突発性難聴専門 さいとう難聴鍼灸院です。
突発性難聴は片耳のみに急激に聴力低下が起きる、原因不明の急性難聴です。老若男女関係なく、いつでも誰にでも起きる難病ですが、有効な治療法や詳しい病態も解明されていません。
図引用 https://www.hosoda-cl.com/ear/315/
急激に聴力が低下し、耳鼻科の検査で「突発性難聴」と診断された場合、まずはステロイドを使った治療を行います。難聴の程度が強い場合は、入院によるステロイド点滴を1週間ほど行うのが一般的となります。
しかし、耳鼻科ではなぜ、突発性難聴に対してステロイドを使うのか。そこをなかなか説明してくれません。
果たしてステロイドを使うことで突発性難聴は治るのか?難聴が改善する可能性はあるのか?
今回はそこを解説します。
突発性難聴の有力な原因説として、有毛細胞の急激な衰弱が挙げられます。その要因としては、有毛細胞にウイルスが感染して破壊するウイルス感染説と、内耳循環障害による有毛細胞の酸欠があります。
図引用 https://www.widexjp.co.jp/deafness/what/decline.html
どちらの原因にしても、有毛細胞の衰弱は時間経過とともに悪化し、完全に破壊された有毛細胞は再生しないため、破壊された有毛細胞が担当していた聴力は永久に失われます。
そこで、有毛細胞の死滅を防ぐ緊急の栄養剤として使われるのがステロイドとなります。
図引用 https://www.jstage.jst.go.jp/article/jibiinkoka/117/1/117_62/_pdf
ステロイドは細胞の炎症を抑え、死滅を防ぐことを目的にしますが、同時に免疫力を低下させ、組織を弱化させるという作用も合わせてもちます。そのため、聴力低下の度合いに応じて、入院による感染対策を行ったうえでステロイドの大量投与を点滴にて行います。
また、ステロイドは血糖値を上昇させ、糖尿病になるリスクをも抱えています。そのため、ステロイド投与は難聴発症初期のみ使用し、それ以後は使用しないのが一般的になります。
鼓室内注射といって、中耳の鼓室にステロイドの注射を行い、内耳にステロイドを浸透させる治療法もあります。これもステロイドの全身の影響を最小限に抑え、なおかつ有毛細胞の死滅を防ぐ目的で行われる治療となります。
図引用 https://www.babycome.ne.jp/kidsmedica/id/20445000/
こうしたステロイド治療の目的はあくまで、聴力低下の原因が有毛細胞の衰弱であるという前提のもと、難聴発症初期に行われる緊急処置となります。
一定量以上のステロイドを投与した場合、それ以後は使い続ける意味がないのです。
ステロイドはあくまで有毛細胞の死滅を防ぐ緊急処置であって、有毛細胞の修復を促す治療薬ではありません。
有毛細胞のエネルギー源は酸素であり、修復のために必要なのは大量の酸素なのです。
ですから、ここを理解せずに延々と処方されたステロイドを飲み続けても、残念ながら聴力回復は望めないといえます。
耳鼻科によっては、ただステロイドやメチコバールなどの薬を処方するだけで終わり、というところもあるのが実際です。
難聴の仕組みの正確なところは解明されていませんが、それでも上記内容を患者さん自身も理解し、医者の言うことやネットの情報を鵜呑みにすることがないように注意すべきなのです。
院長ブログはこちらをクリック
https://ameblo.jp/sumiyoshi-oketsu/
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突発性難聴は片耳のみに急激に聴力低下が起きる、原因不明の急性難聴です。老若男女関係なく、いつでも誰にでも起きる難病ですが、有効な治療法や詳しい病態も解明されていません。
図引用 https://www.hosoda-cl.com/ear/315/
急激に聴力が低下し、耳鼻科の検査で「突発性難聴」と診断された場合、まずはステロイドを使った治療を行います。難聴の程度が強い場合は、入院によるステロイド点滴を1週間ほど行うのが一般的となります。
しかし、耳鼻科ではなぜ、突発性難聴に対してステロイドを使うのか。そこをなかなか説明してくれません。
果たしてステロイドを使うことで突発性難聴は治るのか?難聴が改善する可能性はあるのか?
今回はそこを解説します。
突発性難聴の有力な原因説として、有毛細胞の急激な衰弱が挙げられます。その要因としては、有毛細胞にウイルスが感染して破壊するウイルス感染説と、内耳循環障害による有毛細胞の酸欠があります。
図引用 https://www.widexjp.co.jp/deafness/what/decline.html
どちらの原因にしても、有毛細胞の衰弱は時間経過とともに悪化し、完全に破壊された有毛細胞は再生しないため、破壊された有毛細胞が担当していた聴力は永久に失われます。
そこで、有毛細胞の死滅を防ぐ緊急の栄養剤として使われるのがステロイドとなります。
図引用 https://www.jstage.jst.go.jp/article/jibiinkoka/117/1/117_62/_pdf
ステロイドは細胞の炎症を抑え、死滅を防ぐことを目的にしますが、同時に免疫力を低下させ、組織を弱化させるという作用も合わせてもちます。そのため、聴力低下の度合いに応じて、入院による感染対策を行ったうえでステロイドの大量投与を点滴にて行います。
また、ステロイドは血糖値を上昇させ、糖尿病になるリスクをも抱えています。そのため、ステロイド投与は難聴発症初期のみ使用し、それ以後は使用しないのが一般的になります。
鼓室内注射といって、中耳の鼓室にステロイドの注射を行い、内耳にステロイドを浸透させる治療法もあります。これもステロイドの全身の影響を最小限に抑え、なおかつ有毛細胞の死滅を防ぐ目的で行われる治療となります。
図引用 https://www.babycome.ne.jp/kidsmedica/id/20445000/
こうしたステロイド治療の目的はあくまで、聴力低下の原因が有毛細胞の衰弱であるという前提のもと、難聴発症初期に行われる緊急処置となります。
一定量以上のステロイドを投与した場合、それ以後は使い続ける意味がないのです。
ステロイドはあくまで有毛細胞の死滅を防ぐ緊急処置であって、有毛細胞の修復を促す治療薬ではありません。
有毛細胞のエネルギー源は酸素であり、修復のために必要なのは大量の酸素なのです。
ですから、ここを理解せずに延々と処方されたステロイドを飲み続けても、残念ながら聴力回復は望めないといえます。
耳鼻科によっては、ただステロイドやメチコバールなどの薬を処方するだけで終わり、というところもあるのが実際です。
難聴の仕組みの正確なところは解明されていませんが、それでも上記内容を患者さん自身も理解し、医者の言うことやネットの情報を鵜呑みにすることがないように注意すべきなのです。
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