タダで貰ってきたスーパーカブの再生シリーズ

 

 

前回まででエンジンレストアは完了しました

 

 

いよいよ鉄クズレベルに痛みの激しい車体本体のレストア作業に進みます

 

 

古いバイクやクルマのレストアをするとき

多分オーナーさんは、どのようなコンセプトで再生するのか大まかな方針は考えた上で作業に入ると思います

 

今回のカブの場合、わたし自身はそれほどカブにこだわりがあったわけではないので、

 

「とりあえずあまりお金を掛けずに動くようになればいいや」

 

くらいにしか考えてなく、

 

交換が必要なパーツも互換性のあるパーツが安く手に入るなら、特にパーツの年式にもこだわらずにとにかく動くようにさえなればヨシ

 

と思っていたのですが

 

交換必要パーツの互換性を調べるためにこのカブの素性を色々と調べていくと

 

 

このカブはC50-G で、Gは1986年式であるということ

 

で、この86年式のカブは現在でも多く走ってる90年代以降のカブの仕様と比べると、パッと見の外観は似ていても、結構特徴的な仕様違いも多くあることがわかってきました

(「いまさらかよ!」ってカブファンの方からのお叱りが聞こえてきそうアセアセ

 

で、そういうことが理解出来てくると

クズ鉄にしか見えなかったこのカブに、ちょっとした産業遺産的価値を感じ始めてしまうから不思議なものです(大袈裟かよ!笑)

 

 

そんなことを考え始めてしまったので

このカブのレストア方針は、なるべくお金を掛けないで という点は金欠財政事情の自分的には変わらないのですが

 

なるべく86年式なりのオリジナルパーツや外観はキープしたままでのレストアにしよう

 

と、方向性を決めました

 

 

 

さて前置きが長くなりましたが

そこで今回テーマのガソリンタンクです

 

このガソリンタンク

 

引き取ってきたときには、中に入ってるのは腐りきった少々のガソリンと

残りは超クサイ水が大量に出てくるという

 

普通ならそのまま鉄クズで処分したくなる最低の状態だったのですが

 

 

このガソリンタンクはそれ以降の年式から採用された燃料計が付いてない

今となってはレトロな仕様のタンクなんです

 

アニメ『スーパーカブ』の小熊カブより古い形式w

 

 

なのでこの燃料計無しのタンク仕様はキープしたいと思ったのですが

 

 

なにしろ水が入ったまま長い間放置されてたタンクは錆が悲惨な状況

 

 

 

 

さて、どうしたものか

 

ヤフオクとか見ても、このタイプの程度の良いタンクは見つからないし

 

・・・と考えていたところに

 

その筋に(どの筋?w)詳しい先輩さんが遊びに来てこのタンクを見るなり

 

「これくらいなら花咲かGでキレイになるよ」

と軽いひと言!

 

 

!?  

「ハナサカジー」って何??

 

それになに? そのふざけた名前(? ?)

 

 

その先輩さん曰く

「他にも燃料タンクの錆取り剤は色々あるけど、他のは錆を取った後に防錆処理の別の薬剤を使わないとまた錆びてくる

でも「花咲かG」は一回の処理で錆取りと防錆が出来るよ」

 

とのことで

 

早速調べてみたら

 

 

確かにレビューは高評価

 

でも価格はアマゾンで4,000円

錆除去剤としては結構なお値段、、、

 

 

でもまあ、高いけどどんな感じに仕上がるのか興味あるし

昔ながらの鎖と洗剤入れてガチャガチャ方式(笑)では難攻不落な感じだし

 

ここは先輩さんの言葉を信じて思い切って試してみるか

 

 

その「花咲かGタンククリーナー」を購入ウインク

 

この薬剤処理でタンクの錆落としに挑戦することにしてみました

 

 

実は私はこれも含めてこの種の処理剤で錆取りというのをやったことが無い

 

そもそもこんな酷い赤錆が薬剤だけで落ちるんかね?

と半信半疑ではあったのですが

 

とにかくこの種の錆取りの経験がまったくないので

基本に忠実に

説明書通りの作業手順で始めてみることに

 

 

説明書によると

最初にタンク内部の油分を除去するために中性洗剤でタンクの中を洗え

 

ということで

 

食器洗い洗剤を濃い目にタンクに入れて

 

シェイクしたりしてからしばらく置いて

洗剤を抜くと

 

この段階でかなりの錆ツブが

出てくる出てくる

 

 

で、水洗いして洗剤分を洗い流してから

念のため物理的に除去出来る浮いた錆は落としてしまおうと

 

高圧洗浄機で勢いよく洗っておく

(これは説明書には書いてないけどw)

 

 

ここまでの前洗浄で、少しはマシになった感じ?

 

 

 

 

さて薬剤処理の準備にかかります

 

なにしろ初めてだし

調合や注入に失敗すると4,000円の薬剤をムダにしてしまうので

 

今回はこのために各種容器を新調しました

 

花咲かGは10倍から20倍に水で薄めて使うそうで

 

説明書によると、直接薬剤をタンクに入れてから薄めるのは厳禁!

とのことで

 

カブのタンク容量は約4リッターなので、水で薬剤を薄めて処理液を作りおくための10リッターポリタンクと

 

さらに最後に1リッターのきれいな処理液でリンス処理をするということで

その処理液を別にとっておくための小さな容器

 

そして薬剤を計量するカップと注入用のジョウゴと

 

ここまで準備しておけば作業中に失敗することもないだろうと

 

・・・ふつうはバケツとペットボトルで間に合うでしょうね

準備の儀式がきちんとしてないと失敗フラグが立つような気がする弱気な自分滝汗

 

 

 

まずは処理液を作ります

 

10倍から20倍に薄めて使うということで、希釈度合によって処理時間が変わるそうで

 

ひどい錆の場合

10倍で12時間以上

20倍では24時間以上

 

つまりは10倍の方が効き目が強いってことだから

 

ならば今回は10倍でやってみよう

 

 

最初の処理用、タンクに口きり注入のための4リットル強と

最後のリンス用1リットル

トータル5Lの処理液を作るので、10倍に薄める原液は500cc使用

(原液0.5Lを水4.5Lで薄めて10倍溶液)

 

 

そして処理液は熱湯はダメ

ただし40℃~50℃のお湯で入れると効果的

ということなので

 

ナベでお湯を何回か沸かして規定量までポリタンクで薄めていく作戦

 

地味な作業だあ( ̄▽ ̄;)

 

出来上がった処理液の温度はちょっと高めに

 

まあ厳禁とされる熱湯じゃないし、

これくらいの温度の方が効くだろうてへぺろ

 

 

これを口きり満タンに注入!

 

あとはキャップを閉めて放置

 

温度が高いうちにタンクの向きを変えたりしてタンク内の液面にエア溜まりが出来ないよう気を使いながら

 

 

この日は天気が良くて暑い日だったので

3時間くらい経ってもまだ温度は40℃をキープしていて

 

これなら条件としては結構いいほうだろうOK

 

ということで24時間放置

 

 

翌日、さあどうなっているか?

 

キャップを開けて見ていると

少しずつ中から小さな気泡が浮いてきて液面に小さな泡を作ってる

 

何らかの化学変化の泡?

 

 

さて液剤を全部抜く

 

24時間経って、薬剤は真っ黒になってた

 

 

で、説明書によるとタンクの中をきれいに水洗いしろ

ただし洗剤は使うな  ということなので

 

またまた高圧洗浄!w

 

 

そして仕上げのリンスとして、

作っておいた未使用の1リットルの処理液を入れて

 

タンク内にまんべんなく行き渡るようにシェイクしたら

 

処理液を抜いて自然乾燥させて

完成!

 

 

ということで

結果はどうなったでしょう

 

 

 

おおっ!

見事に赤錆が無くなってるびっくり

 

同じ場所のビフォーはこれだったから

 

この差はスゴイね拍手拍手

 

あの赤錆はどこへ行ったの?

って感じ

 

表面がわずかに凸凹してる感じと少し黒っぽいのは

これが防錆処理効果によるものなのかな?

 

 

使ってるうちに多少の残留ゴミは出てくるだろうから外付けの燃料フィルターは必須だろうけど

 

この状態なら十分に使用に耐えますねグッ

 

昔は洗剤とクサリを入れてひたすらガチャガチャやったそうだけど(笑)

 

これが現代化学の力だな。。。

 

あとは本当に防錆効果で錆が再発しなければ最強照れ

 

それは使ってみて観察しましょ

 

 

 

これでひとつ、貴重な86年式カブのパーツをひとつ再生出来た音譜

 

ということで

 

鉄クズ同然のカブの再生はまだまだ続きます

 

 

 

今回使った花咲かGタンククリーナー

 

 

 

【追記】 次回の記事です

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