんばんは。

今年の目標の20回を過ぎた途端にレビューをサボり始め、

気づけばメンバーの中で書いた回数が一番少なくなってしまったことお馴染み、

ヴォーカル・ケンジでございます。

今回僕がご紹介するアルバムは

2004年に惜しまれつつ亡くなったマエストロ、

カルロス・クライバーが1992年に振ったニューイヤーコンサートのライブ録音です。

せっかくサトウ君が爽やかに2006年を締めくくってくれそうだったのに、

空気を読まずオタクっぽい選曲をしてしまう、

そんな天邪鬼なワタクシでございます。


さて、最近は「のだめカンタービレ」の影響もあり、

以前よりもクラシックが親しまれるようになってきているようですが、

それでもまだまだ、クラシックに対して、

「堅苦しい」「難しい」「高尚」「眠くなる」等といったような偏見を持ち

食わず嫌いしてしまう人が少なくないように思われますが、

そんな方たちにこそ是非聞いて欲しいと思うのがこの演奏です。


まずニューイヤーコンサートで演奏される

ヨハン・シュトラウスのワルツやポルカはとにかく楽しいものが多い。

メロディーは親しみやすいし、テンポも速めのものが多く

演奏時間もそう長くないものがほとんどなので

普段クラシックを聴かない人も無理なく聴けるのではないかと。


また、クライバーとウィーンフィルのコンビによる演奏は

単純に表面をキレイに取り繕うだけでなく、

とてもアグレッシブかつスリリングで「マジかよ!」と前のめってしまう部分もあり、

ロックやジャズに負けず劣らずとても刺激的です。

超名曲「美しく青きドナウ」などの演奏などの弦の歌わせ方等は、

「美しい」を通り越して多少「エロい」位に感じますし、

「ラデツキー行進曲」なんかは良い意味で荒々しさも感じられて

クラシックにつきものの「お上品」な感じは全くなく、

むしろ体の中から熱いものがたぎって来る「燃え系」な音楽です。


タイムリーかつ非常にとっつきやすいアルバムなので大変オススメです。

この演奏を気に入ったら、他のクライバー指揮の演奏を聴いてみるのも楽しいと思いますよ!


それでは今年はこんな感じで締めさせて頂きます。

来年もSummersoftをよろしくお願いします!

良いお年を!