希望とは目覚めていて抱く夢をいう | よしすけのツレヅレなるママ 映画日記

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大好きな映画の感想をメインに、読書感想や子育てについてetc…のんびりした日々をゆるゆると綴った日記です

『アリスとテレスの

まぼろし工場』

(2023年 日本)


去年観逃したシリーズ。

脚本、監督 岡田麿里

MAPPA制作の長編アニメ。


凝った脚本で

先の展開が読めない。

物語はとても重く深い。

私好み。

『サヨナラの朝に約束の花をかざろう』

よりも好きだったな。



STORY
製鉄所の爆発事故によって全ての出口を閉ざされ、時まで止まってしまった町。いつか元に戻れるように「何も変えてはいけない」というルールができた。変化を禁じられた住民たちは、鬱屈とした日々を過ごしている。中学3年生の菊入正宗は、謎めいた同級生・佐上睦実に導かれて足を踏み入れた製鉄所の第五高炉で、野生の狼のような少女・五実と出会う。
(映画.comより転載)


変化が許されない町。

この町で変化は「悪」


いまの自分を忘れないよう毎日

「自分確認票」を提出しなければならない。

どんな些細な変化も許されない。



町は永遠に冬のまま閉じ込められている。

冬なのに人々は寒さを感じない。

痛みも感じない。


それなのに

それだから

正宗たち男子は

体を痛めつける遊びをする。

睦実たちは

女子同士で傷つけ合う。



将来の夢も

恋する気持ちも

存在しないことにして

昨日と同じ今日

今日と同じ明日を生きる。


しかし

外見は変わらなくても

変わらないように気をつけていても

心は日々変化している。



描き続けている絵は上達していくし

「好き」という気持ちは

どんどん膨れ上がっていく。

成長は止められない。


終わりが見えている世界で

それでも人はいまを生きる。

絶望の中でも希望を見つけ

生きたいと思ってしまうのだ。

たとえ

誰かを傷つけることになったとしても…



真実が少しづつ明らかになっていく。

ミステリーではないけど

知らずに観た方が楽しめると思う。


タイムループみたいに

ただ繰り返されるのではなく

人々が繰り返さざるを得ないという

設定が斬新。



ひねりがきいていて

観る人を選ぶタイプの作品だけど

私的にはおすすめしたいなニコニコ