よしすけのツレヅレなるママ 映画日記

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大好きな映画の感想をメインに、読書感想や日常の出来事などなど…のんびりゆるゆる綴った日記です

『光州5・18』

(2007年 韓国)


解説・あらすじ
80年5月に韓国で多くの死傷者を出した“光州事件”を題材とする衝撃の人間ドラマ。両親を早くに亡くして以来、高校生の弟ジヌの親代わりを務めてきた心優しい青年ミヌ。ある日彼は、想いを寄せる女性シネとジヌとの3人で映画を観に行くことに。ところが、映画館の外で民主化を求める学生たちと軍との衝突が起こり……。主人公ミヌを「殺人の追憶」のキム・サンギョン、その弟を「王の男」のイ・ジュンギが熱演する。
(映画.comより転載)


光州5・18民主化運動から46年。

今日はこれまでまだ観ていなかった

映画『光州5・18』を観た。


おにぎりおにぎりおにぎり


木々に囲まれた一本道を

タクシーが走る

長閑な映像で始まる。


タクシー運転手のミヌは

高校生の弟・ジヌと二人暮し。

看護師の女性・シネに片想い中。



地方都市・光州では

大学生たちによる民主化運動が激化。

それを抑え込むために

戒厳軍が派兵された。


しかし

その対象は最初

大学生だけだったが

ある日を境に

休日を楽しむ一般市民たちにまで

一気に広がった。



その日

ミヌはジヌとシネを誘って

映画館に行った。


すると

上映の途中で突然ドアが開き

戒厳軍に追われた大学生が

逃げ込んできた。


観客たちが外へ逃げ出すと

街中でも戒厳軍が大学生たちを

執拗に暴虐していた。


その様子に人々が

恐れ戦き逃げ惑い始めると

戒厳軍は一般市民までをも「暴徒」と称し

次々と虐殺していくのだった。



ミヌが何よりも大切にしていたのは

たった一人の家族ジヌだった。

ソウル大法学部を目指し勉学に励む

ジヌはミヌの希望だった。

ジヌために一生懸命働いていた。


ミヌは政治に無関心だったが

困っている人がいると放っておけない

情に篤い人だった。

主人公の人物造形が

『タクシー運転手』と重なる。


ミヌがこれまで政治に無関心だったのは

生活するだけで手一杯だったからだ。

他人事と思っていたことが

自分事だったと気づく件もまた

『タクシー運転手』を思い出した。



北と戦うために

組織された軍のはずなのに

なぜ南に向かうのか?

軍人の中には

この作戦に疑問を持つ者がいた。

しかし

命令に抗うことはできなかった。


大義よりも

上意下達こそが絶対。

それに抗えば

自らの生命も危うい。


権力を集中させ

恐怖で支配する。

正に独裁。



戒厳令を敷いて

光州を孤立させ

情報を操作すれば

中で何が起きているかなど

外から分かるはずがない。


軍が実権を握るということは

こんなにも恐ろしいのだ。


日本では最近

自衛隊と政府との距離が

とても近くなっていて気がかりだ。

文民統制が崩れたら

取り返しのつかないことに

なりかねない。

負の歴史は

絶対に繰り返してはいけない。



光州事件を他人事とは思えない。

日本が同じ道を辿っているように

思えてしまう時がある。


それは

ある日突然始まったようでいて

実はもうとっくに始まっていて

気づいた時には既に真っ只中にいて。

他人事だと思っていたのに

自分事だったと気づくって

そういうことなのかも知れないな。




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