【お揃い.1】彼の携帯のケースが新しくなっていた。「可愛いー♡キラキラ♡」『…そう?』その言葉に反応したかテーブルに置いていた携帯をスッとポケットへ直す。「ブランドもの?」『…ワスのだよ。』少しイラっとした表情を見せる彼。こういう時はいつもそうだ。 #SJで妄想
【お揃い.2】「お洒落だね♡」『…自分で買えよ。』さっさとその話題を終わらせようとしているのが分かる。「うん、」半分ほどカフェオレが残っているマグカップに手を掛ける。胸がチクンと痛む。メンバーや友達にはプレゼントしたりするのに、あたしにはそういうのは一切なかった。 #SJで妄想
【お揃い.3】あたしが悪いのかもしれない。彼の仕事の事に関してはほとんど情報をチェックしないから、彼のお店の商品などは全然知らなかった。以前はチェックしていたTwitterも、あたしにはほとんど向けらる事のない笑顔で写っている写真を見るのが嫌で見なくなった。 #SJで妄想
【お揃い.4】すると彼が席を立ち、誰かと電話をし始めた。(せっかく一緒にいるのに…)急な仕事の話かもしれないのに、そんな風に思う自分が嫌で胸が苦しくなる。残りのカフェオレを飲み干し、バッグを手に取る。カフェオレ代をテーブルに置き、彼に声を掛けず外へ出た。 #SJで妄想
【お揃い.5】とぼとぼと家まで歩く。涙が頬を伝う。自分は彼にとってどんな存在なんだろう…そう考えながら歩いていると携帯が震えた。彼からの着信だった。でも出なかった。普通に話せる気がしない。きっと彼に嫌な言葉を浴びせてしまうから。きっと…別れを切り出されるから… #SJで妄想
【お揃い.6】あれから一週間が立った。あの日何度か彼から着信があったが、それ以来連絡はない。それにあたしの仕事も忙しく毎晩終電で帰るような生活が続いていた。そんなある日弟から連絡があった。「ヌナ?今近くまで来てるんだ^^」そしてせっかくだからと食事をする事になった。 #SJで妄想
【お揃い.7】数年ぶりに会う弟とお気に入りの店に入る。グラスに注がれたビールを一気に飲み干すと、嫌な事も全部忘れられるような気がした。疲れと睡眠不足が追い打ちをかけるように酔いも一気に回る。。店を出て弟と並んで歩く。ふと気が付くと見覚えのある車が止まっていた。 #SJで妄想
【お揃い.8】「あれ?あの車…」そう言って立ち止まると、急に黄色い歓声が上がり、目の前のショップからまとまって人が出てきた。その歓声を十分に浴びながら人の波を縫って歩いて来る人がいる。振り返り手をあげ車に向かって歩いて来る。金髪にサングラス。見覚えのある姿… #SJで妄想
【お揃い.9】「ヌナ?」弟に話しかけられても声が出ない。目の前に彼が立っている。『…ヌナ?』明らかに目が合っている。だけど言葉を掛ける前に彼は車に乗り込んでしまった。ためらう事なく車を出した。「ヌナ知ってる人だったの?」弟が不思議そうな顔であたしを見ていた。 #SJで妄想
【お揃い.10】弟と別れ、家まで15分の距離を歩く。マンションの下に黒い車が止まっている。車にもたれて煙草を吸う彼の姿が見えた。「ちょ、何して『あいつ誰?』彼のぶしつけな質問にカチンと来た。「おっぱには『どういうつもり?』煙草を足で消し、あたしを見据える。 #SJで妄想
【お揃い.11】『俺の電話には出ないのに、他の奴とは連絡取るのか?』まっすぐ見つめて来る彼の目に、苛立ちと少しの焦りが見えた。今まで堪えていたものが全て溢れ出るかの様に、目から涙が溢れる。ずっと彼に言いたくて、でも言えなくて飲み込んでいた言葉達が止めどなく流れ出た。#SJで妄想
【お揃い.12】「…弟と」『何?』彼が眉間に皺を寄せる。「…弟と飲んでただけじゃない…おっぱは連絡したって言うけど、あの日以来電話もメールもして来なかったでしょ?いつもいつも何かあると嫌そうな顔して…何を話すにしても言葉を選ばなくちゃいけなくて…」もう止まらない。#SJで妄想
【お揃い.13】「あたしと居てもほとんど笑わないし、何考えてるのか分からないし、携帯だって…別に取り上げて見たりなんかしないし、ただお揃いのケースにしたかっただけだ…っ‼」全て言い切る前に腕を引かれ、彼の胸に抱きしめられた。久しぶりに感じる彼の体温、匂い、呼吸。#SJで妄想
【お揃い.14】『ごめん…お前の言う通りだよ。』彼の鼓動が肌から伝わってくる。『どうしていいかわからなかったんだ。言葉にするのは苦手だし…でもさっきお前が男と歩いてるの見た時、頭に血が昇る感じがして…』あたしを抱きしめる腕に力が入る。彼の息が頬に当たる。 #SJで妄想
【お揃い.15】『ちょっと待ってて。』そう言って体を離し、助手席から小さな紙袋を取り出した。『手、出して。』何の事か分からず躊躇っていると『早く。』ぐっと左手を掴まれた。そして薬指にはめられたシルバーの指輪。彼は優しく笑うと、自分の左手の薬指にも指輪をはめた。 #SJで妄想
【お揃い.16】『…俺のデザイン。』「え?」『俺が考えて作って貰ったんだ。それで店に取りに行ってて…』自分の手とあたしの手を並べ、お揃いのデザインの指輪を見て嬉しそうに笑った。『…世界にひとつだけの指輪だ。』あたしの手を取り正面に向き合う。 #SJで妄想
【お揃い.17】優しくあたしを見る彼の目には、もう苛立ちや焦りはなかった。『愛してる。今も、これからもずっと。』また泣き出すあたしを抱きしめ、少し困った顔で背中をさする彼。『あ、携帯ケースもお揃いの買ったんだけど…あの…』とあたふたする彼が可愛かった。#SJで妄想
【お揃い.18】「おっぱ…ありがとう、大好き。」そう言って今度はあたしから彼に抱きつく。そして嬉しそうに彼が言った。『うん…俺も。』言い終わるのと同時におでこにキスをする。顔をあげると眉を八の字にして優しく笑うジョンウンおっぱ。大好き。 #SJで妄想