大学が学生を訴えた前代未聞の裁判。日本最古の学生自治寮「吉田寮」のドキュメンタリー映画です
中村眞大監督のコメント
大学が学生を訴えたという前代未聞の裁判が起こった京都大学吉田寮。その建築物の美しさもさることながら、自治寮という今や珍しい寮運営の仕組みや地域に開かれたイベントもあり、密かに人気を集めてきました。そんな吉田寮の自由が今、大学によって潰されかけています。吉田寮の問題をきっかけに、日本の大学という場で起きていることのリアルや、自由や自治の良さとはなにか、考えてもらえたら嬉しいです。
ちなみに私自身、取材中に、東京都立北園高校の自由な校風の危機を描いた自身の監督作「北園現代史」
のことを思い出し、他人事とは思えませんでした。
※この動画は、京都大学吉田寮自治会の承認を得て公開したものです
取材/撮影/編集 中村眞大
スペシャルサンクス 船橋秀人
取材協力 京都大学吉田寮自治会
(時事通信の記事より)
https://sp.m.jiji.com/article/show/3167446
寮生側が一部勝訴 京大吉田寮明け渡し訴訟
老朽化した京都大吉田寮(京都市左京区)を巡り、京大が現棟(旧棟)に住む寮生や元寮生計42人に明け渡しを求めた訴訟の判決が16日、京都地裁であった。松山昇平裁判長は、既に退去済みの元寮生や新規入寮者に明け渡しを命じた一方、従前から住み続けている14人については、京大側の請求を棄却した。
松山裁判長は、吉田寮の入寮手続きについて、寮生でつくる自治会が行うことで京大と合意していたと指摘。自治会が寮を管理することを京大も認めていたとした。
判決などによると、吉田寮の現棟は1913年建築の木造2階建てで、利用されている日本最古の学生寮。和室が約120部屋ある。相部屋で、トイレや炊事場、風呂場は共同利用。月2500円程度で住まうことができ、寮出身者には、照明などに広く利用されている青色発光ダイオード(LED)を開発し、14年にノーベル物理学賞を受賞した故・赤崎勇さんらがいる。
判決を受け記者会見した寮生の男子学生は「思いも寄らないうれしい判決。大学が考え直し、寮生と話し合いを再開してくれることを願っている」などと語った。
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