…テミン Side…
あの日から3日間、熱が下がらず寝込んでいた。
風邪をこじらせたのと、疲れが溜まっていたのが原因だろう。
寝込んでいる間も、一日に何度も彼女から電話が入っていた。
だけど僕は出なかった。
ヒョン達も気にしてくれてはいたけど
「体調が悪いから」と言って、その話題を避けていた。
そしてようやく熱も下がり、レコーディングを再開する事になった。
来週また日本でライブがあるので
前回やり残した部分のレコーディングをするのだ。
移動する車の中で資料に目を通すと
アシスタントと言う部分に、「原田・木之本」と書かれていた。
あの日以来連絡を取っていないので複雑な気持ちだが
仕事だと自分に言い聞かせてスタジオに入った。
スタジオに入ると神経が高ぶるのが分かった。
レコーディングの日はいつもこうだ。
打ち合わせをしていると、ドアをノックする音が聞こえた。
ガチャリとドアが開く。
原田『おはようございまーす。』
入ってきたのは原田さんだった。
相変わらずつられて笑ってしまうような笑顔だった。
?『おはようございます。』
そう言って原田さんの後ろから入ってきたのは
頭の隅から離れなかった、あの背が高い男性だった。
初めてまじまじと見たが、年齢はそこそこ若そうだった。
原田『今日はよろしくお願い致します^^』
オニュ『こちらこそよろしくお願い致します^^』
key『あの、木之本さんってヌナじゃなかったんですか?』
メンバー全員が気になっていた事をKeyヒョンが口にした。
「ヌナ」って言葉を聞くだけで、心臓がチクリと痛んだ。
原田『ああ、木之本違いだよ。挨拶して。』
原田さんがそう言って、あの男性の背中を押した。