子どもの頃、母と買い物に歩いていて母の知り合いなどに出会うと、立ち話をし始めた相手の人が、よく私の顔を見て「田中(母の旧姓・仮名)の方の顔だね」とか、また別の人は「佐藤(父の姓・仮名)の家の顔だね」とか言ってきた。
私はこう言われるのが子ども心に不可解でならなかった。
なんで、いちいちそんなことを言ってくるんだろう。どっちの方の顔とか。
何となく、そう言われるのはいやだった。
「お父さんに似てるね」とか、「お母さんに似てるね」ならまだしも。
♪どっちの顔でもないのさ〜、二つがかけ合わさって私があるのさ〜♪
と、曲を作ってみました。
娘が子どもの頃、初めて娘に会った知人が「両方のいいところをとったお顔だね」と言ってくれました。
うれしかった。
時折、街を歩いていて「わ!あの親子、顔がそっくり!どう見ても親子」と、あまりのそっくりさにちょっと感動すら覚える方たちを見かけることがある。大人になった娘とその母親のパターンが多かった。
この間は、息子さんとお母さんの顔がそっくり、という親子に一瞬目が釘付けになった。
年齢や、性別を超えてもなお、似ている。
ひるがえって、私の家族はどこかタイプが似ているところはあるけれど、そっくりとまではいかない。
妹にいたっては、誰に似ているのだろう。日本人離れした様子すらある。
親戚などを振り返っても、みなてんでバラバラな顔をしている。
親子の顔は似るものだ、とそういう思い込みがあったけれどそっくりな親子の方がむしろ珍しいんだな。
あなたの親はどんなお顔だったのかな~、みーちゃん。